手書きの「バレットジャーナル」をEvernoteでデジタル化する方法
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市販のスケジュール帳は、値段が高くて自由度が低いのが難点です。最近は、好みのツールを使って、自分で生産性をアップさせるスケジュール帳をデザインできるので、わざわざ市販のスケジュール帳を使うまでもありませんよ。
今日は、デジタルノートブックのEvernoteと「Bullet Journal(バレットジャーナル)」というシステムを組み合わせたハイブリッドなシステムをご紹介したいと思います。コーディングの経験がなくても簡単にできますよ。
「Bullet Journal」とは?
「デジタル時代のアナログシステム」と言われるBullet Journal(バレットジャーナル)は、デジタルプロダクトデザイナーであるRyder Carrollさんが考案しました。
紙とペンを使って、仕事や生活を整理できる上に、カスタマイズ度が高いのが特徴です(バレットジャーナルは、食事の計画表、編集スケジュール、フィットネストラッカーなどの役割を果たします)。
基本的に、バレットジャーナルでは、まっさらなノートに、1日単位、週単位、月単位のカレンダーを設定することができます。その際、自分にとってあまり重要でない項目は自由に変更したり省略して構いません。
さらに、ちょっと工夫すれば、さまざまな方法でバレットジャーナルをデジタル化できます。デジタル化した方が、すっきりして検索もできますし、タスクを管理しやすくなります。それに、外出時に携帯し忘れることも少なくなります。
バレットジャーナルは、Evernoteなどのオンラインノートを使うと簡単にデジタル化できるので、そのことについても詳しくご紹介します。
まずBullet Journalについて、次にEvernoteでバレットジャーナルを作成する方法を見ていきましょう。
「Bullet Journal」の使い方
Bullet Journalのサイトの「Learn」というセクションを見ると、バレットジャーナルを作成するプロセスについて説明していますが、ここでも簡単に説明します。
1. 最初にモジュールを設定する
どんなバレットジャーナルにもシンプルな整理システムがあります。基本的なフレームワークには、次の4つの主要なセクション/モジュールがあります。
- インデックス
- フューチャーログ
- マンスリーログ
- デイリーログ
ユーザーのニーズに応じて、好きなモジュールだけ使用することも、複数のモジュールを好きなように組み合わせて、カスタムモジュールを作成することもできます。
「インデックス」は目次のページです。「インデックス」を見れば、バレットジャーナルのどこにどのセクションがあるかわかります。
「フューチャーログ」は、月ベースで事前にスケジュールするタスクやイベントです。以下のスクショは、「フューチャーログ」の推奨されるレイアウトです。さまざまな記号を使用して、リストアップされた項目を分類していることに注目してください。記号については、のちほど説明します。

「マンスリーログ」は、その月に予定しているタスクやイベントのリストで、日付が決まっているものもあります。「マンスリーログ」の推奨されるレイアウトは、見開きの2ページです。
- 片方のページには、その月の日付が順に並びます。
- 反対側のページには、その月に行う予定のタスクがリストアップされます。
「デイリーログ」は週の曜日ごとにさらに細かく詳しくタスクとイベントを記入します。週の初めか1日の初めに記入することになりがちですが、むしろ毎晩寝る前に翌日の分を記入することをお勧めします。
2. ヘッダー、ページ番号、記号などを足していく
バレットジャーナルのモジュールが設定できたら、「ラピッドロギング」でその日のタスクやイベントを端的に記入します。「ラピッドロギング」は、複数の要素で構成され、そうした要素は階層構造になっています。
トピックとページ番号:トピックはヘッダーだと考えてください。ヘッダーは、使用しているモジュールによって異なります。
バレットと記号:各ページに、短い文でタスク、イベント、メモを記録できます。Bullet Journalでは、手書きの記号やバレットで、ログに記録された各アイテムの種類を示します。
• :タスク
X:完了したタスク
>:移動したタスク(タスクを別の日に移動したという意味。毎週末あるいは毎月末にタスクを見直して、完了していないものがあれば翌月に移動できる。「移動した」を意味する記号を使用すると、計画していたタスクを実際にはどれだけ消化できたかトラッキングできる)
< :スケジュール化するタスク
O:イベント
–:メモ(緊急性はないが忘れないようにしたいタスクやイベント)
タスクの性質により、「移行」「スケジュール化」「完了」などの記号を同じリストの中で使い分けることができます。タスクがもう必要なくなったら、取り消し線で消して構いません。
さらに属性を表す記号も足しましょう。
* :優先度高
! :ひらめき
目のアイコン:要リサーチまたは発見
以上がBullet Journalで紹介している基本的な希望です。必要に応じて、自由に工夫を施しましょう。マンスリーログにグリッド線が欲しいと思うなら、自由にグリッド線を作ってください。

