ジム通いを再開するとき、感染リスクを下げるために意識すべきこと
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多くの人がジムの営業再開を待ちに待っていました。
でも、ジムに行けるようになっても、必ずしも行かなければならないわけではありません。ジムに行くことに伴うリスクの相対量を考えてからどうするか決めても遅くありません。
ボストン大学の疫学者であるEllie Murrayさんは次のように語っています。
大切なのは、リスクには高低の幅があることを認識することです。
あちこちで営業が再開したら、あなたは個人的にどの程度のリスクを負う覚悟がありますか?
何かをするとき、それがどの程度のレベルのリスクを伴うかわかっていれば、自分にとっても周りの人たちにとっても安全な判断を十分な情報に基づいて下すことができます。
というわけで、ジムでトレーニングを再開する際に考慮すべきことをいくつかご紹介します。
少人数のクラスは最もリスクが高い
Murrayさんも指摘している通り、一般的に屋内で行う少人数のエクササイズのクラスはリスクが最も高くなります。
エクササイズ中に強く息を吐き出す人たちと密に接触することになるからです。
最近の報告書によれば、韓国でたった1回のダンスフィットネスのワークショップが原因で112人の感染者を出すことにつながりました。
そのワークショップには複数のクラスで教えているインストラクターたちが出席していましたが、その中に感染者がいたのです。
狭いスペースに複数の人が集まったこと、有酸素運動を行なうことで空気の流れが生じたこと、この2点が組み合わさったせいで感染が拡大したと思われます。
小人数のフィットネスクラスも屋外で行えば、もう少し安全になるかもしれません。他人と安全な距離を保てるだけのスペースと新鮮な空気があるからです。
しかし、やはりかなりのリスクを伴うことに変わりはありません。
他人とどのぐらいの距離を取れるか、そして自分以外に何人ぐらいの人がそのスペースにいるかが問題なのです。
他人との距離は遠ければ遠いほど良いと言えます。
Murrayさんは、10~12フィート(3mから3.5m)ぐらいの距離を取ることを推奨しています。
ジムの感染防止対策と備品は要チェック
ジムでトレーニングするときは、ジムの感染防止対策と消毒シートなどの衛生用品が配備されているかを確認しましょう。
ジムのメンバー同士がお互いに適切な距離を保てるだけのスペースがありますか。
また、何かを手で触れるときは要注意です。運動器具は、誰かが使い終わるたびに消毒されているかどうかもチェックしましょう。
ジムは、消毒シートと手指を消毒するハンドサニタイザーをいつでも利用できるように配備しておくべきです。
どのようなスケジュールで消毒が行われているのか、ジムのスタッフが感染した場合はどのような措置を取ることになっているのかも確認することをおすすめします。
とはいえ、ジムの運動器具の消毒は人任せにせず、自分でする方が確実です。
何でも使う前に消毒シートで拭きましょう。
屋内より屋外の方がはるかに安全
近所の公園にある鉄棒で懸垂したり、ベンチを使って上腕三頭筋を鍛えるディップスをしようと思っていませか?
屋外では新鮮な空気が循環しているので、屋内より安全です。
概して、空間を循環する空気の量が多いほど安全と言えます。他人が吐いた息を吸わずに済むからです。
小さめの部屋にいると、運動中に吐く息に含まれる粒子が空中を漂うことになるのです。
屋内でトレーニングするときは、窓を開け放しておく方が良いでしょう。
ただし、Murrayさんも指摘しているように、単にサーキュレーターでそこにいる人たちが吐いた空気を循環させているだけなら、意味がありません。
新鮮な空気を循環させようにすることが肝心です。
公園にある鉄棒で懸垂をするときは、ハンドサニタイザーと消毒シートを持参しましょう。
そして、常に他人とは最低6フィート(1.8m)の距離を保つことが大切です。
更衣室・シャワールーム・サウナ・トイレは要注意
ジムでは、運動器具以外にも用心すべきことがあります。
更衣室、シャワー、サウナ、トイレを使用するときです。ジムでは、どこかに触るほど感染リスクが高くなります。
公衆トイレの使用に関しては特に細心の注意が必要です。
ですから、ジムに行ったら、滞在時間をなるべく短くして、なるべくいろいろなところに触らないように意識しましょう。
サウナは使わない方が無難ですし、ジムに行くときは運動する服装を着て出かけ、帰宅してから着替えるようにすれば更衣室も使わないですみます。
自粛生活中の今は、もともと誰もがスポーツウェアと普段着を兼ねた“アスレジャーウエア”を着て暮らしているようなものですから。
長期的に感染リスクを下げる工夫を
ジム通いの再開を決めるときは、総合的な観点から考えましょう。
自分にとってジムに行くことは外せないほど重要なことであるなら、生活の別の領域で感染リスクを減らせるか考えてみてください。
たとえば、スーパーやレストランに行くのがそれほど重要でない人の場合は、フードデリバリーやテイクアウトを利用することで感染リスクを軽減できます。
あるいは、自宅でトレーニングのルーティンの大部分をこなし、特定の運動機器がないとできないトレーニングをするときだけジムに行くことにしてもいいでしょう。
リスクはゼロにはできませんが、やりようによってはある程度減らせます。
どのようなやり方で総合的に感染リスクを下げるにしても、この先数週間から数か月は大切な期間になります。
ですから、自分にとってどうしても譲れない大事なことは何か、別のことで代替えできることは何か考えてみてください。
1人ひとりが十分注意しないと、ジムはまた閉鎖されてしまうということを肝に銘じましょう。
ジムの再開は感染リスクを低く保ててこそ可能になります。
感染リスクをうまくコントロールできれば、夏場はジムの営業を続けられるかもしれません。
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Image: Shutterstock.com
Source: Murray Casual Lab, Twitter, BUSINESS INSIDER, The New York Times
Rachel Fairbank – Lifehacker US[原文]
訳:春野ユリ
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