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「ガラクタ」は手放して心身を整理しよう。ものを捨てるための2つの要点

「ガラクタ」は手放して心身を整理しよう。ものを捨てるための2つの要点
Photo: 印南敦史

家庭や職場の「ガラクタ」に空間を占拠されると、エネルギーを奪い取られてしまうもの。

生活や仕事の場所をふたたび快適にし、失ったエネルギーを補充するために、いまこそガラクタを処分するべき

そう主張するのは、『心の中がグチャグチャで捨てられないあなたへ』(ブルックス・パーマー 著、弓場 隆 訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者です。

でもガラクタとは、どのようなものを指しているのでしょうか?

ガラクタとは、何の役にも立たないのに、あなたがしがみついているモノのことです。古い品物もあれば新品もあります。

いずれにせよ、価値を失ったモノはすべてガラクタです。そんなモノはもはや本来の目的を果たしませんから、持っていても生活の質は向上しません。

むしろ、必要な変化を起こすうえで障害になります。(「はじめに」より)

具体的には、着なくなった服、聴かなくなったCD、机の上やファイルの中に溜まっている書類、新型と取り替えたのにそのまま置いてある旧型の電化製品、キッチンキャビネットにしまったままの食器や台所用品など。

それらの無用の長物が、日々の生活に支障をきたしているということ。

そこで本書では、「ガラクタ処分」をすることを勧めているのです。

ちなみに著者は、ロサンゼルスとシカゴを拠点に家庭や職場の片づけを手伝っているという片づけコンサルタント。

団体や学校からの講演依頼も多く、全米のテレビ、ラジオ、新聞の注目を浴びているそうです。

きょうは第5章「捨てればスッキリする」のなかから、2つの要点を抜き出してみましょう。

寝室の散らかり具合が映し出すのは、心のなかの混乱

著者は、ある夫婦から自宅のガラクタ処分について相談されたことがあったそうです。

その夫婦はそれぞれベッドの横に小型の机を持っており、どちらの机の上もモノであふれ返っていたのだとか。

数冊の本、キャンディやペン、小銭、雑誌、CD、走り書きをした数枚のメモ、ダイレクトメールなどが無造作に置かれていたというのです。

そればかりか、床にもたくさんのモノが。著者はその散らかり具合を、その夫婦の精神状態の表れだと指摘しています。

もしあなたが結婚していて、寝室にこんなに多くのガラクタがあるなら、夫婦は別々に寝ているようなものです。なぜなら、寝室が散らかっていると相手の存在に意識を集中できず、夫婦のコミュニケーションがうまくいかないからです。

たとえ結婚していなくても、寝室にあるガラクタのために精神的に混乱し、ベッドの中でぐっすり眠れなくなります。寝室は安らぎの場所であり、ガラクタがあってはいけないのです。(113ページより)

ちなみに著者がガラクタ処分のお手伝いをする人の大半は、雑誌とカタログを大量に溜め込んでいるそうです。

そしてどの人も、それらに目を通さなければならないと感じていながら、その時間がないと言うというのです。

しかし、たいていの場合、雑誌は企業が広告を掲載するための媒体です(実際、雑誌は広告収入に大きく依存しています)。

雑誌をぱらぱらめくっていると、広告のメッセージが潜在意識に刷り込まれます。それはウイルスのようなものです。

それに侵されると、すぐにもっと多くのモノが必要だと感じるようになります。(114~115ページより)

そこで著者は、雑誌の定期購読を止めようと提案しています。言うまでもなく、さらに多くのガラクタで部屋のなかをいっぱいにするべきではないから。

最初は勇気が必要かもしれませんが、ガラクタを処分すると、物理的にも精神的にも変化が起こるそうです。

不要なモノを捨てるということには、それくらい大きな効果があるということ。(112ページより)

生活のなかで本当に大切なのは?

ほとんどの人は、平均1000個以上のモノを所有しているそう。

ところが、一回にひとつのモノしか使うことができないものでもあります。

著者がそのことに気づいたのは、ドライブに出かける準備をしていて、車内で聴く音楽をCDコレクションのなかから選んでいたとき。

当時は200枚以上のCDを持っていたものの、積み上げた2つの山を見たとき違和感を覚えたというのです。

選択肢が多すぎて、自分がどの音楽を聴きたいのかよくわからなかったということ。そして気づいたのは、それが衝動買いの結末だったという事実。

そこで結局は、全部で25枚のCDに絞ったのだそうです。保管する基準は、「いつでも聴きたい音楽である」ということ。

ガラクタ処分とは、欲しいモノや必要だと思うモノをすべて手に入れるのと正反対のことをすることです。

それは、幸せになれると信じてモノを手に入れる不健全なプロセスに終止符を打つことです。(123ページより)

いくらモノを手に入れても、幸せになることはできないと著者は断言しています。

モノを捨てたくないという考え方は幻想、過去への執着、未来への不安、抑圧された欲求に基づいているのだと。

重要なのは、モノを次々と手に入れることをやめ、すでにある所有物の価値を検証すること。

そこで所有物を見ながら、「これは生活の質を向上させてくれるか、捨てたほうがスッキリするか、どちらだろうか?」と自問することが大切だというのです。

ただしそれは、なにもない空っぽの部屋で暮らせば幸せになるという意味ではないようです。

あくまでも、自分の生活のなかでなにが大切なのかを見極めるということ。

いらないモノを捨てるプロセスに従えば、流れがとてもよくなります。変化に抵抗するより適応するほうが精神的にも肉体的にも楽なのです。

ほとんどの人はそれを理解していません。いつもスッキリして暮らすと大きな喜びを感じることができるのです。(124~125ページより)

ところが残念なことに、現代人の多くは「まだまだ足りない」と教え込まれているもの。しかし著者は、それとは正反対の方向に進むことを提案しているわけです。

変化に抵抗するのではなく、適応するほうが深い喜びと満足を得ることができるとわかっているからこそ。(123ページより)


所有物はなんらかの形で生活を豊かにしてくれてこそ価値があるのだから、生活を豊かにしてくれないのなら、明らかにガラクタなのだと著者は記しています。

たしかにそのとおりではないでしょうか?

本書を参考に、ガラクタを捨ててみるべきかもしれません。

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Photo: 印南敦史

Source: ディスカヴァー・トゥエンティワン

印南敦史

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