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モナリザ、ヴィーナス…AIが想像した世界的名画7作のモデルはどんな人?

モナリザ、ヴィーナス…AIが想像した世界的名画7作のモデルはどんな人?
Image: lapon pinta / Shutterstock.com

AIが使われているなと感じる場面が日常生活でじわじわ増えています。カスタマーサービスの電話で相手がAIだと思うことも何度かありました。

名画のモデルをAIが想像したら

AIには、多少の不気味さを感じる一方、楽しい利用方法もあります。

Neural.Loveというサイトで古い動画などのアップスケーリングをしており、「AI stuff」というYouTubeチャンネルを持つDenis Shiryaevさん。

Open CultureからAIの魔術師と呼ばれているデニスさんが、通常のプロジェクトを一旦休止してつくってみたのが次の動画だそうです。

Video: Top-7 world-famous portraits transformed into living human beingsz/YouTube

「世界的に有名な絵画7点のモデルになった人は、どんな人だったのか」AIを使って想像してみたというもの。一つ一つみていきましょう。

1:モナリザ(レオナルド・ダ・ヴィンチ)1503〜1506年

言わずもがな、世界でもっとも有名な絵の1枚です。

いえ、世界一知られている絵画と言ってもいいかもしれません。画題についても諸説ありますが、実際のモデルがいたとしたらこんな女性だったのかもしれないと思わせてくれるところが楽しいです。

2:自画像(フリーダ・カーロ)1940年

メキシコの画家、フリーダ・カーロが多く描いた自画像の1枚。つまり絵のモデルはカーロ自身なので実在モデルがいるわけですが、AIが果敢に取り組んでみました。

AIモデルの目の色がブルーがかったヘイゼルなのがエキゾチックな印象を与えます。

3:ヴィーナスの誕生(サンドロ・ボッティチェッリ)1485〜1486年

女神は理想像として描かれていると思い込んでいたので、ヴィーナスのモデルを考えるという発想にまず驚かされました。たしかに、実際の女性をモデルにして描いたかもしれませんね。

ヴィーナスはものすごい小顔なので、モデルの顔をはめ込むとちょっと違和感ありますが、AIが長い髪型も含めて再現したとしたら、ほとんどラプンツェル状態になりそうです。

4:真珠の耳飾りの少女(ヨハネス・フェルメール)1665年

これまた超有名なフェルメールの傑作。これも画題について諸説ある、謎めいた表情が観る人を惹きつける作品です。最初にAIが当てはめた意志の強そうなばっちり目の女性には、ちょっと違和感ありました。

結局落ち着いたのは、もっと絵のモデルに近いソフトな印象の女性。この絵については、映画『真珠の耳飾りの少女』がありましたね。

スカーレット・ヨハンソンがフェルメール家に使える召使い役で、この絵のモデルになっていました。AIが選んだモデルもスカヨハ系統の顔ということで、映画のキャスティングは絶妙でした。

5:白貂を抱く貴婦人(レオナルド・ダ・ヴィンチ)1489〜1490年

女性1人の肖像画は4枚しか描かなかったと言われるダ・ヴィンチ、『モナリザ』に続いて『白貂を抱く貴婦人』が取り上げられました。

ダ・ヴィンチの描くミステリアスな女性像は、やはりデニスさんにとっても興味深いのでしょうか。どこかで会ったことのあるような印象を与える、かなり現代的な女性に再現されました。

6:アメリカン・ゴシック(グラント・ウッド)1930年

『アメリカン・ゴシック』には実在のモデルがいます。女性は画家の妹さん、男性はウッド家が通った歯医者マッキービィ先生。

わたしはこの絵を見るたびに、男性は日本にもいそうなおじさん(特に昭和のおじさん)だなと思ってしまいます。デニスさんは若い男性の画像からAIに30年後のイメージをつくらせて、いろいろ表情を変えてみました。

7:夜警(レンブラント・ファン・レイン)1642年

または『フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊』。黒服のコック隊長、AIが想像したらなかなかイケメンでした。

アメリカン・ゴシックでは30年後の顔を想像していましたが、ここでは性別変更。コック隊長にはまず女性の顔が当てはめられてそこから男性へとシフトしていきます。おもしろいですね。

ここに描かれている人たち全員を再現してみたらどんな風になるのでしょうか?

ちなみに、『夜警』という題からずっと夜のシーンを描いたものだと思っていたのですが、今回初めて実は昼間だったということを知りました。

正確さよりも想像力の賜物

絵画を観る楽しみのひとつには、描かれている人や風景、歴史的な背景などに思いを馳せる点があります。

そんな想像の楽しさに加えて、この動画ではAIモデルが笑ったりまばたきしたりして、絵画に対してなんか不思議な親近感を感じました。

デニスさんは動画の中でこう述べています。

この動画では、いろいろなニューラル・ネットワークを使って、有名な絵画のモデルのリアルな顔を生成することにしました。

その結果はモデルの顔の推定であって、歴史的に正確とは言えません。でも、想像するのは楽しいですよね。

YouTube動画 1:30より引用翻訳

デニスさんは表情のために実在の人たちからの表情を使ったそうです。

その協力者のリストと、この動画に使われたアルゴリズムのリストも動画の最後に記されています。

2020年6月15日にアップされたこの動画の概要によると、3カ月前に開始したそうで、膨大な時間を費やしたとか。

個人的には、AI作成の音声や画像に対してはまだまだ不気味さを感じるのですが、この動画は絵画のモデルがどんな人だったのかを想像させる楽しいものでした(最後のNG集はちょっと不気味なのもありますが)。

わたしはAIについて、まったく詳しくありませんが、改めてその可能性はすごいなと感じました!

個人的には、ルノワールやシスレーなど印象派画家による風景画や人物画をAIが手がけたらどんな「写真」になるのか、すごく見てみたいです。

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Image: lapon pinta / Shutterstock.com

Source: YouTube, OpenCulture ,世界の美術館

ぬえよしこ

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