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伝え方のコツ

最初に「ごめん」はNG。上手な断り方、身についていますか?

最初に「ごめん」はNG。上手な断り方、身についていますか?
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こんにちは。1分トークコンサルタントの沖本るり子です。

円滑な人間関係を意識した依頼やお誘いなどの仕方はわかっているけれど、断るのが苦手でいつも断り方に悩んでしまい、断りにくいと感じている人は、意外と多いのではないでしょうか。

あるいは、習い事や仕事関係などで会員になり、なかなか退会しづらいという人も。

そこで、今回は自分も相手も嫌な気持ちになりにくい、上手な断り方の手法をお話しましょう。

なぜ、断りにくいのか?

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断りにくい理由を尋ねると「(相手に)嫌われたくないから」「(相手と)円滑な人間関係を保ちたい」などの回答が圧倒的に多く聞かれます。

たまに断りにくい理由を「相手に悪いから」という人もいますが、実は、自分にとって一番都合のよい言い訳。

相手想いに聞こえますが、単に自分が嫌われたくない、さらに自分をよく見せたい自己中心的な考え方が出ているパターンです。

さらには、主催者にどこかで会うかもしれないから(気まずくて)退会できないという理由もあるようですが…。

どれも結局は、自分が「嫌われたくない」「円滑な人間関係を保ちたい」という理由に集約できます。

お詫びから入るのは、NG!その理由は?

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やむを得ず、お断りをする時、何と言い出しますか?

相手に悪いからと考える人の多くが、断る時の最初の一言は決まって「ごめんなさい」とお詫びから入りがち。

実はこれ、相手の気持ちをマイナスにさせてしまうのです。

イベントのお誘いを断る場合によく使う言い回しがこちら。

「ごめんなさい。あいにくその日は、別の予定があって行けません。またお誘いください」

こう言われると誘った側は、「ごめんなさい」というお詫びの言葉で、誘ってしまって申し訳ない気持ちになってしまうのです。

あるいは、良かれと思って誘ったのに、あるいは勇気を出して誘ったのに「誘って迷惑だったのかな」と相手を後悔させてしまうかもしれません。

頼まれごとを断る場合に、

「申し訳ありません。今、別の案件で手一杯です。今週中はどうしてもその仕事に手をつけられそうにありません」

これも、頼んだ側は、信頼できる人にお願いしたのに、邪魔をしたのかな、迷惑をかけたのかなと思うかもしれません。

つい、お詫びから入りがちな人は、意識をして見直してみましょう。

お詫びが必要な場面は?

お詫びが必要なパターンもあります。それは、イベントのお誘いや頼まれごとをいったん受けておきながら、キャンセルする場合です。

これらの場合は、やむ終えない事情があったとしてもどちらも断る時、最初に、お詫びが必要になります。

断り方を見直す:感謝の言葉から伝える

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一度始めたものを辞めたり、断ったりするのは心苦しく、面倒に感じます。

でもそれが、断る際に、お詫びから伝えていたからだとすると? 自分自身も相手に対して悪いことをしていると暗い気持ちになるからだとしたら。

断り方を変えてみればいいのです。

どうせ断るのであれば、できるだけ相手の気持ちがマイナスの気持ちにならないように、特に自分の気持ちも明るくなるように工夫してみましょう。

実は簡単なテクニック。断る際に、最初の一言は自分に声をかけてくれて「ありがとう」という感謝の言葉から伝えればいいのです。

すると、お互いが、感謝の言葉で気持ちが暗くなりません。また相手への衝撃が少し、緩和されるはずです。

イベントへのお誘いをうけ、行きたいけれど行けない時に。

「ありがとうございます。お誘いいただきうれしいです。あいにくその日は、別の予定があって行けません。ぜひ、またお誘いください」

興味・関心がなく行きたくなくて断るなら、最後の「また、お誘いください」は言わないこと

「また、お誘いください」と伝えると関心あるのだろうと解釈され、次回のお誘いが来てしまうはず。

再度断るのも、誘ってくれる相手の労力を考えると失礼にあたるため避けましょう。

そんな時はこのように伝えてみては。

「ありがとうございます。気にかけていただきうれしいです。あいにくその日は、別の予定があって行けません。ご盛会を祈念します」

頼まれごとを断る際も同じように感謝から入ります。

「お声がけありがとうございます。信頼していただきうれしいです。しかし、あいにく、今週は、別の案件で手一杯につき、ご期待に沿うことができず、残念です」

相手は、できの悪い人や信頼のおけない人に依頼はしないはずなので、まずは頼まれたことに感謝していると伝えるのがよいでしょう。

人を誘ったり、頼みごとしたりする際、最初に声をかけるのには勇気がいるもの。

断られたときの気分があまりにもマイナスに感じられると、「また断られるのでは?」と声をかけなくなってしまうかもしれません。

どうせ断るのなら、お互いができるだけ気持ちが上向くように心がけたいものです。

長く続けたなら「卒業」するもよし

グッド
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また、シーンは違いますが、続けてきたものから退会したいときには、「卒業」という言葉を使うのもオススメです。

「長い間、会ではお世話になりありがとうございました。来月で、この会を卒業させていただきます」

何かを成し遂げて辞めるというニュアンスになるため、引き止めたら、あなたはまだまだ…という意味になってしまうかも。つまり相手は、おめでとうの意味を込め、快く見送るしかありません。

「卒業する」と伝えれば、円滑な人間関係のままで退会できるはずです。


もし、断りづらくて続けているものや、毎度誘いを断るのにマイナスな感情を抱いてしまうなら。

よりよい円滑な人間関係のために、ちょっと言葉を変えて感謝の言葉から伝えてみてはいかがでしょうか。

>>連載コラム「伝え方のコツ」

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沖本るり子(おきもと るりこ)

沖本るり子

株式会社CHEERFUL 代表。1分トークコンサルタント。「5分会議」®で、人と組織を育てる専門家。江崎グリコなどを経て、聞き手が「内容をつかみやすい」「行動に移しやすい」伝え方を研究。現在、企業向けコンサルタントや研修講師を務めている。「5分会議」®はRKB毎日放送「今日感テレビ」で紹介された。

著書に『相手が期待以上に動いてくれる!リーダーのコミュニケーションの教科書』(同文舘)、『生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)などがある。

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沖本るり子

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