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ネガティブ思考を抜け出すための習慣「セルフトーク」

MYLOHAS

ネガティブ思考を抜け出すための習慣「セルフトーク」

「人生を確実に失敗に導く要素」があるとしたら、できれば排除したいと思いませんか?

心理学博士のシャド・ヘルムステッター氏によると、その要素とは「ネガティブなセルフトーク」。

「もっと頭がよければなあ」「いくら時間があっても足りない」「もう昔のような体力がない」──そんな何気ない、小さなつぶやきの繰り返しが、人生に多大な損失をもたらすというのです。

つぶやきを変えれば人生が変わる

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心の中のつぶやきを変えれば、人生が変わる セルフトーク超入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、ネガティブなセルフトークの問題点と、それを変える方法を記した本。

著者のシャド・ヘルムステッター氏は約30年にわたりセルフトークの研究を行ってきたアメリカのパイオニアで、これまで25万人をネガティブ思考から救ってきたといいます。

著者のいう「ネガティブなセルフトーク」とは、「うまくいかない」という視点で考えたり、言ったりするすべてのこと。自分の弱点にフォーカスしたり、自分の将来を限定したりする物言いも「ネガティブなセルフトーク」の仲間です。

繰り返しが「真実」になる脳のしくみ

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自分がどんなときにネガティブなセルフトークをしているかを考えてみると、失敗したときや落ち込んだときだけでなく、自虐ネタとして軽い気持ちで口にしていることも多い気がします。

怖いのは「私って本当にダメで」といったセルフトークを繰り返すうちに、それが脳の神経可塑性(しんけいかそせい)の働きにより、自分にとっての「真実」になってしまうことです。

神経可塑性とは、脳が新しい情報に基づいて新しい神経回路をつくる能力を持っていることを指す。そして、このプロセスは生涯にわたって続く。(中略)つまり、あなたが考えたり言ったりすることは、知らず知らずのうちに脳の構造を変化させているのである。

『心の中のつぶやきを変えれば、人生が変わる セルフトーク超入門』37~38ページより引用

人間の脳のはたらきをくわしく調べると、客観的な「真実」など存在しないことがわかると著者はいいます。

脳の部位は、受け取った情報をただ保存するだけ。受け取ったなかでもインパクトが強かった情報や、たびたび繰り返される情報は「短期的メモリー」から「長期保存ファイル」へと組み込まれ、新しい神経回路──脳のプログラムをつくりはじめます

私たちが何かを信じたり、「真実」だと認識したりするようになるのは、そのメッセージを何度も繰り返し受け取っているから、というだけにすぎません。

脳が「真実」として再生し続けるメッセージは、1日の過ごし方から生き方全般にいたるまで、すべてのことに影響を及ぼします。

そのメッセージをネガティブなものにしてしまうセルフトークは、著者いわく「致命的な悪習慣」。改善しない限りどんどん増幅すると警鐘を鳴らします。

「ネガティブセルフトーク障害」度をチェック!

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ここで重要なのは、私たちは生まれつきネガティブなわけではなく、そう考える習慣が身についてしまっただけだということです。

著者は、いま多くの人が「ネガティブセルフトーク障害」というべき苦しみを抱えており、それは子ども時代から与えられ続ける、ネガティブな刷り込みによるものだとしています。

次の項目をチェックすれば、ネガティブセルフトーク障害のために人生に支障をきたしているかどうかがすぐにわかるだろう。

□後ろ向きの考え方をよくする□とくに理由もなく落ち込むことがある□集中力がないために目標を達成できないことがある□人生がうまくいっていないと感じている□自分の将来を切り開くことができずに悩んでいる□すべきことを先延ばしにしがちだ□つい最悪の事態を予想して失望してしまう□夢を実現するのはとうてい無理だと思っている□他人をよくけなす□自分に対してひどいことを言いがちだ□人間関係がどうもうまくいかない□世の中や人生全般に対して悲観的な見方をする傾向がある

『心の中のつぶやきを変えれば、人生が変わる セルフトーク超入門』28~29ページより引用

「ネガティブセルフトーク障害」にとりつかれると、未来に対して悲観的で不適切な見方しかできません。しかもそれを自覚しないまま、周囲の人にまでネガティブなメッセージを発信してしまう……。著者がネガティブなセルフトークを「疫病」にたとえるのも納得です。

脳のプログラムを変える3つのステップ

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もしも今「ネガティブセルフトーク障害」を持っていても、あきらめることはありません。著者によると、脳の神経可塑性の働きのおかげで、脳のプログラムをポジティブに変えることは難しくなく、数週間もあれば十分に可能とのこと。

しかも、ネガティブなプログラムを消去したり、置換したりするために、いちいちその正体を見極める必要はありません。よりポジティブなメッセージを何度も繰り返すだけで、新しいプログラムを脳内につくることができるからです。

新しいプログラムをつくるために必要となるのは、以下の3つのステップです。

ステップ1:監視する

心の中で思っていること、口に出して言っていることをすべて意識し、セルフトークを監視する習慣を身につける(30日間が目安)。

ステップ2:編集する

ネガティブなことを言ったり考えたりしていることに気づくたびに、ポジティブな表現に言い換える

ステップ3:お手本を聞く

新しい言語を学ぶように、ポジティブなセルフトークを繰り返し聞く(毎日10分から15分、まずは3週間続けてみよう)。

「ステップ2:編集する」では、たとえばこんな言い換えが提案されています。

・「どうせ無理」→「思い切りやってみよう」・「またミスをした。なんてバカなんだ」→「たいしたことはない。私はもっと利口だ」・「何をやってもうまくいかない」→「必ずうまくいく。計画を実行して最後までやり遂げる」

「ステップ3:お手本を聞く」に使えるポジティブなセルフトークが思いつかないときは、本書の付録に具体例が紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。

セルフトークを変えてポジティブな生き方をする」という選択は、あまりにも単純に思えるかもしれません。しかし、これは人生で最も重要なことのひとつであり、人生を変える力を持っていると著者は語ります。

自己改革というと敷居が高くなりますが、「新しい言語を学ぶように、ポジティブなセルフトークを学ぶ」ことなら楽しんでやれそう。まずは1カ月、自分のセルフトークを意識していきたいと思います。

心の中のつぶやきを変えれば、人生が変わる ー セルフトーク超入門

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田邉愛理

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