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アメリカの科学者が議論しているエアロゾル飛沫…どう対策すべき?

アメリカの科学者が議論しているエアロゾル飛沫…どう対策すべき?
Image: Angelina Bambina / Shutterstock

新型コロナウイルスは、主に人間の呼気に含まれている「飛沫」によって感染することが知られています。

こうした飛沫はそれほど遠くまで飛ばないので、感染防止策としてソーシャルディスタンスを保つことが推奨されています。

しかし、科学者の間では、もしかしたら空気中を浮遊するぐらい小さな飛沫は案外多くて、それが深刻な感染リスクになりうるのではないかという議論がされています

未知のウイルスに関しては、どんな情報よりも優先して、感染防止に関する情報を社会に伝える必要があります。

このウイルスがどのようにして最も感染を拡大するのか完全に理解するには、何年もかかるかもしれません。

小さなエアロゾルの飛沫が新型コロナウイルスの感染を拡大する可能性があるかどうかはまだはっきりわかっていませんがニューヨークタイムズ紙が報じるところによれば、200人以上の科学者が、世界保健機構(WHO)に、エアロゾルによる感染を勘案して感染防止のための推奨事項の変更を検討して欲しいと手紙で要請しています。

(こうした飛沫は、何時間も空中を浮遊する麻疹のウイルスに代表される「空気感染」の定義を満たしていませんが、科学者たちはその違いがやはり重要だと主張しています)

空気中を浮遊する小さな飛沫が重大な感染源であるとしても、これまで私たちが得てきた情報が全部間違っていることにはなりません。

単に、これまで認識していた以上に重要なことがあるというだけです。

空中を浮遊する飛沫が重要な感染源であることが確認された場合は、次の点に注意しましょう。

ソーシャルディスタンスは引き続き重要

新型コロナウイルスが空中に浮遊しているとしたら、ソーシャルディスタンスは思っていたほどの感染予防効果は無いかもしれません。

ただ、他人と6フィート(約1.8m)距離を取ると、呼気や咳で空中に飛び出す比較的大きな飛沫なら避けられます

しかし、それより小さな飛沫が空中を浮遊して感染させる可能性があるとしたら、周囲の人とソーシャルディスタンスを保っても、感染リスクにさらされるかもしれません。

重ねて言いますが、これは注意の度合いを強くするということであって、これまでと全く逆のことをしろという意味ではありません。

これまでも、他人と6フィート(約1.8m)の距離を取れば安全が保証されるとは誰も言っていません。しかし、この6フィート・ルールの感染防止効果は思っていたより低いのかもしれません。

屋内の空間はこれまで以上に避けるべき

空中の小さな飛沫は、屋外では新鮮な空気が循環しているので風で飛ばされてしまいますが、はっきりした空気の出口が無い屋内では、浮遊し続けます。

ですから、室内の換気は感染防止に有効です。窓を開けたり、できたらフィルター付きの空気循環システムを使いましょう。

しかし、エアロゾルが重大な感染源であるなら、屋内のスペースは本質的に危険かもしれません。

教会の礼拝のように人々が屋内に集まって歌ったり大声を出したりする行為は、エアロゾル感染の観点から見ると非常に問題です。

N95マスクの必要性はさらに緊急度を増す

医療用マスクは布製マスクよりも感染防止効果が高く、N95マスクはイヤーループ付きの外科手術用マスクよりも保護効果が高いことが既にわかっています。

ウイルスが小さな飛沫を介して伝染するとしたら、布製のマスクや外科手術用マスクは、私たちが思っていたよりも感染防止効果が低いことになります。

そうだとしたら、すべての人がN95マスクを着用すべきです。しかし、残念ながら、供給がまだまだ追いつきません。

「布製の顔を覆うもの」(手に入るならサージカルマスク)の着用が推奨される理由は、医療従事者に優先的にN95マスクを使ってもらう必要があるからです。

それはそれで問題ですが、自家製のマスクが思ったほど効果が無いことが分かった以上、マスク不足はさらに深刻な問題になります。

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Image: Angelina Bambina / Shutterstock

Source: The New York Times

Beth Skwarecki – Lifehacker US[原文

訳:春野ユリ

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