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生命保険と火災保険。予期せぬ災害に備えるために選ぶべきなのはどっち?

生命保険と火災保険。予期せぬ災害に備えるために選ぶべきなのはどっち?
Source: アスコム

一生お金に困らない! 新・お金が貯まるのは、どっち!?』(菅井敏之 著、アスコム)の著者は本書の冒頭で、私たちが生きている時代に焦点を当てています。

いままさに全世界を巻き込んでいる新型ウイルスしかり、地球温暖化による自然災害の多発しかり、これまで経験したことのない時代を私たちは生きていることになるのだと。

なにが起こるかわからない時代を生き抜くためには、自分のお金をしっかり管理し、資産を増やす知識を持つことがますます重要になってくるのだということ。

でも、そのためにはどうしたらいいのでしょうか?

ズバリ、申し上げましょう。それは、金融機関を上手に活用する、ということなのです。

限られた生涯年収で資産を増やすのには、やはり限界があります。でも、あきらめないでください。

金融機関を上手に活用する、自分以外の人のお金を活用して、自分の資産を増やす方法が、じつはあるのです。(「プロローグ」より)

ちなみに著者は、三井銀行(現・三井住友銀行)で個人・法人取引、プロジェクトファイナンス事業に従事してきた実績の持ち主。

48歳で銀行を辞め、現在は10棟70室のアパート経営で年間6000万円の不動産収入を得ているのだそうです。

2014年には『お金が貯まるのは、どっち!?』(アスコム)が51万部を超えるベストセラーになったので、ご存知の方も多いのではないかと思います。

続く本書では、多くの人が不安に思っていることや直面している悩みなどのなかから、数多く寄せられた相談を中心にまとめているわけです。

このところ注目されている問題に最新情報を加えたという第1章のなかから、気になる問題に焦点を当ててみたいと思います。

災害多発時代、必要なのは『生命保険』と『火災保険』、どっち?

歳をとればとるほど、健康への不安は大きくなっていくもの。だからこそ、健康保険のことは気になるはずです。

健康保険に加入している人が、手術や長期入院で高額の費用がかかった場合、「高額療養費制度」を利用することができるのだそうです。

月単位で医療費を計算し、自己負担額、所得、年齢などで決まっている上限額を超えると、その分があとから払い戻される制度です。

ただし、差額ベッド代、食事代、交通費などは高額療養費制度の適用対象外。病気やけがをすると、医療費以外にもなにかと出費がかさむもの。

サラリーマンではない人の場合は、仕事ができなくなって収入が減る可能性もあります。

収入や貯金に不安がある人は、万一の備えとして医療保険に入るメリットがあるでしょう。子どもが社会人として自立すれば、親に万一のことがあっても、子どもに多額のお金をわたす必要がなくなります。その時点で、生命保険は見直して当然です。

そのとき万一の備えとして、多くの人がもっと意識を向けるべきは「火災保険」。「50歳を境に生命保険から火災保険」と考えて、未加入ならば加入すべきです。(30ページより)

いうまでもなくそれは、日本の自然環境の問題。日本の国土面積は、世界の陸地面積のわずか0.28%。にもかかわらず、世界の活火山の7%以上が日本にあります。

世界で起こるマグニチュード6以上の地震の2割前後が日本で起こるわけです。

地震による日本の被害額が世界に占める割合は、年によって違うものの、およそ20%くらいだそう。

もちろん、地震だけではありません。近年は異常気象が“ごく普通”のことになってきており、台風・豪雨・突風・河川の氾濫・土砂災害などによる被害額が甚大なものになっています。

たとえば2019年には、台風15号と19号が猛威をふるいました。洪水や浸水、土砂崩れ、あるいは屋根が飛ばされた、窓ガラスが割れたという被害などが相次いだことも記憶に新しいところです。

しかし、自身のライフプランや資金計画のなかで、そうした事態を想定している人は限られているのではないでしょうか?

でも、それらを自分で全額負担するとなると、かなりの金額になります。通常は想定していない出費だからこそ、なおのこと大変だということです。(30ページより)

予期せぬ災害に備えて、「保険料」でなく「保証内容」で選ぼう

頭に「火災」とついてはいるものの、火災保険が補償してくれる範囲は出火による損害だけではないそうです。

落雷、(ガス漏れによる)破裂や爆発、風災、水ぬれ(漏水)、水災、盗難、外部からの飛来物被害なども対象だというのです。

ただし、火災保険に入れば全部の保証がついてくる、というわけではありません。

「水災」は多くの場合、火災保険の「オプション」になっています。19年の台風19号では、オプションをつけなかったため、多くの人が補償を受けられなかったと聞きます。

「火災」も対象となるのはふつうの火事だけで、地震による火災をカバーするには「地震保険」に入る必要があります。(32ページより)

また、対象が①建物だけ、②家財だけ、③建物と家財、と3つに分かれており、持ち家の人とマンションを所有する人とでは話が違うのだといいます。

つまり火災保険は、意外と複雑なのです。

しかもハウスメーカー(工務店)、仲介業者(不動産会社)、金融機関などが保険の代理店になっていることが多く、家を買ったり借りたりする際には、「保険はこちらです」とパンフレットを渡されたりします。

そんなとき、それを詳しく読まず、すすめられたものに加入する人も多いはず。保険料は購入費や家賃にくらべればわずかなので、あまり気にもとめないわけです。

けれど、予期せぬ災害に巻き込まれた、厄介な事故が起こった、保険の対象かどうか判断がつかないなど、契約後に相談が必要なときもあります。

そのため、火災保険に詳しいプロの代理店と契約することも考えたほうがいいち著者は言います。

火災保険は、年3万~5万円くらいという「保険料」ではなく、ここまでカバーするという「補償内容」で選ぶべきだということです。(32ページより)

答え

日本は災害多発地帯。50歳は、「生命保険」から「火災保険」にウエイトを移す時期。火災保険は万全か念入りにチェック。想定されるリスクとコストを洗い出し、ダメージがもっとも少なくてすむように、しっかり備えよう。

(34ページより)


生きていくうえで必ず直面するお金の問題を、本書ではこのように解説してくれています。

そのため、なかなか聞けなかったことや、知らなかったことがわかるはず。参考にしてみてはいかがでしょうか。

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