Evernoteをバレットジャーナルとして使う
Evernoteで「Bullet Journal」という新しいノートブックを作成しましょう。
1. モジュールをノートに取り込む
「フューチャーログ」「マンスリーログ(月ごとに1つのノート)」「デイリーログ(週に1つのノート)」というように、モジュールごとに独立したノートを設定することをおすすめします。
Evernoteを使うと整然と中身を整理できますし、検索機能も充実しているので、インデックスのモジュールは不要です。
「フューチャーログ」は、各月を線で区切れば簡単に複製できます。

「マンスリーログ」は、曜日を入れず日付だけ使用する方が使いやすいかもしれません。その場合は、Evernoteのテンプレートを使用して、毎月新しい「マンスリーログ」を作成できます。
さらに整理したいときは、テーブルを作成することもできます。最初の列は日付の決まっているイベントとタスクを入れ、2番目の列はその月全体の計画を立てるときに使用します。

「デイリーログ」は、「フューシャ―ログ」と同じやり方で簡単に複製できます。ノートのタイトルには必ず週の初めの日付を入れてください。

2. バレットを複製する
これまでBullet Journalで使用されている手描きのバレットを複製することも難しくありません。
まず、「・」をコピーして貼り付け、主要バレットとして使用し、タスクやイベントの性質によって、このバレットを「>」や「<」や大文字の「O」に変えます。アイテムを取り消す場合は、取り消し線を使用するか、アイテム自体を削除します。
目のアイコンだけは同じものは作れないので、代わりに、アルファベットの「i」で代用するか、タイプしやすい適当な特殊文字を使用することをおすすめします。もちろん、カラーコードで書式設定することも一案です。
好みで、Evernoteのチェックボックス機能を新しいタスクに使用してもいいでしょう。
3.「タグ」付けと「保存した検索」で検索を簡単にする

タグ:Evernoteが提案するもう1つの整理ツールはタグです。タグ付けシステムを使用すると、メモの検索が簡単にできます。
たとえば、バレットジャーナルで検索したいアイテムがある月の名前をタグ付けすることができるので、必要に応じて特定の月のノートをすべて引き出すことができます。ノートにあるタスクをすべて消化したら、そのノートに「完了」とタグ付けできます。
逆に、未完了のノートか未完了のタスクを含むノートには「未完了」のマークを付けることができます。
Evernoteの高度な検索機能を使用すると、日付の範囲を限って検索できます。たとえば、今から2週間後までのタスクやイベントの状況を把握できます。
保存した検索:検索パラメータを設定したら、(デスクトップでは)「編集」→ 「検索」→「検索を保存」の手順で検索を保存しておき、後で手軽にアクセスできます。
スマホでもバレットジャーナルは作れる
バレットジャーナルは使いたいけれど、Evernoteのジャーナルは使いたくないという人もいるかもしれません。その場合は、Evernoteの代わりにバレットジャーナルを簡単に活用できるアプリを見つけてはいかがでしょうか。
また、バレットジャーナルを設定するときは、必ずしもデスクトップやラップトップを使う必要はありません。スマホからバレットジャーナルのページを作成できる優れたメモ作成アプリもあるので、チェックしてみてください。
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Image: MakeUseOf, TAZANDBERRY.COM
Source: Evernote, Bullet Journal
Original Article: How to Use Evernote as a Bullet Journal by MakeUseOf
訳:春野ユリ
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