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Web会議にもコツがある。10万回以上の経験者が語った実はシンプルな極意

Web会議にもコツがある。10万回以上の経験者が語った実はシンプルな極意
Image: Nattakorn_Maneerat/Shutterstock.com

このパンデミックの最中、多くの会社経営者にとって自宅から会社を運営しなければならないというのは初めてのことでしょう。

でも、経歴信用調査会社「PeopleG2」(Inc. 5000の4535位にランクイン)の創業者・CEOのChris Dyer氏にとっては、自宅とはいえオフィスでやっているいつものことのようです。

Dyer氏は、カリフォルニア州ブレアを拠点とし、35人の正社員と3,000人の契約社員を抱えてリモートで約11年間会社を経営しています。

2001年に会社を創業し、2009年には経費削減のためリモートワークに移行していたので、「このような運用はすでにやってきていました」とDyerは言います。2019年には、PeopleG2は500万ドルの売上を計上しています。

当時、PeopleG2では10万以上のWeb会議が行われていたのではないか、とDyerは言います。そして、Web会議にもうまくやるコツがあるとも。

この不安定な時期は特にそうです。

最新の情報を共有できるだけの会議を設定しなければなりませんが、社員が1日中Web会議をして仕事ができなくなるほど時間を費やしてはいけません。

また、Web会議は効率的かつ実務的でなければなりませんが、会議参加者は育児や介護、在宅勤務をするための準備、自身の心身の健康管理もしていることも認めましょう。

今回は、効率的でありながら、思いやりのあるWeb会議のやり方をDyer氏が伝授します。

ルールを設定する

Web会議が長引いたり、知らぬ間に話題が変わったりしやすい場合は、会議に関する基本ルールを決めた方がいいとDyer氏は言います。

そうすれば、会議でやるべきこと参加する姿勢参加する目的を誰でも理解することができます。

基本ルール

Dyer氏の会社の基本ルールはシンプルです。

  • すべての会議は時間通り開始する
  • 終了時間までの間を埋めようと無駄に議論を広げないようにするため、会議は早めに終わらなければならない
  • すべての会議に議題がなければならない

会議のタイプ別ルール

また、会議はタイプによって分類されそれぞれに名前とルールがあります。

一番多い会議は「Cockroach(ゴキブリ)」タイプと「Ostrich(ダチョウ)」タイプで、短時間で堅苦しくない、1つの問題だけについて話す会議です。

会社の人間なら誰でも設定でき、どのプラットフォームを使用しても、どの社員に声をかけてもいいことになっています。

「Cockroach」タイプの会議は、些細な問題を解決するためのものです。「浴室にゴキブリが出たら、些細なことだけれど問題ですよね」と、Dyer氏は説明します。

「Ostrich」タイプ会議は、情報を求めたり、仕事に助けが必要な場合に開きます。

「砂の中に埋まった頭を出すのを手伝って」(ダチョウは危険が迫ると砂の中に頭を突っ込む習性があるという迷信からきている)というような内容です。

社員は、このタイプの会議に招集されても、忙しい場合は断っても構いません。

Dyer氏によると、「Cockroach」会議は平均約7分間で、先月は社内で1日平均38回開催されています。

(最近は、新型コロナウィルスに関する情報を社員に提供するのに、以前の日常よりも「Ostrich」会議の数が増えています。)

議論をしなければならない複雑な議題の場合は、チームリーダーが「Tiger(虎)」会議を設定します。(Dyer曰く「浴室に虎が出たら非常に大きな問題ですから」。)

この会議は、参加者数や話さなければならない議題も多く、1時間以上かかることもあります。

いわゆるブレスト的な会議は、ホワイトボードのある会議室で開かれますが、Dyer氏はオンライン会議でも同様だと思っています。

PeopleG2社では、仮想シナリオに対するさまざまな対応や返答を考えるため、各チーム毎月30分の会議を設けています。

これは「ツナミ」会議と呼ばれ、アイデアを出すだけでなく、安心して提案をしたり、他の人に反論したりする場を与えるものでもあります。

ここでは、社員間での共同作業がうまくいっているか、もっとコーチングが必要か、なども明らかになるとDyer氏は言います。

毎月実施することで「心理的な安心感」が強まり、社内文化にとって重要なだけでなく、停電に備えて会社のデータセンターを共同の場所に設置するというような実際に直面している問題に対する解決策も生まれました。

各社員に気を配る

ルールによって、Web会議は議題に集中して生産的に行われますが、リーダーは各参加者のことも理解した方がいいでしょう。

これは、世界中が未曽有の不安な事態に直面しているこの時期には、特に意義のあることです。

PeopleG2では、長時間の会議中に社員がどれくらい積極的に参加しているか、どのような心情でいるかを測る「チェックイン」と「チェックアウト」というシステムを使っています。

会議の冒頭に「状況共有」を

会議の最初に、参加者は自分の気持ちや状態を共有します。

たとえば、ある参加者が幼児の世話をしていて、あまり眠れていないと言ったとします。

それを念頭に置いて、会議の主催者は、休憩を増やしたり、その参加者は会議を途中で抜けていいと言ったりするかもしれません。

ほかの参加者は、その参加者がいつになく素っ気ないと感じたとしても、より理解を示すでしょう。

空腹や風邪などの身体的な不調も精神状態や会議中の行動に影響を与えることがありますが、リモートで会議をしていると、昼食を提供したり室温を上げてあげるなど、環境的な要因をコントロールしてあげることができません

だからこそ、参加者のことを少しでも理解することが重要なのだとDyer氏は言います。

私たちには何もできない時もありますが、少なくとも会議参加者たちはその人がどのような状態にあるのかを知ることはできます。

このように自分の状態をオープンにするには信頼が必要です。

その社員の状態がベストではない理由がわかれば、その社員にサポートを提供する準備ができるだけでなく誤解やネガティブな雰囲気で仕事に悪影響を及ぼすのも防げます

最後に各参加者の意見を再確認

それぞれの会議の終わりに、リーダーや主催者は未解決の問題はないと思い込まずに、各参加者がこの議論の結果に満足しているかを確認します。

「個人的に今どんな状況?」と聞くことから会議を始め、「では、いち参加者(社員)として今は何を思ってる?」と聞いて会議を終えます。

突然リモートワークに移行したことで、経営者だけでなく社員にも負担がかかっているので、Web会議に参加する社員に正しい手本を示し、思いやりのあるシステムをつくることがこれまで以上に重要になります。

良くも悪くも、会議というのは社員が会社の規範や価値を学ぶ場です。

会議は自分がどのように役に立っているかを知る場所でもあるのです。

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Image: Nattakorn_Maneerat/Shutterstock.com

Originally published by Inc. [原文

Copyright © 2020 Mansueto Ventures LLC.

訳:的野裕子

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