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海外移住は問題だらけ? 5カ国に住んでわかった4つの現実とは

海外移住は問題だらけ? 5カ国に住んでわかった4つの現実とは
Image: KieferPix/Shutterstock.com

世界を旅し、海外での体験を誇りに思っている私は、これまで何年もアメリカ国外で暮らしてきました(筆者は海外在住のアメリカ人)。

そのため、海外への移住についてアドバイスを求められることもしょっちゅうです。そうした時によく聞かれる定番の、そして直球の質問が、「(海外に住む)デメリットって何?」というものです。では、実際にどんな問題があるのか、少し考えてみましょう。

5カ国に住んだ自分の経験から、海外生活の不便な点はいくつも指摘できます。

例えば、クロワッサンなら世界中で売られていて、どこでも食べられるけれど、ベーグルは残念ながらそこまで一般的ではない、といったようなことです(ここは笑うところです)。

また、GoogleからFacebookまで、アメリカ企業のウェブサイトを中国で利用するには、VPNが必須です。

どうしてもNetflixが見たい!という時に、見られないのは少しストレスが溜まりますが、それ以前の問題として、中国ではこうしたサイトへのアクセスがブロックされています。

また、これを回避するVPNの提供や使用も違法とされています。

不便なことは、ほかにもたくさんあります。とはいえ、これらのデメリットは、その国に住むことが耐えられなくなるほどつらいものではありません。

むしろ、こうしたことを興味深いチャレンジと受け止め、目をしっかりと見開いて、足を踏み入れていくべきです。

1. 母国での常識が通用しない法律や慣習がある

海外移住を希望している人が、どの国にもしっかりした司法制度があるのが当たり前と思っている場合に、私が必ず伝えることがあります。

それは、その人が移住する国や、移住のタイミングによっては、そうした制度が存在していないケースもある、ということです。まったく理解できない制度に翻弄されたり、独力ですべてに対処せざるを得なくなったりすることもありますよ、と釘を刺しておくのです。

母国で手にしているのと同じ権利が保証されないというのは、海外に住む最大のデメリットの1つです。騙されたり、窃盗の被害に遭ったりするおそれもあります。

しかも、被害者側はどうすることもできないケースさえあります。

私は以前、エジプトのギザにあるインターナショナル・スクールで教師として働いていました。登校初日に、コピーを取ってもらうために、私は人事の担当者に自分のパスポートを渡しました。

私がこの日の授業を終えた時には、担当者のオフィスには鍵がかけられていて、業務時間が終わっていたため、パスポートを返してもらえませんでした。

次の日、この担当者から、パスポートは返せない、雇用契約の終了前に返してもらいたければ、カネ(およそ1000ドル[現在のレートで約10万7000円])を払え、と言われました。

あとになって知ったのですが、この学校のスタッフは日常的に、教師のパスポートや大学の学位証書を取り上げていました。

これは、当初の契約期間が終わる前に、教師が契約の打ち切りを申し出ることを防ぐための手だてでした。

私はエジプトのアメリカ領事館に窮状を訴えましたが、「個人的なトラブル」には関与しない、地元の弁護士を雇うしかないとの返事でした。

でもエジプトでは、たとえ弁護士を雇っても、問題が解決することはまずあり得ません。そんなことをしても、時間とお金の無駄でしかないのです。

2. 言葉の壁

これは明らかなデメリットです。

でも、それまで海外に住んだことがなかった人が、異国の地でインターネットのトラブルを解決する必要が生じたとか、目的地までの道順を知りたいとかといったケースでは、現地の言葉が話せないストレスは想像以上のものです。

私たち一家が2018年に中国に引っ越した時、最初の90日間は、それはそれは大変な思いをしました。

当時、私たちが住んでいた中国の街では、英語はあまり通じませんでした。

しかも当時の翻訳アプリは性能が低く、「Wi-Fiが使えない」とか「住んでいる部屋から締め出されて戻れない」とかといった状況を、きちんと翻訳して伝えることができませんでした。

私が以前の記事で、海外に行く前に現地の言葉をできるだけ学んでおくことがとても大事だと力説したのは、自分がこうした体験をしているからです。

とはいえ中国語は、習得がかなり難しい言語なのも事実ではありますが。

3. 母国との時差

ヨーロッパやアジア、アフリカに移り住んでからも、アメリカにいる家族や友人、あるいは仕事先と連絡を取らなければならない場合、残念ながら、かなりの時差が生じるのを覚悟しましょう。

アジアに住んでいた当時、私たち家族はアメリカ東海岸に住む親戚や友達よりちょうど半日早いタイムゾーンにいました。

中国時間の午後4時は、ニューヨーク時間(夏時間の場合)の午前4時です。

さらには、時差という壁ができると、親しい人たちとのつながりを保つのがとても難しくなります。周囲の人とのつながりがこれまでとても密接だったという人は、どれくらいまでなら時差があっても耐えられそうか、真剣に考えておくべきです。

例えば、中南米やカナダに生活の拠点を置けば、タイムゾーンはアメリカとほぼ同じなので、離れて暮らす家族と連絡を取るのも、仕事中や寝ている時以外の時間帯に、誰かがあなたに連絡するのも、ずっとスムーズになります。

4. 孤独感

2015年に海外に引っ越して以来、私が学んだのは、海外に移り住むライフスタイルで一番つらいことの1つが、孤独感だということです。

新たな出会いが常にあるとは限りませんし、たとえ機会があっても、なかなか仲良くはなれないものです。

また、海外の仕事先の同僚にしても、週末に遊んだり、コーヒーやカクテルを飲みに行ったりしたい相手かというと、必ずしもそうとは限りません。

1人暮らしでも、あるいは家族がいても、海外生活ではとてつもない孤独感を覚えることがあります。

人なら誰でも、自分のことをよく知り、わかってくれる人たちにそばにいてほしい時があります。

たとえ今住んでいる国を訪ねてくる人がいたとしても、こちらが望むほど頻繁に会いにきてくれるかと言えば、そんな金銭的余裕がある人ばかりではありません。

こうした孤独感が、うつの引き金になることもあり得ます。

それに、時間が過ぎるのは本当に速いので、その間に大切な人たちが人生のさまざまな節目を迎えていても、立ち会うことができないまま時が流れていきます。

海外に住んだことがある読者のみなさんは、自分の「常識」が通じない場所で暮らしていた時に、苦労したことはありますか?

腹立たしかったこと、どうしても慣れなかったことなど、何でもかまいませんので、ぜひ教えてください。

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Image: KieferPix/Shutterstock.com

Imani Bashir - Lifehacker US[原文

訳:長谷 睦/ガリレオ

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