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伝え方のコツ

急に意見を求められても焦らない、相手に伝わる話し方のコツ3つ

急に意見を求められても焦らない、相手に伝わる話し方のコツ3つ
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こんにちは。1分トークコンサルタントの沖本るり子です。

仕事では、スピーチやプレゼンテーションよりも、とっさに話す機会のほうがとても多いもの。

事前に話す内容をまとめて練習・発表するのが苦手と感じている人の中には、とっさに話をしなくていけない状況が、もっと苦手という人も多いよう。

こんな経験ありませんか?

  • 上司から、急に意見を求められ提案したら「何が言いたいのかわからない」と言われた。
  • 他部署から、これどういうこと? と聞かれ、一生懸命説明しているうちに、自分でも何を話しているのかわからなくなってしまった。
  • お客様からの問い合わせに、理解してもらおうとあれもこれもと話していたらだいぶ長くなってしまった。
  • 部下に、指示しても言った通りに動いてもらえなかった。

など、これらすべて「話を上手にまとめられず、相手に伝わらない」状況。伝え方が上手くいっていないのです。

今回は、とっさに伝えなければならない場面でも、上手く話をまとめて伝えるコツを伝授いたします。

なぜ、話が伝わらないのか?

聞き手の立場に立ったとき「話が長いのはイヤ」「何が言いたいのかわからないのもイライラする」と多くの人が、不満に思うことはだいたい共通しています。

伝わらない会話で一番多いのは、時系列で話してしまうこと。思いついたまま話をしている状態です。

これでは、長くなりさらに何が言いたいのかわかりにくくなってしまいます。

ビジネスシーンで相手に伝えるには、必ずしも起承転結や時系列に沿って話をしなくても良いのです。では、どうしたらいいのでしょうか。

まずは、1文1属性を目指す

話が長い人の特徴は、1+2+3+4+5+6+…と、この方程式のように足し算が果てしなく続くのです。

テレビのコメンテーターやアナウンサーでさえ、1文が長い方は、5分以上話す人もいます。

その原因は、接続詞を頻繁に使うこと。

「~で、」「~ですが、」「~が、」「~けど、」「~なので、」

これらを使うほど話は長くなっていきます。

「~で、~で、~で、~です。」

のように、同じ接続詞を複数使う癖がある人も多いのです。

そこで、いつも話が長くなりがちならば、「~で、~です。」のように接続詞は1回に絞り、1文1属性を目指しましょう。

まずは、1文で接続詞を2回以上使わないよう意識してみると良いでしょう。

結論を最初に伝える

話を短くすれば、その分、聞き手には伝わりやすくなります。

けれど「何が言いたいの?」と言われないためには、文章の組み替えも重要なポイントです。

「何が言いたいのか」を最初に宣言すること。

これまで1+2=3という言い方だったのを 3=1+2という方程式に変えて伝えます。

A=B+Cという方程式では、Aが結論に当たります。

これから何を話すのかを最初に宣言するだけで、会話のゴールが明確になり、グッと伝わりやすくなるのです。

起承転結にはこだわらない

話の構成を考え、きちんと起承転結で話しても、「何が言いたいのか」伝わらないのはなぜか?

結論が最後になってしまうからです。

例えば、上司から「昼ご飯は何を食べにいきたい?」 と聞かれ、こんな風に答えたとします。

(起)昨日から、トラブル続きで仕事がてんてこまいです。

(承)食事をする時間がとれなくて、夕方からずーっと朝まで何も食べることができていません。

(転)やっと仕事も一段落し、空腹すぎて胃が痛いので、

(結)胃にやさしいおかゆを食べにいきたいです。

時系列に沿って起承転結で話したものですが、これでは、話が長く何が言いたいのかわからないと思われても仕方ありません。

まずは、起承転結の結を最初に持っていきましょう。

「昼食は何を食べにいきたいか」に対する答えの部分が、結になります。

「胃にやさしいおかゆを食べにいきたいです」

これが一番言いたいこと。

何が言いたいの?を解決するには、何が言いたい!を最初に宣言しましょう。

「私が食べにいきたい昼食は、胃にやさしいおかゆです。」

上司に答えるなら、これだけで十分なのかもしれません。

枠(テンプレート)を使う:両面法が便利

何を話せばいいのかわからない場合は、話の枠(テンプレート)を活用すればスムーズに伝えられます。

起承転結を使うのも1つの枠です。ただ起承転結は、物語を語るときに特に使う枠なので、ビジネスシーンに使いやすい枠(最初に結論から語るようなもの)を用意しておくと良いでしょう。

いくつか枠をもっていれば、とっさのときにどれかの枠に当てはめて悩まずに伝えられるのです。

その1つの枠、「両面法」を紹介します。

例えば、このように使います。

「私の提案は、●●●ということです。

そのプラス面は、△△△△です。マイナス面は、△△△です。その策として△△です。

ということで、私の提案は、●●●です」

最初と最後に同じ結論を述べることで「あれ、なんだっけ?」と忘れずに伝えます。

さて、この枠の特徴は、プラス面とマイナス面を語る点。

物事には、ある基準を軸にプラス面とマイナス面が考えられます。プラスの面だけを伝えるのではなく、マイナス面を伝え、さらに、その策を伝えるということです。

両面法を使うと、相手から否定的なことを言われる確率がぐっと下がります。

なぜなら、第三者から指摘される前に、自ら率先して、マイナス面を伝えているから。正直さが伝わり信頼感にもつながります。

両面を見せることで考えた上での提案だと伝わり、意見が通りやすくなる伝え方でもあるようです。


今回解説した話のまとめ方ポイントは、3つ。

  1. 1文1属性
  2. 結論から言う(1文でも、全容でも)
  3. 枠を使う(両面法)

この3つのコツを意識して話をすれば…

上司から、急に提案を求められた場合でも、「提案は」と最初に言えば、何が言いたいのか伝わりやすくなります。

他部署から、ちょっとこれどういうこと? と聞かれても、1文を1属性にしておけば、たとえ全体の話が長くても、構成ができなくても伝わりやすさはぐんと向上します。

今まで、伝え方が下手で滞っていたコミュニケーションは、より活発に運ぶようになるはずです。


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沖本るり子(おきもと るりこ)

沖本るり子

株式会社CHEERFUL 代表。1分トークコンサルタント。「5分会議」®で、人と組織を育てる専門家。江崎グリコなどを経て、聞き手が「内容をつかみやすい」「行動に移しやすい」伝え方を研究。現在、企業向けコンサルタントや研修講師を務めている。明治大学履修証明プログラムでも登壇中。著書に『相手が期待以上に動いてくれる!リーダーのコミュニケーションの教科書』(同文舘)、『生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)などがある。


Image: Shutterstock

沖本るり子

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