バックアップした、iPhoneの写真が見つからない理由
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スマホで撮り溜めてきた何年分もの写真が消えてしまった。ちゃんとバックアップを取ったつもりだったのに。それに気づいたときほど、愕然とすることはありません。
米Lifehackerが毎週お届けしているテック系Q&Aコラムにも、「行方不明になった写真」に関する質問が多数寄せられています。
これからも、このような質問に全力でお答えしていくつもりです。誰かがたくさんの大切な思い出をなくしてしまうなんて、考えただけでも悲しいことですから。
iPhoneの写真が消えてしまった!
さて今回は、米Lifehacker読者のJaniseさんからの質問です。
助けてください!
Appleサポートにチャットで問い合わせたのですが、「ぬか喜びさせたくないので、正直に言います。非常にまずい状況です。復元にはFBIレベルの技術が必要です」と言われました。
昨年12月、私と夫は新しいiPhoneを購入しました。
下取りに出す前に、夫の写真を初めて私のMacのライブラリに手作業でインポートしました。
ファイルサイズはわかりませんでしたが、すごく大きかったのは確かです。
そのあと、そのライブラリをMacからDrobo(ストレージシステム)にコピーしました。
そして先週末、私の写真が何枚もなくなっていることに初めて気づきました。
私たちの最初の子どもが生まれた2012年以降の写真です。ずっと子どもたちと過ごしてきたので、ひどい喪失感です。
Time Machineを使っていますが、Droboに保存されているバックアップファイルは、2012~2019年の分がなくなっています。
日付はインポートの翌日です!
これまでにもう一度、そのライブラリをDroboにコピーしています(最初のコピーよりも20GB少ないです)。
それを削除して、Time Machineから前のを復元するスペースを確保するつもりだったので。
どうも、私のiCloudはそのライブラリをコピーしているようです。
iCloudがバックアップのために「写真」で動作していなくても、私のiPhoneは「写真」を開くと自動で同期するからですかね?
もうひとつ不可解なのは、一部の写真は「アルバム」や「共有」などに表示されるということ。
業者を探していますが、完全に再開しているところはまだありません。時給125ドルを払っても、惜しくないのですが。
正直なところ、私も少し困惑しています。
もし読者のみなさんの中に、この質問に即答できる方がいらしたら、いますぐこの記事を読むのをやめて、コメント欄に答えを書き込んでください。
問題の解決に役立ちそうなヒントなら、何でもかまいません。それを盛り込んで、この記事をアップデートしますので。
できる限り多くのSSDやHDDにデータを保存しておく
さてJaniseさん、もし私があなたなら、作成した「写真」ライブラリの最初のコピーを絶対に削除しません。少なくともDroboにコピーしたら、それには触りません。
できれば、外付けHDDにもそれをコピーします。つまり、問題が起きた場合に備えて、なるべく多くコピーを作成するのです(あなたの写真は何らかの形でライブラリの中にあるのではないでしょうか。もしなければ、とりあえずはこうするのがベストです)。
そしてそのあと、さらに思い切った策に出ます。
現在、Mac内にある主なライブラリをすべて選び、持っている写真を全部エクスポートしましょう。
まず「最近削除した項目」をチェックして、そこに誤って削除した写真がないか確認してください。
「写真」内のすべての写真を選び、「書き出す」へ進みます。その下のパラメーターは自分の好みに合わせてを入力し、写真の保存先を選びます。
そのあと、これらの写真を、Googleフォトなど、まったく別のサービスにアップロードしましょう。万一のときには、そこが写真に最適な、最後のバックアップロケーションになってくれます。
そこから「写真」を終了します。
行方不明の写真を見つける方法

さてここからは、行方不明の写真を発見するためのテクニックをいくつか試していきます。
あらかじめ言っておきますが、あなたがインポートしたときから、そして古いiPhoneを下取りに出したときから経過した時間を考えると、はたしてどれだけのことができるのかは、私にもわかりません(せめて古いiPhoneにアクセスできるのであれば、この作業もいくらか楽になるかもしれませんが)。
optionキー+「写真」

optionキーを押しながら、もう一度「写真」を起動します。Macの中に2番目のライブラリがあって、そこに1番目とは違う写真が保存されているかもしれません。そうなっているという確信はありませんが、少なくともチェックしてみる価値はあります。
command+option+「写真」
何も結果が表示されなかったら、もう一度試してみましょう。
command+optionを押しながら「写真」を再起動し、「修復」をクリックします。うまくいけば、ライブラリを修復できるかもしれません。これについても、行方不明になった写真が全部出てくるとは断言できませんが、とりあえず試してみてください。
ライブラリファイルをチェックする

