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記憶力の達人が教える、人の名前を忘れないテクニック

記憶力の達人が教える、人の名前を忘れないテクニック
Image: Shutterstock

あなたは、「人の記憶力には良し悪しはなく、記憶力に対する戦略の良し悪しがあるだけです」と言われたら、どう思うでしょうか? 筆者は「え、そうなんだ!」という気持ちと「本当にそうなの……?」という気持ちが交錯しました。

これは、初見で54桁の数字を20秒で暗記し、しかも1桁目からのみならず54桁目からも暗唱できる人の言葉なのです。

28日後には平均で18%しか覚えていない

その人は南アフリカのケビン・ホースリーさん。

彼のサイトによると、1995年にはBrain Trustから国際記憶グランドマスターとして表彰され、円周率を1万桁覚えた記録の持ち主だそうです。

そのケビンさんがTED Talk x Proteriaで、記憶力のメリットについて語っています。

マニュアルを確認してばかりの外科医に手術をしてもらいたいですか。グーグル検索の能力が高い人を雇いたいですか。そうは思わないでしょう。

ですから、脳を活用して情報を脳に保存するほうに注力しましょう。なぜなら、クリエイティビティの魔法が起こる場所はそこだからです。

最長の記憶より最短の鉛筆のほうが良いという表現がありますが、それは違います。紙や画像の情報はただ観察されているだけです。でも脳にある情報は落とし込まれています。

多くの情報が脳に保存されればされるほど、独特な組み合わせや連想が浮かび、知識が多ければ多いほど、もっと多くの情報を取り入れるのがラクになります。

ただ、ほとんどの人や企業で問題なのは、学んでは忘れ、学んで忘れてを繰り返している点なのです。

YouTubeより翻訳

ケビンさんは続けて、学んでから28日後には平均で18%しか覚えていないという数値を挙げます。それは学びに費やした1ドルのうち82セントが無駄になっている(!)のだと。

そんな風に考えたことはなかったので、お金や時間を費やして何かを学ぶことの重要性だけではなく、学んだことを覚えておくことの重要性を痛感しました。

人名を覚えるコツ

脳
Image: Shutterstock

さて、上の動画でケビンさんは人の名前を覚える方法を披露しています。

聴衆と一緒に、歴代アメリカ大統領を初代から11代まで覚えるエクササイズをしました(動画の8:30〜11:20あたり)。

名前に関するイメージングをしていくもので、効果が実感できます。動画を観てもらうのが一番なのですが、たとえば11代大統領のポーク(Polk)は「ポルカドット(polka dot)」(水玉)と結びつけられています。

このように、自分にとって既知であったりわかりやすいイメージと結びつけて、情報を生き生きと覚えるのがコツだそうです。

また、Ideas.TEDの記事では、人名を覚える手段として、顔と名前を一緒にイメージの中心に置いて記憶することも挙げられています。

試験のために覚えるような時は不要かもしれませんが、仕事の関係者や顧客は名前と顔を一緒に覚えてこそですよね。

欧米名を覚えるコツ3つ

この動画を見て、人の名前だけは覚えるのが得意な自分がやっていることを考えてみました。特に、アメリカ生活で欧米名を覚える時に意識していることがいくつかあります。

1.つづりを見る

スペルを見ると忘れない傾向があります。名刺がある時にはその人の顔や出会った状況もまとめて覚えられるので忘れにくくなります。

発音だけではスペルがわからない時はつづってもらいます。ジョンさんでもJohnとJon、アシュリーさんでもAshley, Ashleigh, Ashleeなど、普通にある名前でもスペルが異なるケースもあるので、要注意です。

見たら覚えられる傾向は、母語が日本語であることが関係していると思います。

日本名なら安倍さんと阿部さんのような漢字の違いにも注意を払っていますが、日本語表記をビジュアルで認識する時と同様に、欧米名をアルファベットで見てアクセント記号もまとめて視覚的に覚えてしまいます。

2.発音をカタカナ表記して音で覚える

スペルがわからない時は、発音をカタカナ表記にして覚えます(本人の前ではなく後でメモします)。これは特にインド系などによくある長い名前の時に使います。

日本名の場合なら、たとえば山崎さんが「やまざき」なのか「やまさき」なのかに留意するようなことです

ただし、RとLを間違えて覚えていた実例もあるので、発音に加えてつづりも確認できるとより確実です。

3.すぐ口に出す

あとは、名前を聞いたらすぐに口に出すようにすると記憶に残ります。

アメリカのレストランでよく遭遇する、ウエイターが来て名乗るシーンです。

「Hi, I’m Jim. I’m your server today. How are you guys doing today?」。そのような時に「Hi, Jim. We’re good, thanks.」と、応答にすかさず使うのです。

ビジネスなら、会話中、そして別れる際にも相手の名前を正しく、何度も使うことで覚えられます。

名前を再確認してもOK

商談する男性
Image: Shutterstock

でも、名前を忘れてしまったり聞き取れなかったという状況はかならず起こります。ideas.tedでは、そんな時は相手に再確認してもかまわないと述べています。これには同感です。

今は遠隔で人と知り合うことが増え、直接会うよりも名前が覚えにくいかもしれません。

ケビンさんのアドバイスを取り入れて、自分なりにクリエイティブな方法で情報を記憶してみるといいでしょう。ひとり「連想ゲーム」の始まりです。

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ぬえよしこ

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