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「考える技術」はブルーオーシャン。人生が楽しくなる思考力の磨き方

「考える技術」はブルーオーシャン。人生が楽しくなる思考力の磨き方

パン屋ではおにぎりを売れ 想像以上の答えが見つかる思考法』(柿内尚文 著、かんき出版)の著者は、これまでに数々のベストセラーを生み出してきた編集者。

現在は株式会社アスコム取締役編集局長を務め、本の編集のみならず企業のクリエイティブコンサルティングや、セミナー講師など多角的に活躍しているそうです。

本書で伝えようとしているのは、「考えるという行為にはとんでもない突破力がある」ということ。

ちょっとした工夫をすると、物事の“結果”はまったく変わってしまう。そういった差を生むものこそが、「思考=考える」だということです。

ここでいう「考える」とは、「目的を達成するために考えること」。

解決したい課題、やりたいことなどを達成するための思考。そんな、武器としての思考の磨き方を説いているわけです。

ちなみにタイトルにも、そういったコンセプトが反映されているようです。

「パン屋さんが本気でつくったおにぎり」として売り出せば、そこにはすごい魅力が生まれます。(中略)

「フレンチのシェフがつくるカレー」とか「焼き鳥屋さんの人気ラーメン」とか、ずらして価値や魅力を生み出すことで人気になっているお店は、実はすでにたくさんあります。「考える技術」の「ずらす方法」が使われているのです。(「はじめに」より)

きょうは、第2章「『考える技術』で未来は変えられる」に注目してみましょう。

「考える技術」は、まだまだブルーオーシャン

売り上げを伸ばすため、人間関係の悩みを解決するため、好きな人とつきあうため、お金をもっと増やすためなど、「考える技術」はあらゆることに活用することが可能

にもかかわらず、この技術を身につけている人は思いのほか少ないのだとか。

でも、そうだとすれば、いまはまだ参入者が少ないブルーオーシャンだということになるはず。早く習得してしまえば、強烈な強みになるということです。

なお、ここで著者は“「考える技術」をマスターしていない人あるある”を紹介しています。

Q プランAとプランB、どちらも捨てがたいプランです。どうしたらいいでしょうか?

「考える技術」がない人 →AかBか? どちらか2択にしてしまう。

「考える技術」がある人 →AもBも取り入れたものを考える

(63ページより)


Q 上司から難しい課題を頼まれました。どうしますか?

「考える技術」がない人 →いきなり考えはじめる

「考える技術」がある人 →考える前に「目的の確認」「取材・調査・インプット」をする

(64ページより)

現実問題として、いきなり考えはじめる人は多いもの。とはいえ、頭のなかにインプットがない状態で考えはじめたとしたら、答えが出なくて当然。

なのにそういう人は、いきなり考えはじめてから答えを出そうとしているわけです。

こういうタイプの人は、料理も下手なのかもしれないと著者は推測しています。料理下手な人は料理をする際、いきなりつくりはじめることが多いから。

全体の流れを確認せず、段取りも考えないままスタートしてしまうというのです。

たとえば、野菜炒めなら、冷蔵庫にある野菜を順番に切って、フライパンに油を引き、どんどん炒めていく。いまどき、ネットでレシピを調べればおいしい野菜炒めのレシピがごまんと出てきます。どうせ食べるなら少しでもおいしい野菜炒めを食べたいですよね。

レシピを見れば、効率的に料理ができます。それをしないから、時間をかけたのにあまりおいしくない料理ができあがってしまう。(65ページより)

思考下手な人も、同じことをしているということ。だとすれば、たしかにもったいない話ではあります。(63ページより)

「考える技術」で人生を楽しくしよう

「仕事をしてもワクワクしない」「ずっと同じことをやってきたから飽きているけれど、自分がなにをしたいかはよくわからない」など、モヤモヤとした思いを抱えながら生きている方もいらっしゃるかもしれません。

著者は、その原因は「思考のクセ」にありそうだと分析しています。人間の脳は、習慣化された方向、慣れ親しんだ方向へと思考を導きやすくできているというのです。

たとえば、そんな日々を送っている人は、「自分には大切な家族がいるから、好きなことはできない」と口にしたりします。でも、本当にそうなのでしょうか?

著者はこれを、“「考える技術」がない人あるある”の「2択思考」だと主張しています。

・「家族がいる」→「家族を養わないといけない」→「嫌な仕事でも辞めずにやる」

・「好きなことで食っていける人は特別な人」→「自分にはそんな能力はない」→「自分には無理」

(77ページより)

こういう思考が頭のなかで起きているというのです。

しかし「考える技術」をマスターすると、頭のなかでは以下のような思考プロセスを起こすことも可能。

・「家族がいる」→「家族には、嫌々ではなく自分が楽しく生きている姿を見せたい」→「それを見て家族も喜んでくれる」

・「好きなことで食っていける人は幸せな人」→「自分も幸せな人の仲間入りしたい」→「どうしたら好きなことで食っていけるか考えてみよう」

(78ページより)

このように考えて「なにをするか」が見えてきたら、あとは行動するだけだということです。(75ページより)


著者によれば、「考える技術」は仕事、人間関係、恋愛、お金、家族などあらゆることに活用することが可能。参考にしてみる価値は、大いにありそうです。

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