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一眼レフは不要? もはやスマホカメラで十分な理由

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一眼レフは不要? もはやスマホカメラで十分な理由
Image: Shutterstock

「大きいことはいいことだ」という昔の言葉がありますが、ここ最近のテック業界、特にカメラ業界では当てはまりません。

年々、カメラはより小さく、性能もよくなってきています。

あまりにも性能が上がったので、スマホに搭載されている小さなカメラでも、プロの写真顔負けの写真が撮れるようになりました。

ニューヨーク市を拠点とするプロの写真家、Kevin Yatarolaはこう言っています。

スマホのカメラは、個人のスナップ写真を撮るのに必要なものはほぼ100%満たしています。

スマホは、通常のカメラよりも制御できいないところがあるので、プロユースのハイエンドなカメラに取って代わることはありませんが、ほとんどの人は、そのような制御はしないので関係ありません。

スマホのカメラには、私たちが高品質なスナップ写真を撮るのに必要なものはほぼすべて揃っているので、Yatarolaの言っていることは大体正しいです。その理由を解説していきましょう。

デジタルセンサーの大きさ

デジタル一眼レフカメラ

プロが使うデジタルカメラの一番大きな強みは、スマホのカメラよりもセンサーが大きいところです。

デジタル一眼レフやミラーレスカメラは、全体的にスマホよりも大きいので、より大きなセンサーを扱うことができます。

つまり、デジタル一眼レフなどのカメラは、視覚情報をより多く取り込めるので、写真を拡大しても精細さを失わない、感動するようないい写真を撮ることができるのです。

また、光量が少ない環境での撮影でも、写真のノイズをあまり入れずに写真を撮ることができます。

スマホのカメラは、センサーの大きさでは比べ物になりませんが、各写真に取り込むデータ量という点では着実に向上してきました。

たとえば、米国内で最初に発売されたカメラ付きの携帯電話はSANYOのSCP-5300で、解像度は0.3メガピクセルでした。

それに比べて、Google Pixel 3aは12.2メガピクセルのカメラを搭載しており、40倍以上の視覚データを取り込めるということです。

ただし、写真のクオリティを決めるのはピクセルサイズ(解像度)だけでなく、絞り値も影響します。

通常のカメラは、この点でもスマホのカメラを上回っています。カメラの場合、自分の撮りたい写真に対してレンズの性能が十分ではない場合は(例えば、夜間撮影をするのにより大きな絞り値に対応しているレンズが必要)、レンズを買って交換することができます。

レンズ交換にはほんの数秒しかかからないので、撮るかもしれない写真の種類に合わせて、複数のレンズを持ち歩くこともできます。

センサーの大きさとレンズの品質に関しては、プロのカメラが常にスマホのカメラを上回ります。

しかし、極端に大きなサイズの写真が必要だったり(ほとんどの人にはあまり必要がないと思われます)、もしくは特定の写真のために超高級なレンズを買う予定がない限り、日々写真を撮るにはポケットに入るスマホのカメラが一番です。

デジタル一眼レフカメラは専門的な写真を撮ることができますが(また撮影の間中、常に高品質の写真が撮れますが)、スマホのカメラでも素晴らしい写真はたくさん撮れます。

それに計算写真学(コンピュテーショナルフォトグラフィ)が大いに助けてくれます。

カメラアプリの進化

人の顔が写っているスマホの画面

物理的な要素では、スマホのカメラはプロユースのカメラに太刀打ちできませんが、ソフトウェアの進歩は(スマホのカメラ内部と外部両方)ハードウェアとのギャップを埋め始めています。

たとえば、通常のカメラは、様々な絞り値が選べる長いレンズを使うことで、手前の被写体にピントを合わせ、背景をぼかすことができます。しかし、スマホでも写真の一瞬の分析と処理によって、同じような効果を出すことができるのです。

スマホでこれをやる方法が、先ほど書いた「計算写真学(コンピュテーショナルフォトグラフィ)」です。基本的には、カメラのレンズやセンサーだけに頼るのではなく、アルゴリズムの活躍によって素晴らしい写真が撮れるようになっています。

GoogleのPixelの場合、写真を撮るのにスマホをタップした瞬間、複数フレーム分の画像をスマホが記録。スマホは画像を分割し、それぞれのベストなコマを選んで、写真として見せるために合成します。

こうすることで、ピンボケが少なく、ダイナミック・レンジが素晴らしい(ハイライトはシャープで影はくっきり)、発色やコントラストもいい写真となるのです。同じように、iPhoneは顔がどこにあるかを分析できるので、「ポートレートモード」では顔だけを分けて背景をぼかす、被写界深度の効果を出すことができます。

スマホのカメラアプリは、手ブレ補正もしながら、シャッターを押したタイミングとほぼ時間差なく写真を撮ることができます。

多くのスマホに、デュアルカメラが搭載されたお陰で、広範囲な光学ズームにかなり近いこともできます。どの機能も、これまではプロが使う大きなカメラにしか付いていなかったものです。

また、アプリによって、これまで以上にスマホのカメラで撮影する多くの要素を制御することも。

たとえば、ISOやホワイトバランス、絞り値などの調整は、プロ用のカメラにしかないものでした。今や、スマホに最初から入っているカメラアプリでも、このような上級者向けの調整がかなりできるようになっており、主流となっています。

それでも一眼レフが要りますか?

プロでもない限り、高品質なスマホのカメラで十分です。

もちろん、光量の少ない悪条件で撮影する場合は、デジタル一眼レフカメラのほうがいいですが、そのような撮影で素晴らしい写真を撮るには、高級なレンズを買うことにもなります。

スマホのカメラのハード面は通常のカメラには敵いませんが、ソフト面では進化を続けており、その穴埋めをしています。当然ながら、スマホのカメラの技術だけでなく、デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラも同じように進化しています。

しかし、そのようなカメラにかかるコストと、スマホのビルトインカメラの究極の利便性を考えると、ほとんどの場合後者が勝つのではないでしょうか。

結局のところ、ベストなカメラというのは常に持ち歩いているカメラです。

恐ろしく素晴らしい一眼レフカメラを持っていても、後世に残したくなるような瞬間に出くわした時、スマホを持ち歩いている可能性のほうがはるかに高いです。

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Image: Shutterstock

Source: Dave Morrow, Digital Photo Secret, Dxomark

Michael Franco - Lifehacker US[原文

訳:的野裕子

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