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写真を自宅で楽しもう!家の中でできるカメラ撮影・活用術

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写真を自宅で楽しもう!家の中でできるカメラ撮影・活用術
Image: shutterstock

家の中でも、家の中だからこそ、写真は楽しめます。

最近「写真を撮りたい!」と欲求不満になっていませんか?

SNSを通して、身の周りのカメラマンや写真愛好家を見ていると、自宅でライティングや物撮りの練習をしたり、ストックフォトサービスで販売する写真を撮影したり、溜まっていたRAWを現像したりと、それぞれが独自の写真の楽しみ方や練習をしているのが伺えます。

そう、写真は自宅でも楽しめるんです。

そこでこの記事では、家の中でもできる写真の楽しみ方を、広く浅くたくさんご紹介していきます。

家の中で写真を楽しむのに便利な機材

機材の話から始めましょう。必ずしも新たに買い足す必要はありませんよ。手持ちの機材で代用できる場合だってあるはずですから。

・近接撮影できるカメラ

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Image: shutterstcok

大豪邸に住んでいたり、広大な庭を持っていたりしない限り、おうちの中で撮影できるシーンは限られてきます。

でも、ピクサーの『トイ・ストーリー』や、スタジオジブリ『借りぐらしのアリエッティ』を思い出してみてください。小さなおもちゃや、小人の視点から見れば、人間の住む家は“広大な世界”です。

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Photo: 照沼健太

そんな視点を体験できるのが、近接撮影できるカメラやマクロレンズです。例えばこの写真は水を入れたグラスをコンクリートの上に置いて、真上から接写したもの。まるで天体のような不思議な写真がおうちで撮影できました。

ちなみに、マクロレンズを用意しなくても、iPhoneのカメラでも十分近接撮影できるのでぜひ試してみましょう。

・リモートで操作できるカメラとアプリ

Video: Leica Camera / YouTube

せっかくですから、普段の撮影で使っていない機能を使ってみませんか?

最近のカメラには当たり前のように搭載されている「リモート撮影」も、実は使ったことのない人が多い機能ではないでしょうか。

MacやPCとカメラをUSBケーブルで接続しなくても、メーカーが用意しているスマホアプリで無線接続できる機種も珍しくありません。

三脚で構図を決め込んで撮影したり、人が入り込めない場所にカメラを置いて撮影したり、タイミングを見計ってユニークな自撮りを試みたり、いろんな使い方ができることでしょう。

・照明

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Photo: 照沼健太

照明にもこの機会に挑戦してみましょう。

クリップオン、モノブロック、定常光など、数多くの照明機材がありますが、おうちで撮影するならお勧めはカメラに取り付けないタイプの照明

カメラから離して、照明を被写体に対して自由にセッティングすると、表現の幅が一気に広がります。

手軽に始めたいなら、クリップオンストロボとスタンド、そしてカメラに取り付けるコマンダーをセットで導入しましょう。

Profotoが優れたテキストを用意しているのでぜひ参考にしてみてください。

家の中で撮るなら、こんなシーンや被写体もおすすめ

「うちに撮りたくなる場所なんてないよ」と思っていても、探せば絶対どこかにおもしろいシーンがあるはず。次のような撮影シーンを試してみてはどうでしょう?

・自然光が入る場所

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Photo: 照沼健太

太陽は最高の照明。中でも窓ごしに入ってくる光は直射日光より柔らかく、レースカーテンを使ってもコントロールしやすい光です。

また時間によってその表情を変えるので、おうちの中で変化を楽しむのには最適な場所と言えるでしょう。

・植物

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Photo: 照沼健太

「自然は最高の造詣物」とも言われます。サグラダファミリアで知られる天才建築家アントニ・ガウディが、アイディアの源泉を常に自然の中に見出してきたように、数多くの芸術家は自然をモチーフとし続けてきました。写真の世界でもそれは同様です。

花などの観葉植物はゆっくりと、でも確実に日々その姿を変えていきます。光の当たり方でその表情を一変させますし、切り取り方によっても全く違う姿を見せます。

買い出しのついでに近所のお花屋さんを覗いてみてはどうでしょうか? 被写体になるだけでなく、お部屋の雰囲気もよくしてくれるはずです。

・料理

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Photo: 照沼健太

料理は自然と人工物の中間のような存在です。

そして「おいしい」という明確な価値観がそこにあるのがおもしろいところ。料理の写真をできるだけ「おいしそう」に撮ることは、スポーツのような楽しさがあります。

自然光で撮るか、照明を立てるか。寄るか、俯瞰で撮るか。器はどうする?盛り付けは?…考えることはたくさんあります。

テイクアウトでも、自炊でも。人目を気にせずじっくり撮れる自宅だからこそ、料理をおいしそうに撮ることにチャレンジしてみてはどうでしょうか。

・背景を使っての物撮り

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Photo: 照沼健太

照明と同じように、被写体の印象を一変させるのが「背景」です。

スチレンボードを使った白背景を基本としながら、背景紙や画用紙を使って色で遊んだり、木やコンクリートを模した壁紙などを使っても面白いかもしれません。

・最後の手段。ストリートビューやライブカメラ、ゲームをスクショする

Image: IGN / YouTube

どうしても家の中に撮りたいシーンがないというのなら、カメラを置きましょう

Googleマップのストリートビューや、YouTubeで定点のライブカメラを検索してザッピングするのがおすすめです。

軽い旅行気分が味わえますし、おもしろいシーンを見つけてスクショすればドイツの写真家トーマス・ルフ気分を味わえます。

少なくとも“決定的瞬間”という観点や、「なぜ自分はこのタイミングでスクショしたのか(シャッターを切ったのか)?」という問いかけから、写真のトレーニングにはなるはずです。

