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起きていることはすべて正しい。アフターコロナの時代を生き抜くために必要な「思考法」

起きていることはすべて正しい。アフターコロナの時代を生き抜くために必要な「思考法」
Photo: 印南敦史

働き方はもとより生き方まで、新型コロナウイルスは多くのことを変えました。そんななか、「働き方や暮らし方が変われば、価値観も変わる」と主張しているのは、『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100』(勝間和代 著、KADOKAWA)の著者。

働き方や暮らし方が変われば、価値観も変わります。ビフォーコロナの時代は、どのくらいお金を儲けることができるか、ということに価値が置かれましたが、これからのアフターコロナの時代は、自分と自分の生活を大切にしながら働けるスローライフなスタイルをどのくらい築けるか、ということが価値になると思います。(「[はじめに]変化に対応して幸せになる、アフターコロナの未来地図」より)

つまりは、時代の劇的な変化に対応することが求められることになるわけです。それを達成するための方法はたった2つなのだそう。

1 変化を先取りする

2 どんな変化がきても対応できるようにしておく

(「[はじめに]変化に対応して幸せになる、アフターコロナの未来地図」より)

ポイントは、変化に逆らうのではなく、いかなる変化をも味方につけること。それは働き方にも暮らし方にも、コミュニケーションの取り方にも言えるといいます。つまり本書には、そのために必要なメソッドがまとめられているのです。

きょうはそのなかから、「思考法」についてまとめられたChapter 5「思考法ハック!<考え方を変えれば、どんどん幸せになれる>」に注目してみたいと思います。

起きていることはすべて正しい

「起きていることはすべて正しい」とは、著者の座右の銘のひとつなのだそうです。

私たちはつらいことが起きると、ついその現実から逃げようとしたり、反射的に否定したがるもの。「こんなはずじゃない」「これは間違いだ」というような理由をつけて、「起きてほしかったこと」に意識を向けがちだということです。

しかし「起きていること」は、起きた時点で事実になっているわけですから、そうしたところで事実が変わることはありえません。起きていることから背を背けず、「いったいなにが起きたのか」について、しっかり把握するしかないのです。

だから、起きていることはある意味すべて正しいと自覚して、次の行動を考えることが大切です。たとえどんなに状況が苦しくても、今起きていることが将来の礎になって、成長の元になることは必ずあります。それを見つけてバネにして、前に進んでいこうじゃないか、という考え方です。(169ページより)

悲しいことや苦しいこと、悔しいことは、誰にでも常に起きるもの。でも、起きてしまったことを変えることは不可能。変えることができるのは、未来に対する考え方と行動なのだから、そちらに焦点を当てるべきだということです。(169ページより)

無駄な抵抗をせずに楽になる

選択理論心理学という考え方においては、「人は常識や他人の意見ではなく、『自分はこうなりたい』という動機に基づいて思考や行動をしていると、多少迷走することはあったとしても、ちゃんと前に進んでいける」といわれているのだそうです。

一方、「セレンディビティ」という、幸運を捕まえる力に関する考え方もあります。これは、『セレンディップの3人の王子たち』というお伽話に由来したもの。3人の王子さまが修行の旅に出て、さまざまな偶然の出会いや紆余曲折を経て、成長して帰ってくるという話。

それと同じように、私たちも今現在こんなはずではなかったという困難や苦境があったとしても、それがあったほうが5年後や10年後に、自分にとってよかったと思えることが多いのです。だから、起きていることが正しいという認識のもとに、すぐさま未来に対する考え方と行動を積み重ねることができたら、より成長できて、あとあとよかったと思いやすい、と私は解釈しています。(170ページより)

なお、この「起きていることはすべて正しい」という考え方は、できるだけ常に意識しておく必要があるそうです。そうでないと、「こんなはずではなかった」「本当はこうなるべきだった」と、自分に都合のいい方向に話が行ってしまいがちだから。

それより、もし困ったことが起きたとしても「これは起こるべくして起こったんだ」と受容し、「将来的にはきっといいことにつながる」という方向に意識を切り替えたほうが、多様な考え方ができるわけです。(170ページより)

忘れる力を活用し、嫌な記憶を上書きする

私たちがいろいろな体験をした記憶は、短期記憶やワーキングメモリーとしていったん置かれます。そのことに関する重要なポイントは、あまり思い出したくない記憶を忘れるようにできているということです。

正確には完全に忘れるわけではなく、記憶の遥か彼方に入り込んでしまうわけです。つらい体験はPTSD(心的外傷後ストレス傷害)となってフラッシュバックすることもありますが、日常レベルのつらいことは、基本的には取り出せない場所に終われ、「忘れた状態」になるということ。そんな「忘れる力」を利用して、嫌な記憶はなるべく忘れたほうがいいと著者は考えているといいます。

私は日ごろから、「三毒追放」と名付けた、①妬まない ②怒らない ③愚痴らない、という3つを実践しています。これは何のためにやっているかというと、嫌なことをもう一度頭の中で体験しないようにして、嫌な記憶ができないようにするのが目的です。(172ページより)

嫌な記憶は、忘れようとすればするほど、頭のなかでリピート再生されてしまうもの。その結果、記憶が強化されてしまい、「忘れたいのに忘れられない」という状態になってしまうのです。だったら初めから、妬みや怒り、愚痴などのネガティブなことからは距離を置いて生きたほうがいいという考え方。

当然ながら、嫌なことは起きるし、嫌な人に会うこともあるものです。また、そんなときには怒りや悲しさなどの感情を止められないものでもあります。だとすれば、あとあとまで引きずらないようにしたいところ。

だから、脳内で、嫌な記憶を新しい記憶で上書きすればいいのです。そのためには、好きなことや楽しいことをするのが一番。好きなスポーツや趣味をしたり、仲のいい人とご飯に行ったり、ペットと遊んだり、あるいは仕事に打ち込んだり。つまりは嫌な記憶が入っている短期記憶やワーキングメモリーを別の用途にあてれば、リピート再生できなくなるというわけです。(172ページより)

これから大切なのは、「どれだけ変化に耐え得るか」「どれだけ変化にうまくのることができるか」「新しいことを始めるダッシュ力はどれだけあるか」の3点だと著者は言います。

それらを実現するために、100項目もの方法が紹介された本書を参考にしてみてはいかがでしょうか?

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Source: KADOKAWA

印南敦史

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