最後の手段として、Macのライブラリファイルも確認してみましょう。
移動>コンピュータへ進み、さらにユーザ>(あなたの名前)>ピクチャへ進みます。「フォトライブラリ」ファイルを見つけたら(もしファイルが追加されていれば、もうけものです)、コンテキストメニューを開き(トラックパッドを2本指でクリック)、「パッケージの内容を表示」を選びます。

そこにあるいろいろなフォルダをチェックします(とくに「Originals」)。消えてしまった写真が出てくるかもしれません。
これで見つからないなら修復が必要かも?
もし出てこなかったら、私もよくわかりませんが、もう写真はMacの中に残っていないのかもしれません。あるいは、最初からMacに移されていなかった可能性もあります。
そうなると、次は死に物狂いで修復を試みるしかないと思います。
下取りに出した古いiPhoneにはアクセスできませんから、写真を保存した可能性がある場所は、ほかにどこかありませんか? たとえば、「iCloud写真」や写真同期サイト、古いデバイスのバックアップ、メールなどといった場所です。
ご主人が何か別の方法で、それと知らずに写真をバックアップしていて、それを利用できたりしないでしょうか?
あるいはご主人は、DropboxやOneDriveといった、自動でバックアップしてくれるクラウドストレージサービスなどを利用していませんか?
なくなった写真の一部は、いまも「アルバム」や「共有」などに表示されるとおっしゃっていました。
前者については、先ほど行ったエクスポートですべてカバーされているはずです。「共有」フォルダの写真も、お使いのデバイスに保存できると思いますので、ぜひそうしてください。
それが済んだら、先ほど私が説明した方法で、それらを複数の場所にバックアップすることもお忘れなく。
写真ライブラリをコピーして1つにまとめるステップ
今度また、このようにライブラリを1つにまとめるときは(もしその「今度」があれば、ですが)、私なら2つのことを行います。
まず、自分のデバイス(ほかにもあれば、そちらも)に保存されているすべての写真をクラウドにバックアップします。
私はGoogle信者ではありませんが、「Googleフォト」はすごく便利です。
この目的で使うだけなら、料金もかかりません。このサービスを使って写真を見ることはなくても、少なくともバックアップした写真はいつまでも守られます(また、ほかの人たちと共有するのも簡単です)。
次に、Macの「イメージキャプチャ」を使って、デバイスからすべてをリッピングします。
ただしこの作業をする前に、iPhoneの設定をチェックします(「設定」>「写真」)。「オリジナルをダウンロード」が有効になっているか確認してください。
撮影したすべての写真がクラウドではなく、デバイスに保存されるようにします(もし十分なスペースがあれば、iCloudにも写真を同期します。バックアップは多ければ多いほどいいですから)。
そして、リッピングした写真をMacの「写真」ライブラリにインポートしたら、iPhoneを接続してそれらを同期します。
あるいは、お好みで「iCloud写真」を使ってもいいでしょう。どちらでもいいと思います。
最後に、先ほど紹介したバックアップ対策(Googleフォトなど)をすべて再度行い、すべてがクラウドに安全に保存されている状態にします。
データ復元にお金をかけるのはやめるべき
最後にもうひとつだけ。Janiseさん、もし写真が見つかるのなら、データ復元の専門家に時給125ドルを支払ってもいいと、あなたはおっしゃっていました。
でも、本当にその必要はあるのでしょうか。今回のケースは不可解な削除ではないと、私は思います。
消えてしまった写真はどこかにあるか、あるいはそもそもMacにコピーされなかったのではないでしょうか。
誤って削除してしまったという説がもっともらしいのはたしかですが、どうもそうではないような気がします。
もし何年分もの写真を削除してしまったら、さすがに気づくと思います(それだけの量が一瞬で消えるようなことはありませんから)。
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Image: Lifehacker US
Source: Apple(1, 2, 3), Google(1, 2), Reddit
David Murphy - Lifehacker US[原文]
訳:ガリレオ