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「合理性」は道理か屁理屈か。男女の考え方の違いがわかる3つの事例

「合理性」は道理か屁理屈か。男女の考え方の違いがわかる3つの事例
Photo: 印南敦史

単なることばのすれ違いで、パートナーとトラブルになったりすることは誰にでもあるもの。

そこで参考にしたいのが、きょうご紹介する『だからモメる! これで解決! 男女の会話答え合わせ辞典』(男女のすれ違い検証委員会 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)です。

女性は基本的には、感情豊かでよく気が利き、さまざまなことを同時進行で考えることができる生き物です。その反面、夫にも同じことを求め、「言わないけれどわかってほしい」と願い、「どうしてわかってくれないの」とイライラしがちです。また感情や気持ちを大切にするので、身近な人に「自分の気持ちがわかってもらえないこと」が、大きなストレスになるのです。

一方男性は、基本的に物事や言葉をありのままに受け取り、一つのことをやり続ける集中力があります。女性に比べてチームスポーツや会社など、縦社会の経験も多いので、結果にこだわり、合理性が大好き。勝ち負け、プライドを大切にしているので、家族など身近な人にバカにされるのは許されません。(「はじめに」より)

著者は男女の差をこのように解説していますが、だとしたらすれ違ってしまうのは当然。

だからこそ大切なのは、お互いの違いを知り、お互いの長所を生かすことではないでしょうか。

そこで、わかりやすい男女の違いを挙げた本書が役に立つわけです。

きょうは本書のなかから、男女の違いが明確に異なる3つのトピックスをピックアップしてみることにしましょう。

かいもの【買い物】

男 目的のものを買いに行くこと

女 心ときめくものを探しに行くこと

男性は買い物を「ゴールありき」で行うものなので、ウィンドーショッピングを楽しむことは基本的にあり得ないもの。

たとえ自分の買い物であっても、あれこれ悩むとストレスがたまってしまいます。

女性は「買う」瞬間も快感だけれど、そこに至る過程も含めて楽しめるもの。なかなか決断できない場合はまわりに意見を求め、会話しながら買う意思を徐々に固めていくわけです。

女性の買い物は、それ自体がストレス発散の手段。

そこで男性は急かしたり不機嫌になったりするのではなく、女性の思考を観察して次回の買い物に生かすなど、合理的に考え楽しむのもひとつの手だと著者は記しています。

また「どちらがいいと思う?」と聞かれたら、「○○は若々しいし、△△はおしゃれだね」というように、どちらともとれる回答をするのがコツだとか。

一方、買うと決めたら「ベスト」を選びたいのが男性。ある程度照準を絞ったあと、じっくり皮革検討することを好むため、女性が下手に急かしたりすると機嫌が悪くなってしまうことも。

そこで女性はいったんその場を離れ、別行動にするのがいいそうです。(40ページより)

ごうりせい【合理性】

男 何より優先すべき物事の道理

女 非現実的で小難しい屁理屈

仕事で常に求められるものであるだけに、男性にとって合理性は決して無視できないもの。感性や気分によって、これが失われることは受け入れられません。

もちろん女性も仕事の場などでは、合理性を重視することは大切だと感じています。しかし、それを人間関係や家庭で持ち出されると憤慨してしまうことも。

なぜなら理論的には正しくても、現実には使えないと思っているから。

結果にこだわる男性は、効率性や合理性を重視しがち。ただし家庭生活でもそれを貫こうとすれば、気分の善し悪しを重視する妻をうんざりさせるだけ。

したがって、「プライベートでは無駄を楽しむ」くらいの余裕を持つと、新たな視点が広がるといいます。

逆に女性は、合理的でないことは男性のストレスのもとになるということを理解することが大切。

たとえば家事の分担などを提案する場合も、「合理化したい」と相談するといいそうです。「私の身にもなって」などと感情に訴えるよりはるかに効果的だそうです。(80ページより)

しごと【仕事】

男 何かを成し遂げるための手段

女 やりがいを感じるための手段

男性にとっての仕事とは、お金を稼ぐため、自分の価値を高めるため、成長するためなどの目標に向かってすべきこと。なかにはゲームを攻略するように熱中する人も。

もちろん、女性にとっての第一義もお金を稼ぐことではありますが、「やりがい」を重視する傾向も。「お礼を言われる仕事」「自分にしかできない仕事」に憧れるわけです。

男性は、仕事上の悩みや弱音をあまり吐きたくないもの。女性がそこに気づかないと、「好きで仕事をしている」と解釈してしまう場合があると著者は指摘しています。

そのため、「仕事なんだから仕方ないだろ」と言い訳したとしたら、「自分の時間が最優先」という意味にとられる可能性も。

そんな誤解を避けるためには、「家族がいちばん大事だからこそ…」という枕詞をつけるといいそうです。

一方の女性は、仕事でも結果(得るもの)よりプロセス(内容そのものや職場の環境)を重視するもの。

しかし共働きが増えたいま、趣味や特技を生かした「自分らしい」仕事や働き方を探す流れは男性にも広がりつつあるといいます。(88ページより)


たとえばこのように、納得できるトピック満載。しかもクスッと笑えたりもするので、必要以上に神経質に考えるまでもなく、気楽な気持ちで読み進めることができるはずです。

その結果、パートナーとの関係によい影響を与えてくれるかもしれません。

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Photo: 印南敦史

Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン

印南敦史

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