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ヨミが甘い人でも実践できる!脳をスイッチさせる時間管理術

ヨミが甘い人でも実践できる!脳をスイッチさせる時間管理術
Image: Shutterstock

Aさんは、自他ともに認める楽観的な性格。そのせいか、時間については少しアバウトになってしまいがちに。例えば、「7~8時間かかる仕事も、3時間集中してやったらいけるかも!」と、スケジュールを甘く見積もり、処理しきれないことも… 。

楽観的な性格は「脳内時間」のせい!?

これは「楽観的な性格」が災いしているのではなく、脳の仕組みの問題だと指摘するのは、心療内科のベスリクリニックで外来を担当する、作業療法士の菅原洋平さんです。

菅原さんは、高次脳機能障害の患者のリハビリテーションに従事した経験を生かし、脳の仕組みをうまく使って行動を変えることで、より快適に仕事ができるようにする企業研修も行っています。

そして、菅原さんの著書『脳をスイッチ!時間を思い通りにコントロールする技術』(CCCメディアハウス)では、脳を専門とする医師とは、また違った視点によるアドバイスが散りばめられています。

脳内時間は、時に高速化・低速化する

特に「脳内時間」は、本書のコアとなる概念で、時間をマネジメントするために重要なもの。これは、時計で刻まれる時間とは異なった、脳が知覚する主観的な時間の流れのことです。

楽しいひと時なら時間は早く過ぎ去るように感じ、逆に退屈な時間は長く感じるというのは、脳内時間のなせるわざです。

この脳内時間は、ある条件にもとづき高速化・低速化するそうです。

例えば、役所で書類を申請したところ、「書類が出来上がるのに20分かかる」と言われ、退屈しながら待つとします。20分経ったと思い時計を見ると、15分しか経過していません。これは、脳内時間が高速化したためです。

逆の例では、90分のビジネスセミナーを受講したら、思わず内容に引き込まれ、90分経って終了しても、60分しか経っていない感覚がするというのは、脳内時間が低速化したためです。

つまり冒頭の「楽観的な性格」とは、「脳内時間が低速化」しているせいだと菅原さんは述べています。

性格だから仕方ないと言ってしまえばそれまでですが、ここは脳の仕組みを活用して改善することができるそうです。

脳内時間を整えるタイムバジェット法

その方法として菅原さんがすすめるのが、「タイムバジェット(時間の予算)」です。

これは時間情報を空間情報に変換し、使える時間枠の中で何にどのくらい時間を使うのかを視覚的に線引きするやり方。

例:新たなプロジェクトに取り組む場合

具体的な例を挙げると、単にスケジュールを箇条書きするのではなく、1カ月を上旬・中旬・下旬と10日ずつに分けたマスとして記し、各作業に使える予算マスを塗りつぶしていきます。

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タイムバジェットの作成例
Image: 『脳をスイッチ! 時間を思い通りにコントロールする技術』

この方法のメリットとして、菅原さんは、

箇条書きの場合の上旬が締切というあいまいな予測が、作業単位で細分化されます。

締切まで5マスあることが可視化されたら、1マスでどこまで進めないといけないのかが明確になるので、作業完了までのマイルストーンが立てやすいのです。

と述べています。

「楽観的な性格」のせいで、非現実的なスケジュールを立てがちであったことが可視化・改善され、現実的な計画を立てられるようになるわけです。

ビンゴ形式のタスク表で課題を細分化

菅原さんが、「やるべきことがたくさんあるのに、何もできなかった」という人に提案しているのが、「9ブロックタスク」という手法です。

やり方はシンプル。ちょうど三目並べのように、縦3つ横3つの9つのマスを書き、1つのマスに1つずつ、その日にやるべき課題を書き入れます。

課題をこなして、縦・横・斜めのいずれかの3課題を終えられたらビンゴ達成となります。

菅原さんは、ビンゴ形式にするメリットについて以下のように説明します。

ビンゴを作ることが1つの目的になるので、9つのマスにタスクを入れる段階から、真ん中のマスに最も簡単に達成できるタスクを入れるように、自然に戦略を立てます。

つまり「効率のよい仕事」が、効率よくビンゴを完成させるにはどうすればいいか、という単純な思考に置き換えられます。

そして、1つ目のマスが消されると、残りは2つ、という見通しが立ち、同時に、どの方向のビンゴが作りやすいかという戦略も立てられます。(本書75~76pより)

3列が物足りなければ、好きなだけ列を加えてもよいそうです。

タスクが終わらないときは、難易度を下げる

逆に1つもできなかったら、どうすべきでしょうか?

この場合、1つのマスの課題の難易度が高すぎることが多いのだそう。

その対策として使えるのが、「課題の細分化」。「片付け」という課題ができない場合、「デスクの整理」「洋服の整理」「台所」などと9つに分けます。

それも無理なら、「デスクの整理」を「本を本棚にしまう」「文房具を引き出しに入れる」「未開封の封筒を開ける」というふうにさらに細分化。これならできるというレベルまで細分化し続けます。

課題の細分化は、個々の目標設定を低くすることになりますが、こうした失敗しない目標達成の積み重ねによる学習を「エラーレス・ラーニング」と呼びます。

高い目標を達成するには面倒に思えますが、「エラーレス・ラーニングを繰り返していけば、結果的に、高い目標に早く到達」できると、菅原さんは説きます。


『脳をスイッチ! 時間を思い通りにコントロールする技術』には、ほかにも起床・睡眠時間のコントロール法や予定通りに時間を確保する時間管理術など、忙しい人に役立つライフハックが盛りだくさん。

読んでみて、やりやすいものから実践してみてはいかがでしょうか。

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Source: CCCメディアハウス

Image: Shutterstock

鈴木拓也

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