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説得力があるのは、統計・論理より感情に訴える「ストーリー」は本当?

author 訳:春野ユリ
説得力があるのは、統計・論理より感情に訴える「ストーリー」は本当?
Image: fizkes /Shutterstock

議論しても時間とエネルギーの無駄になることってありますよね。こちらとは根本的に意見が異なる相手の考えは、何を言っても何をしても変えられません。

一方で、論理的に意見を述べれば、同意してくれる人もいます(あるいは、少なくとも理解してくれます)。

相手を説得しようとすると、本能的に事実や統計を頼りにしてしまうかもしれませんが、統計は簡単に改ざんできますし、説得の材料として投げかけられた情報に反応してくれる人ばかりではありません。

結局のところ、相手の感情に訴えるストーリーを語ることが、説得に成功する鍵かもしれません。それを実証する研究をご紹介します。

研究が実証するストーリーテリングの説得力

『Communication Reports』に掲載された最近の研究では、ノースカロライナ州で猟師と漁師をしている66歳の男性がどれほど気候変動の影響を受けたか語っているラジオインタビューの短いクリップを再生して被験者に見せました。

そのインタビューには、次のようなくだりがありました。

「マスは冷たく澄んだきれいな水が必要です。以前は魚がたくさんいた場所で私はマスを釣っていたのですが、気候変動により、その場所が暖かくなってきて、前と変わって魚がいなくなりました。本当に悲しいです」

彼の話を聞いて、保守派あるいは中道派と見なされる被験者たちは、気候変動に関してより懸念するようになり、気候変動は人間によって引き起こされているという確信がより強くなったと報告しています。

これにより、インタビューのクリップを聞いて心配や同情心を味わった人たちの考えが一番変わったことがわかりました。

前述の研究結果は、7月に『Environmental Politics』に掲載された研究の結果と類似しています。1996年から2015年の間に、アメリカ議会で行われた気候変動に関するスピーチの内容を分析した研究です。

民主党は事実と科学的証拠を武器にして、この問題に取り組みました。一方、共和党は、画像や感情を駆使したストーリーテリングを大事にしました。

その結果、同研究は、共和党員の方が「最終的にはより効果的な方法でコミュニケーションをしていた」という結論に達しました。

要するに、人間は統計より個人的な物語に反応してしまうようです。

ですから、今度、科学や論理を使って誰かを説得しようと思ったら、事実や数字を説得力のあるストーリーに織り込んでみましょう。

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Image: fizkes /Shutterstock

Source: Communication Reports,Environmental Politics

Elizabeth Yuko – Lifehacker US[原文

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