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自己破産するとどうなる? 知識ゼロから「お金のしくみ」がわかる本

自己破産するとどうなる? 知識ゼロから「お金のしくみ」がわかる本
Photo: 印南敦史

すみません、金利ってなんですか?』(小林義崇 著、サンマーク出版)とは直球な印象のあるタイトルですが、これは本書の担当編集者の偽らざる本心なのだそうです。

僕は社会人6年目を迎える28歳・会社員で、普段は書籍の企画を立てて、本を作る仕事をしています。家に帰れば、妻と2歳の息子がいます。

この本は、ある悩みが発端でできました。それは、「お金のことがまったくわからないまま大人になってしまった」という僕自身の切実な悩み。

「お金のことがわからない」といっても、「株やFXで資産形成するには」「仮想通貨で儲けるには」といった高いレベルの話ではありません。

「金利」「定期預金」「源泉徴収」……世間ではごく常識とされているらしい、お金にまつわるこういった言葉がわからない、「そもそも株ってなんですか?」そんなレベルです。(「はじめに」より)

そこで本書では“お金知識ゼロ”の立場から、かつて国税局に勤務していた「お金のプロ」である著者に疑問をぶつけているわけです。

内容は、タイトルにもなっている「金利ってなんですか?」にはじまり、「投資や株は聞いたことがありますが、それがなんなのかはわかりません」といった“史上もっともハードルが低いお金の話”ばかり。

そのため結果的には、「お金について知りたいことは多いけれど、いまさら聞くに訊けない」という悩みを持っているすべての人にとって有効な内容になっています。

きょうは5章「『リボ払い』はリボルバー払い? お金を使ったり払ったりするときの話」のなかから、2つのトピックスを抜き出してみることにしましょう。

「リボ払い」は気前よく一気に支払うこと?

クレジットカートに関連し、「クレジットカードのリボ払いがお得」などの宣伝文句を目にすることがよくあります。でも、そもそも「リボ払い」とはどのような支払い方なのでしょうか?

リボ払いとは、正しく言えば「リボルビング払い」。

ちょっと意外な気もしますが、リボルバー(回転式拳銃)の語源でもある「回転する」という意味の「リボルビング」という動詞から派生したことばなのだそうです。

とはいっても、弾を連発するように一気に支払うという意味ではありません。リボ払いとは、「月々の支払額を、利用残高に関係なく一定に決めて支払うことを指すのです。

20万円の商品を買ったとき、「リボ払いで毎月5千円払う」という契約したと考えてみましょう。

その際、買い物代金の返済分については、クレジットカードから毎月5千円しか払わなくていいということになります。

ただし、この5千円に高い手数料が上乗せされるので、支払う額は割高に。

たとえば、20万円の商品を「年間手数料15%、毎月5千円払い」で買った場合、買い物代金の返済分と手数料分を合計すると、ざっと25万円になります

手数料率15%と聞くと高いと思われるかもしれませんが、カード会社のホームページなどには「年間手数料率は15%」などと書かれているのだとか。

ところで、年間手数料率とはなんなのでしょうか?

手数料率というのは、実質的には金利と同じととらえてください。「年間手数料率が15%」と、「毎月の未返済分に対して年間15%、つまり1か月あたり15%÷12の金利が加算される」という意味。

なので、リボ払いを使って返済期間を延ばすほど、「毎月の固定支払額+残高×1か月分の金利」を払っていくことになり、支払い総額は高くなるというわけです。(252ページより)

そのため、高額の買い物をしたくなったときには、リボ払いではなく2回程度の「分割払い」がおすすめだと著者。

リボ払いはよほどうまく使わない限り、使う人にとっていい結果にはなりにくいということです。(250ページより)

「自己破産」するとどうなるんですか?

リボ払いにしても、あるいはその他の支払い方にしても、クレジットカードを使いすぎると払いきれなくなってしまうことがあります。

そういう場合に起きがちなのは、使いすぎが原因で毎月の返済額が膨らみ、それを返済するためにクレジットカードでキャッシングするというケース。

つまり、クレジットカードで買い物した分を、クレジットカード会社から借金して返すということ。

なんだか奇妙な気もしますが、トラブルとしてはよくある話なのだそうです。

そもそも、もし手元に現金がなかったとしても、クレジットカードを利用すれば限度額いっぱいまで買い物することができます。

そのため、つい身の丈以上の消費をしてしまいがち。つまりはそれが、クレジットカードの魔力。

とはいえ当然のことながら、クレジットカードでキャッシングする場合でも無尽蔵に借りられるわけではありません。

やがて、返済がまったくできなくなることも考えられるということ。だとすれば、そんなときはどうなるのかが気になるところです。

そんな場合は、家族や知人からお金を借りたり、消費者金融から借金をすることになるかもしれません。しかし消費者金融は法外な金利を要求することもあるため、借金はますます膨らんでいくことになります。

その結果、どうやっても借金を返せなくなったとしたら、「自己破産」しなければならなくなることも考えられます。

よく聞く自己破産とは、裁判所に認められれば、税金以外のすべての借金の返済義務をまぬがれることができる方法。

つまり自己破産をすれば、家族が連帯保証人になっていない限り、取り立てが家族に向かわないなどのメリットがあるということです。

ただ、自己破産をすると「個人信用情報機関」のブラックリストに名前が載ります。個人信用情報機関とは、借金の有無や、クレジットカード払いや口座引き落としで延滞がないかなど“個人のお金にまつわる情報”を管理している組織のことです。

「○○さんが自己破産をした」という情報は、当然個人信用情報機関に伝わります。すると、ローンなどお金にまつわる各種審査が、通らなくなる可能性が極めて高くなるんです。(255ページより)

なお自己破産の手続きをする場合には、弁護士に依頼をすることになるそう。

しかし、その前に債権者、すなわちお金を貸してくれた人と話し合って返済期間の延長を交渉するなど、「自己破産以外の方法」も存在することは頭の隅に置いておいてもいいだろうと著者は言います。

いいかえれば、万一に備えて「安易に自己破産をしないこと」、なにより「クレジットカードやリボ払いを使いすぎないこと」が大切だという考え方です。(253ページより)


たとえばこのように、知識がなくても無理なく理解できるよう解説されているところが最大の魅力。

しかも実際には会話形式で話が進められるので、気軽に読み進めることができるはずです。

「源泉徴収・年末調整・確定申告の」「株や投資」「税金」「銀行」「保険」「年金」「仮想通貨、ブロックチェーン」と、お金にまつわるさまざまなことがらを網羅。

最低限の知識を手軽に身につけられるだけに、手元に置いておきたい一冊だといえます。

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Photo: 印南敦史

Source: サンマーク出版

印南敦史

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