また、最近の3Dゲームでは、ゲームの世界を自由に移動して撮影できるカメラ機能も珍しくありません。

『デス・ストランディング』のように焦点距離や絞りを変えられる本格的なゲームだってありますよ。

撮りためた写真を編集して楽しむ

もちろんおうちの中で無理に撮影する必要はありません。これまで撮りためた写真を整理・現像するのも楽しいですよ。

・RAW現像

Image: AdobeCreativeStation / YouTube

溜まっているRAWを現像したり、これまで挑戦してこなかったような処理を試してみてはどうでしょうか。RAWをほとんど触ってこなかった方なら、これを機にRAWデビューしてみるのもお勧めです。

必要なのは現像ソフトだけ。お使いのカメラやメーカーによりますが、広くおすすめしたいのはカメラに付属してくるメーカー純正ソフトではなく「Lightroom」か「Capture One」。どちらも有料ですが、体験版が用意されていますし、業界標準のソフトですので一度使い方を覚えてしまえばメーカーを跨いでカメラを使ったとしても柔軟な現像ができるようになりますよ。Lightroomはスマホ版もあるので、まずはこちらを試してみるのもいいでしょう。

・VSCO

RAW現像より手軽に楽しめるのが、フィルターを基本とした現像/加工アプリである「VSCO」。

その特徴は、フィルムをシミュレーションした、ちょっとノスタルジックでファッショナブルな描画。簡単に「SNSで見たことある!」と感じる写真加工が楽しめますし、本格的に使い込もうと思えば自分でオリジナルなフィルターを作ることも可能です。

「インスタ映え」なんて敬遠せず、現在の写真カルチャーの基本であるフィルターワークを楽しんでみましょう。

写真をプリントして楽しむ

2020年現在、ほとんどの人が写真をスマホやタブレット、PCの画面で楽しんでいるのではないかと思います。

もちろんそれも間違っていませんし、これからの写真表現として美術界においても認められていくことでしょう。しかし、写真をプリントしてみると「写真はプリントして完成する」という意見に頷きたくなる楽しさがあります。

・部屋が代わり映えする

「良い紙やプリンターを使って、写真を“作品”として高める」。それだけがプリントの楽しみ方ではありません。自分の写真を印刷して壁に画鋲で止めるだけでも、十分に楽しめます。

単純に部屋が華やぎますし、定期的に写真を差し替えれば、おうちの中に変化が生まれて新鮮な気分を味わえますよ。

・自宅プリントか、オンデマンドサービスか

自宅にプリンターがあるメリットは、すぐに印刷できること。そして自由に紙を選んだり、印刷設定を変えたりして表現を作り込めること。

それに対しオンデマンドサービスのメリットは、自宅にプリンターが必要ないこと。そしてサービスによっては、個人では手が出しづらい大型の高級機種での印刷も楽しめることが挙げられます。

写真集を作って楽しむ

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Photo: 照沼健太

最後に紹介したいおうちでの写真の楽しみ方がこちら。写真集を作って、自分の写真を作品としてまとめてみましょう。

「写真集」というと構えてしまうかもしれませんが、その基本的な作り方は「撮影した写真を集め、テーマとフォーマットに合わせて順番を入れ替える」と至ってシンプルです。

1.テーマを決める

興味のあることや、普段考えていることやをテーマにしてみましょう。

テーマが見つからなければ、日時や被写体、全体の色で区切ってもいいでしょう。

または先にお気に入りの写真を集めて、その中から見えてきた共通点をテーマに設定するのもいいかもしれません

2.写真を集める

テーマに合致しそうな写真をざっと選んでみましょう。

3.フォーマットを決める

現代の写真集は、紙の本である必要はありません。ページ数に制限のないPDFや電子書籍でもいいですし、動画にまとめるのもいいでしょう。

集まった写真の枚数や、縦位置が多いのか横位置が多いのか、あるいはテーマを元にどんなフォーマットが最適なのかを考えましょう。

4.編集する

紙の本や電子書籍にしたいなら、お使いの現像ソフトや管理ソフトにアルバム機能があればそれを使うのもありですが、ぜひおすすめしたいのは「InDesign」。

市販の雑誌や書籍をデザインしたりレイアウトしたりする際に広く使われているソフトですが、写真集のレイアウトにも向いています。

難しそうですが、文章の少ない写真集を作る程度なら数時間もあれば使い方を覚えながら出来ちゃいますよ。実際に僕もこの写真集のレイアウト作業をInDesignで2時間程度で行なうことができました。

InDesignの何が便利かというと、判型やレイアウトの自由度。そして、印刷だけでなく、電子書籍やPDFにも書き出しが対応していることです。iBooksなどの電子書籍ライブラリに自分の写真集を入れられるのにはちょっと感動しますよ。

撮影に出かけられないからこその、楽しみ方がある

以上、家の中でできる写真の楽しみ方を色々とご紹介してきました。

もちろん外に自由に撮りに行ける状況に越したことはありませんが、家の中でもたくさんできることはあります。むしろ外に出かけないからこそできる実験や学びがあることは間違いありません。

ぜひこの機会にいろんな写真の楽しみ方を試してみましょう。

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Image: Shutterstock.com

Photo: 照沼健太

ギズモード・ジャパンより転載(2020.5.25)

照沼健太

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