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「成功の未来」を想像する習慣をつければ、いろいろなことがうまくいく

「成功の未来」を想像する習慣をつければ、いろいろなことがうまくいく
Photo: 印南敦史

朝起きたら憂うつな気分で、「会社に行きたくない」と感じるようなことは誰にでもあるもの。

心理カウンセラーである『憂うつデトックス 「未来の不幸な自分」が幸せになる方法』(大嶋信頼 著、ワニブックス)の著者も、それは同じ。

そんなときには決まって、「自分がだらしないから」「甘えているから」と思っていたというのです。

そのため、「ちゃんとした人間にならなきゃ」「責任感ある大人になろう」と努力をするものの、憂うつな気分が消えることはなかったのだと当時を振り返っています。

しかし、やがて“憂うつな気分”は「だらしない」とか「甘えている」などということとは無関係だと知り、驚いたのだそう。

この本では「憂うつな気分になるのは先のことを考えるから」というテーマになっています。

そしてただ先のことを考えているだけでなくて、考えるだけで未来に時間旅行をしてしまうから憂うつな気分になってしまう、というこれまでの心理学の範疇を超えたお話が展開していきます。(「はじめにーー憂うつが行動の邪魔をする」より)

憂うつな気分は、いくら人に説明したとしてもわかってもらえないもの。つまり憂うつさは、常に先のことを心配する人だけが体験するものだということ。

著者はそれを、「脳の時間旅行」と表現しているのです。

そんな考え方に基づく本書の第4章「自分の未来の想定法」のなかから、「『成功の未来』を想像する方法」に焦点をを当ててみたいと思います。

成功の未来はすでに存在している

成功の未来は想像するものではなく、未来にすでに存在しているもの。

この項の冒頭にはそう書かれています。

子どものころから「自分は成功とは無縁」だと思ってきたという著者は、ことあるごとに「これからのみじめな人生」を思っていたのだといいます。

しかしその一方、頭のなかには「すごく成功している自分」の姿も同時に浮かんでいたのだそうです。

当初、そのことについて感じていたのは、「自分のみじめな気持ちを打ち消すために、勝手に想像しているだけなんだろう」ということ。

しかし、やがて時間の経過とともに、「未来って、ひとつじゃないんだ」ということがわかってきたというのです。

未来は大きな木の枝のように先がいくつも分かれていて、成功する未来もあれば、失敗する未来もあるということ。

それは、私たちが未来の分岐点でどれを選択するかによって変わってくるものでもあるでしょう。

あるいは、誰と出会うかなどによっても結果が変わってくるかもしれません。

たとえば私が車を運転していて「ここでスピードを出したらお巡りさんに捕まってしまう」と思った時は「単なる予感」と思っていますが、実際は「未来に失敗した自分は存在している」となっている。

未来にスピードを出してお巡りさんに捕まって、そして免許停止になって「車が運転できなくて不便だよ~」というだけじゃなくて、仕事にまで支障が出て、思うように仕事ができなくなってしまった、と失敗の人生を歩むことになっている。(131ページより)

そんな「未来の自分の犠牲」がるからこそ、「ここでスピードを出してはいけない」と抑えることができるという考え方。

その結果、安心して到着することができ、仕事も楽しくなって、どんどん自分のやりたいことができるという未来が現実化するというのです。(130ページより)

想像力は一切必要ない

いくつもの失敗を乗り越えた先に、成功が存在するーー。一般的には、そう考えられているのではないでしょうか?

しかし、それだけではなく、多くの「未来の失敗した自分」という犠牲があるからこそ、「成功した自分」が存在するのだと著者は主張しています。

つまり、「成功の未来」とは自分の想像力でつくり出すものではなく、「未来にすでに存在している自分」だということ。

想像力は一切必要なくて「成功の未来」と思うだけで、脳は時空を超えて未来の成功した自分の脳へつなげてくれて、成功した自分の感覚を確かめることができます。

自分で一生懸命に想像する必要がなくて、なんとなく頭の中で「成功の未来」と思うだけで、未来の様々な分岐点で成功の道を選んだ自分と出会うことができます。

そして、その成功のためにたくさんの犠牲になった自分がいて「失敗の未来」もその陰では存在しています。(132ページより)

したがって「自分は失敗してしまうかも」と思ってしまったら、簡単に「失敗の未来」へとつながり、リアルに“失敗のイメージ”ができてしまうということ。

実際に失敗している自分が、未来にたくさん存在しているということなのだそうです。(132ページより)

自動的にさまざまな選択肢をクリアできる

著者は、頭のなかで具体的にイメージすることが得意ではないのだそうです。

しかし、あるとき「成功の未来」というフレーズを思い浮かべてみたら、“蝶ネクタイをつけて壇上に上がって、なにか表彰されているような自分の姿”がぼんやりと浮かんできて、誇らしいような気分になったのだそうです。

以来、朝起きたときに「成功の未来」と頭のなかで唱えてみたら、その想いが蘇ってきてモチベーションが高まっていくようになったのだといいます。

同じように疲れてきたときにも、「成功の未来」と唱えると、「まだまだいけるかも」という気持ちになり、いつもより集中力が持続していったのだとか。

「未来の自分」と頭の中で唱えて、未来の自分につながった時に、人によってその感じる感覚は違っていますが、その感覚を頼りに、さまざまなことを選択していくと「成功の未来」にいつしかたどりつくことができるんです。(135ページより)

たくさんの「失敗の未来」で失った自分の犠牲がすでにあるため、成功の自分だけにつながればいいという発想。

すると「成功の未来」につながることができ、さまざまな選択肢をクリアすることができるのだそうです。(134ページより)


脳の時間旅行を意識すれば、憂うつな気分から解き放たれ、どんどん元気になっていくと著者は記しています。

その結果、さまざまなことに挑戦できるようになれるとも。

つい憂うつになってしまうと悩んでいる方は、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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Source: ワニブックス

印南敦史

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