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キャリアカウンセラーが説く、職場の人間関係に悩まず「幸せに働く」ための考え方

キャリアカウンセラーが説く、職場の人間関係に悩まず「幸せに働く」ための考え方
Image: GoodStudio/Shutterstock.com

転職希望者の多くが、転職したい理由として挙げるのが、今の職場の人間関係への不満です。しかし、念願かなって転職できても、新たな職場で同じような不満が発生して、また転職したくなる…。

こうした負のループにはまってしまう人が非常に多いと言うのは、のべ1万人の転職支援をしてきたキャリアカウンセラーの江守和代さんです。

その理由として、江守さんが著書『「いい人」をやめて幸せに働く』(マネジメント社)の中で指摘するのが、「問題の原因が外部の環境にあるのではなく、“その人自身”にあることが多いからです」という点。

職場の人間関係の問題は、「その人の考え方」から生み出されていることがほとんどだそうです。

職場で「いい人」を演じると自分が辛くなる

本書には、そんな問題を引き起こす考え方のパターンが、診断テストの形で列挙されています。たとえば、以下の項目。

  • 職場ではどちらというと「聞き役」になることが多い
  • 上司や同僚の機嫌が良いか悪いか、すぐにわかるほうだ
  • 職場ではわりと空気が読めるほうだ

いずれも「あてはまる」と思った方。それは「職場で人に合わせすぎる傾向」が高く、息苦しいものとしている可能性が高いそうです。

協調性があって謙虚ないい人だと周囲から思われるかもしれませんが、本人は幸せではないと江守さんは指摘し、以下のようにアドバイスします。

「ここは職場なんだから、感情的になってはいけない」、「職場では気持ちのコントロールをしなければいけない」。そうやって自分が勝手に決めたルールを壊してみませんか?

あなたの職場にも、空気が読めなくて、すぐ感情的になる大人気ない人がいるのでは? できれば、その人の真似をしてみてください。

(中略)しばらくすれば慣れてきます。そして、状況が少しずつ変わってきます。

(本書89~90ページより)

江守さんも、以前は職場ではいい人だったそうです。しかし、それが仇となって上司から「存在感がないよね」と言われ、「いてもいなくてもいい人」なのかと、会社に行くのが辛くなったんだとか。

いい人をやめることで、心をいたずらに疲弊させることはなくなり、対等の人間関係が築けるなどプラスの方向へ進み、嫌だった職場がそうでない所へ変わるかもしれません。

これ以外にも、「失敗しないことが大事なことではない」「ダメなところや短所は直さなくていい」など、あわせて7つの「どこでも誰とでも幸せに働く」ための思考法が載っています。

職場の人間関係が嫌で転職したいと考えている方は、まずこれらの思考法を実践してみてはいかがでしょうか。

3つの軸から求める「幸せな働き方の方程式」

職場の人間関係が良好でも、やはり転職したいと考えることがあると思います。それはたとえば、給料が安いのに当面は昇給・昇進が望めそうもないとか、転勤が多いといったことでしょう。

そうした要素を江守さんは、働くうえで「譲れないこと」であり、それを明確にするのは、会社選びでは大切なことだと言います。ただ、「譲れないこと」をリストアップするのは、必要不可欠ですが、「それだけでは幸せには働けない」とも。

ここで重要となるのが、「やれること」と「やりたいこと」という別の要素です。

「やれること」とは、転職先でも発揮できる自分のスキルや強み、資格などを指します。「やりたいこと」とは、仕事において好きで取り組みたいこと、夢中になれることを指します。

これがない、あるいは見つからないという人は意外と多いそうですが、より幸せに働きたければ大事な条件となります。

江守さんは、「譲れないこと」「やれること」「やりたいこと」の3つの軸から、「幸せな働き方の方程式」を生み出しています。それは以下のものです。

(やれること + 譲れないこと)× やりたいこと=幸せな働き方指数

全体を10割として、3要素の中でそれぞれの比重を自分の感覚で決めていきます。

たとえば、「やりたいこと」が他よりも重要性が高くて5割を占めるけど、「譲れないこと」はさほどないなら2割とし、残る「やれること」は3割とします。この場合、幸せな働き方指数は、(3+2)×5=25となります。

幸せな働き方指数は、0から25の数字のどれかになります。江守さんは、16以上で幸せに働ける状態、つまり「ストレスのない環境で、自分の強みを生かして、やりたいことを仕事にできている」状態だとします。

ただ、これより低い数値だから不幸とは必ずしも言えないそうです。

極端な例だと、「やりたいこと」のみ大優先で10割を当てたら、0×10=0となってしまいます。この場合、最初のうちは苦労が伴うかもしれませんが、成果を出してブレークスルーが起こり、幸せに働ける可能性だってあります。


本書の最後で江守さんは、「職場の人間関係が良好になる」「自分が仕事をするうえで、今何を大切にしたいかがわかっている」状態になると、転職する・しないは別として、どこでも誰とでも幸せに働けるようになると力説します。

そうなるための処方箋が、本書には盛り込まれています。今、人間関係の問題で転職しようかと思い悩んでいる方は、参考にされてはいかがでしょうか。

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Image: GoodStudio/Shutterstock.com

Source: マネジメント社, Amazon

鈴木拓也

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