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1日15分のトレーニングで幸福感を高められる感謝スキルの鍛え方

1日15分のトレーニングで幸福感を高められる感謝スキルの鍛え方
Image: Shutterstock

1杯のコーヒーを飲むとき、豆の銘柄や淹れ方を意識するといつもより味わいが豊かになりますよね。

たとえば、生活や人生の良い面に意識を向けることが「感謝」につながるとすれば、積極的に取り入れることで体験の充足感が変えられるかもしれません。

実際、さまざまな研究で、感謝の量がメンタルヘルスと正の相関があることがわかっています。

オランダのトゥウェンテ大学の研究からは、感謝するスキルを鍛えることで、持続的にウェルビーイング(幸福感)が高まることが示されました。

「感謝のエクササイズ」で幸福感が高まり、3カ月後も持続する

研究では、感謝のエクササイズを行ったグループと、2つのコントロールグループとでウェルビーイングの高さを比較しています。

感謝のエクササイズグループは、感謝の日記をつけたり、人に感謝を伝えたり…といった、感謝の姿勢をブーストするためのエクササイズを、1日15分程度、週5日で実施しました。

コントロールグループは、何もしないグループと、1週間に1日だけ自分が喜ぶことを5つする日を設けたグループです。

トレーニング期間の6週間が終了した後、そして3カ月経過後に評価したところ、感謝のエクササイズグループが、2つのコントロールグループよりもウェルビーイングが高い結果になりました。

6つの「感謝のエクササイズ」実践法

それでは、どんなエクササイズでウェルビーイングが高められたのかを見ていきます。

感謝のエクササイズ用のノートを1冊用意して実践していきましょう。(9月には専用アプリのリリースが計画されています)

1. 感謝の日記

その日にあった良いことを3つ書き出します。なぜ感謝したのかといった細部ではなく、イベントのみを記述するのがポイントです。

2. 日々を支えてくれている存在を再認識するエクササイズ

もし生活の中のあるものが欠けていたら…を想像してみます。もし水道から水が出なかったら、洗濯機がなかったら、愛する人がいなかったら…。そして、あらためて、今それらがあることに感謝します。

3. 感謝の気持ちを伝えるエクササイズ

この数週間、あるいは数カ月のうちに、良くしてくれた人を思い浮かべます。そして、その人に感謝の手紙を書きます。なにをしてくれたのか、あなたにとってその人はどんな存在なのかを書き出します。

実際に、メールや手紙を送る、会ったときに伝える、本人の前で手紙を読み上げる…といった方法で感謝の気持ちを伝えます。

4. 人生の良い面に感謝するエクササイズ

特定のヒト/コトのおかげで、あなたの人生がどれだけ恵まれているかをできるだけ詳しく、明確に記述します。それらが人生にとってどんな意味があるのかも分析します。

5. 困難な出来事のポジティブな面を認識するエクササイズ

最近の、あるいは以前に起きた困難な出来事について書き留めます。そして自分自身に以下のような質問を投げかけてみます。

振り返ってみて、その出来事があなたに与えたポジティブな影響を認識できますか? その経験なしで学べなかったことや発見できなかったことはありますか?

人間として何か変化はありましたか? ポジティブな変化はどんなものですか? こうしたポジティブな影響に感謝できますか?

6. 感謝を発動させるためのエクササイズ

毎朝5分間、“人生に感謝の姿勢で向き合おう”との意思を確認します。今すでにある感謝の気持ちを感じてみます。そして、これからの1日がどんなものになるかを想像し、どんなときに感謝を発動させるか想像します。

今日1日を通して、当たり前のことにもできる限り自覚的になり、すかさず感謝するようにします。

これらすべてを毎日行うのはハードルが高いので、いくつかを選んで実践すべきでしょう。

日々起こっていることの良い面に気づき、人生を感謝で溢れさせることでウェルビーイングは高まります。

エクササイズを実践していき、困難な出来事にすら感謝の気持ちが向けられるようになるのは、とても強力。

雑にポジティブ変換するのでなく、苦痛やネガティブな影響も認めつつ、良い面を認識する習慣が身につけば、心の柔軟性は高まっていくはずです。

研究で、感謝のエクササイズグループが3カ月後も高いウェルビーイングを保ったままだったことを考えると、トレーニング期間を設けて身につけた感謝のスキルは、長期間にわたって恩恵をもたらしてくれそうです。

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Image: Shutterstock

Source: University of Twente, Springer Link

山田洋路

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