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伝説の経営者が語る「ぜんぶ捨てる」人生哲学の魅力とは?

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伝説の経営者が語る「ぜんぶ捨てる」人生哲学の魅力とは?

変化の激しい時代を生き抜くために、いま必要な力とは ── 。

そんな問いに対して、「何も、必要ありません。ぜんぶ、捨てればいいんですよ」と語るのは、天王洲アイルを“アートの街”に変貌させた伝説の経営者、中野善壽(なかの よしひさ)さん

時代の重圧に負けずに軽やかに生きるヒントを、初の著書『ぜんぶ、すてれば』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)からご紹介します。

倉庫街を“アートの街”にした伝説の経営者

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現在、東方文化支援財団代表理事を務める著者の中野さんは、老舗の倉庫会社「寺田倉庫」の元代表取締役社長兼CEO。美術好きの方なら、「寺田倉庫といえば天王洲アイル 」とピンとくるかもしれません。

ここ数年、天王洲には現代アートの複合施設「TERRADA ART COMPLEX」や画材ラボ、美術品修復工房などが続々と誕生。

ストリートアートが街を彩り、行くたびにおしゃれなカフェやショップが増えて、猛スピードで“アートの街”へと変化しました。

じつは中野さんこそ、そのすべての仕掛け人。伊勢丹、鈴屋、台湾企業で異例の実績を残し、建築家の隈研吾さんをはじめ、各界の著名人からも慕われる伝説の経営者なのです。

捨てる以前に、持たなくていい

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メディアへの露出を嫌っていたこともあり、“凄腕”という噂だけがひとり歩きして、「寺田倉庫」の社員にさえ「本当に実在する人物?」と疑われていたという中野さん。

その生き方の根底にあるのが「何も持たない」こと。捨てる以前に、モノをできるだけ「持たない」ライフスタイルを選んできたといいます。

家は台湾に一応ありますが、賃貸暮らし。

家具もごく限られた最小限のものだけで、日本で仕事をするときには、ホテルなどに滞在しています。

(中略)

持たなければ、生活がモノで埋め尽くされないし、土地や家を売買する上での煩雑な手続きもしなくていい。

何よりも災害での心配が一つ減る。何より身軽な生き方が好きなのです。

(『ぜんぶ、すてれば』45ページより引用)

高級なクルマや時計には興味がなく、お酒もタバコもたしなまない。収入も生活に最低限必要な現金を残して、あとは寄付とアートの購入に使うだけ。

所有は安定を生まない。むしろ不安が増えるだけ」と中野さんは語ります。

また新鮮な気持ちで読みたいから、本は捨てる

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飲み会、人付き合い、旅行用の大きな鞄、本、服、スマホ。これらは中野さんが「捨てる」と決めたものの一部です。

たとえば本は、どんなに感動した本でも捨てる(古本屋に売る)のだそう。

良い本はしばらく経つとまた読みたくなる。

そんなときは、また新品を買うのです。だったらとっておけばいいじゃないか。そう思うかもしれませんが、1回目に読んだときの自分と2回目に読みたくなった自分はまったくの別人です。

ゼロに立ち返って新鮮な気持ちで、フレッシュな学びに出会いたい。

そんな態度で、清潔なページをめくる瞬間が心地いいのです。

(『ぜんぶ、すてれば』65ページより引用)

明快に語られる理由を知ると、モノを溜め込みがちな自分も「手放してみようかな」と思えるから不思議。物理的にモノを捨てるのを習慣にすることで心も身軽になってくると中野さんは語ります。

「捨てる」のは、今日を生きる自分のため

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中野さんが「捨てる」のは、自分を取り巻くモノや、不必要な人間関係だけではありません。今の自分の一部である思い出や、過去の仕事の前例も、「いつも新鮮な自分」でいるために手放すといいます。

前例は未来を縛るもの。激動する現代において、前例は役に立たない

いつまでも新しいアイディアを捻り出せる人間でいたいから、僕は思い出も捨てる。振り返らず、見たことのない景色を求め続けたいと思う。

(『ぜんぶ、すてれば』49ページより引用)

新型コロナウイルスにより世界が一変した今、中野さんの言葉は強く胸に響きます。

自分の過去の経験では太刀打ちできず、将来のことを考えると不安でいっぱいになってしまう。こんな時代で生き残るには、どんな知識と力が必要なのか。

中野さんの答えは、とてもシンプルです。

今この瞬間、ここにいる自分をもう一度見つめてみる。過去にとらわれず、未来に揺さぶられず、確かに味わうことができる今日に集中して精一杯楽しむ

その結果は、先々にいろんな形となって巡って来るはずです。(中略)今日の自分を妨げるものはぜんぶ捨てて、颯爽と軽やかに、歩いていこうじゃありませんか。

(『ぜんぶ、すてれば』8~9ページより引用)

何より伝えたいのは、「今日がすべて」という言葉だという中野さん。この時代を颯爽と生きるヒントがつまった一冊です。

ぜんぶ、すてれば

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マイロハスより転載(2020.7.7)

田邉愛理

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