今すぐできる! 視る力でパフォーマンスを上げる「1分間超集中法」
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デスクワークの多い方で、最近以下のようなトラブルに悩んでいませんか?
- 急ぎの仕事があるのに、どうしても作業に集中できない
- 1日中パソコンに向かっているのに、どうにも能率が上がらない
- 真面目に取り組んでいるのに、作業にケアレスミスが多い
もしかすると、「最近までリモートワークでこもりがちだったから…?」と考えている人もいるのではないでしょうか。
「視る力」の問題がトラブルの原因に
ですが、本当の原因はあなたの「視る力」の問題かもしれません。
そう唱えるのは、一般社団法人視覚トレーニング協会代表理事で、オプトメトリー・ドクター(検眼士)の資格を持つ北出勝也さんです。
オプトメトリー・ドクターとは聞きなれない言葉ですが、これは視覚研究先進国の米国で授与される国家資格。眼の病気を治療する眼科医とは違い、視る力の改善をサポートする立場です。
北出さんによれば、単に遠くが見えるという「視力」と異なり、視る力は「眼球運動の働きのすべてと、脳で形を捉える視空間認知機能」などを意味するそうです。
これを適切に鍛えることで、冒頭で挙げたような一見、眼とは関係なさそうな悩みを解決に導くことができる。北出さんは、著書『米国ビジョントレーナーが教える 眼を動かすだけで1分間超集中法』(光文社)で、そう力説します。
悩みの根源、「視る力」の低下を防ぐには?
この視る力の低下は、なにもデスクワーカーだけでなく、現代人の多くが見舞われている問題だそうです。
その理由として、幼少時にあまり屋外で体を動かさなくなり、視覚機能を発達させる機会が減少したことや、スマホの画面などを長時間見続けて起こる眼精疲労といった要因を、北出さんは指摘します。
一方、大人になっても視る力は改善でき、そのためのメソッド「ビジョントレーニング」が本書に掲載されています。
それには、指を使う「基本編」が6種類、身体も使う「応用編」が10種類、そして眼を動かすだけのワークシートが11種類あります。
今回は、そのうちのいくつかを厳選してご紹介します。
「跳躍性眼球運動」で、頭の中をすっきりクリアに
基本編の1つ「跳躍性眼球運動」は、続く応用編の大半でも行われる重要なトレーニングです。
指を使わないで眼だけを動かせば、他人のいる場所でもできます。以下の説明を読んで、試しにやってみましょう。
▼ 跳躍性眼球運動
- 肩幅から30~40cmくらいまで両腕を開き、親指を立てます(慣れてきたら50cm以上広げる。難しい人は、逆に狭くしてもよい)。
- 頭はしっかり固定し、目先だけで両指を交互に追います。

左右だけでなく、上下、斜め上・下の方向にも腕を広げ、同様に目先だけで交互に追います。


これを行う時間は、1日数十秒。3~5分で基本編6つのトレーニングを終えられます。
北出さんは、時間帯については「気持ちをスッキリとさせるのに最も効果的」な朝に実施することをすすめていますが、これにこだわらず、たとえば職場でのスキマ時間、気持ちを落着かせたいときでもよいそうです。
集中力がアップする「英雄のポーズ」
応用編では、基本の眼のトレーニングとヨガのポーズを組み合わせることで、さらなる眼球運動能力の向上をねらいます。
「英雄のポーズ」はその1つで、体のバランスを取りながら眼の跳躍運動をしますが、集中力アップに役立つそうです。
▼ 英雄のポーズ
1. 直立した状態から上半身を前方に傾け、片足をできるだけ高く後ろに上げます。

ついで、足を前に出します。

足を後ろに上げる、前に出すという動作を振り子のように繰り返します。
2. 1のポーズを取りながら、左右、上下、斜め上・下方向に目線をジャンプさせる基本編の跳躍性眼球運動を行います。
視空間認知力を高めるワークシート
以下は、ワークシートを見て、(身体を動かさず)眼だけで行うトレーニングの1つです。
見本A・Bと下の絵を見比べ、それぞれまったく同じ形を探し、いくつあるか答えます。

応用問題として、今度は回転させると同じ形になるものを含めると、いくつあるかチャレンジしてください。
トレーニングは1日5分でOK
筋トレと同じで、ビジョントレーニングも継続することが大事。ですが、連日すべてのトレーニングをこなす必要はないそうです。
北出さんは、「1日5分、長くても15分以内にとどめるのがよいでしょう」とアドバイスしています。何日かしない日が続いたからといって、1日でまとめてやっても、眼に高い負荷がかかって逆効果になりかねないとも。
また、トレーニングの後は、しばらく休憩して、スマホやパソコンの画面を見ないようにします。これによって、いっそう高いトレーニング効果が生まれるそうです。
トレーニングを続けることで期待できる効果は、先に述べた「集中力のアップ」などにくわえ、「本を読むスピードが上がる」「字がきれいに書けるようになる」「姿勢がよくなる」「モチベーションが上がる」「老眼を予防する」「イライラが解消」など、多岐にわたります。
少ない時間投資でこれだけのメリットがあるビジョントレーニング。関心を持った方は、本書を読んで実践するとよいでしょう。
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Image: VectorMine/Shutterstock.com
Source: 光文社
鈴木拓也
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