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心理学者が説く「やりたいのに出来ない」3つの理由とは

心理学者が説く「やりたいのに出来ない」3つの理由とは
Image: Shutterstock

在宅勤務や外出自粛になった時「通勤時間がなくなって時間に余裕ができるから、家の整頓をしよう」「先延ばしにしていたあれもこれもやろう」「自宅でワークアウトをしよう」など、いろいろ意欲がわきませんでしたか?

私は俄然やる気になっていたのですが、今振り返ってみるともっといろいろできただろうにと、なんだか不完全燃焼気味なのです。それは、何故なのでしょうか。

認知心理学者が説く「防衛的な失敗」とは?

3 reasons you aren’t doing what you say you will do|Amanda Crowell
Video: TEDxHarrisburg/YouTube

やりたいと思うことができないのは怠惰や意志力が問題なのではなく、3つのブロックがあるから。そう述べているのは、ニューヨークの認知心理学者でコーチのアマンダ・クロウェルさん。

実行に移せないのはそのブロックがあることで、彼女が「defensive failure」と呼ぶサイクルに陥ってしまうからだそうです。

「防衛的な失敗」とは、積極的に行動した結果の失敗の逆と言えるかもしれません。つまり、失敗を恐れ失敗から身を守っていること、受け身のままで行動しないこと自体が失敗(目標が達成できない状態)と言えるんです。

これを頭に置きながら、3つのブロックを見ていきましょう。

ブロック1:自分にできるとは思えない

最初のブロックは、自分には持って生まれた才能や適性がないと思ってしまうこと。

本当にそうなのでしょうか。アマンダさんは努力あるのみだと言います。もし何かをはじめたばかりの初心者として失敗したとしても、それは目標へ1歩近づいているポジティブな失敗だと捉える。そのような成長のマインドセットを持つことが重要なのだそうです。

キャリアアップのために資格を取りたいと思っているのに、一歩が踏み出せない。

なぜ行動できないのか考えてみると、その裏には、時間や金銭や努力の投資が実益につながるかわからない、資格を取ってもそれがどんな報酬や仕事につながるのかどうかわからないという不安の存在が見えてきます。でも、その状態を続けることこそが、防衛的失敗。行動しないから変わらない。こんなメンタルブロックも含まれると思います。

ブロック2:自分のような人には無理

これは自分のアイデンティティが絡むブロックです。

「自分は体育系ではないから運動は無理」「手先が不器用だからクリエイティブなことはだめ」のような思い込みは、新しいことにチャレンジする時のハードルになってしまいます。

このアイデンティティと行動というのはとても奥深い気がします。

やりたいことに限らず「自分はこういう人間だから」と決めつけてしまっていることで、言動が制限されている状況は多々あることに気づきます。そして、その傾向は年を重ねれば重ねるほど強くなってしまっているかもしれません(汗)。

アマンダさんがすすめる克服法は、自分のやりたいと思っていることを行なっている自分と似た人を見つけ、その人から学ぶという方法です。コーチ業のマーケティングが苦手だったアマンダさんは、自分と同じような性格でマーケティングを成功させている人から学んだそうです。

彼女は実際のロールモデルを見つけたようですが、同じように学びや刺激が受け取れるならバーチャルなロールモデルでもOKだと思います。

ブロック3:やりたいと言っているけれど、本当はやりたくない

「やりたい」と思っていることは、本当にそうでしょうか。

「やるべき」「やらなくては」の方が近いかもしれません。これには内的と外的な理由があります。

アマンダさんが挙げたのは、「貯金のためにランチ代を節約して、お弁当を持参しよう」という行動に対して、友人からランチに誘われたらどうするかという例です。

貯金がマイホーム資金のためなら内的理由で、兄弟との競争心から貯金を目指しているなら外的理由だと説明しています。

自分がやりたいことの理由が内的なのか外的なのかを考え、内的理由であれば行動に移すことはそれほど難しくないとアマンダさん。

上で考察した「キャリアアップのための資格」についても、自分のスキルアップのために資格を取りたいのか、それともまわりからのプレッシャーから「取るべき資格」だと思っているだけなのか、理由を突き詰めていくステップがブロックをはずすのに役立つでしょう。

行動と洞察に満ちた生産的な失敗サイクルを取り入れる

この3つのブロックについて読みながら、自分がなぜ「やりたいと言っていることができないか」について考えてみました。やりたいと思っていることの種類にもいろいろあります。

可能性が高いことから、実現性が低い単なる「できたらいいな」という願望(妄想?)レベルにすぎないものまでいろいろあります。

アマンダさんは防衛的失敗のサイクルから抜け出すには、それを別のサイクルに差し替えることで可能だと動画で述べています。

まったく運動しなかったのに3年間でハーフマラソンやトライアスロンに参加できるようになった、アマンダさん自身の経験に基づいています。

防衛的失敗のサイクルを、行動指向で洞察に満ちた生産的な失敗サイクルに取り替えるのです。うまくいかない部分は失敗ですが、それでも一歩前進しています。

それを繰り返していけば上達していき、無理かもしれないと思っていたことができるようになっているんです。

TEDxHarrisburg/YouTube(14:54〜15:14)より引用翻訳

まずやりたいことが内的な理由からなのか外的な理由からなのかを見極め、行動に移せない時にはどのブロックが障害になっているのか考えれば次のステップが見えてきます。

言い訳はいくらでも思いつくけれど、そのエネルギーを目標に少しずつ近づく行動に費やそう。その過程で失敗しても、それは前進であり成長に必要なステップだと捉えよう、と自分に言い聞かせています。

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Source: IDEAS. TED., TED, YouTube

Image: Shutterstock

ぬえよしこ

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