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日本の農業を、データで変える。農家の技を継承する国家プロジェクト「WAGRI」とは

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日本の農業を、データで変える。農家の技を継承する国家プロジェクト「WAGRI」とは
Image: Mugendai(無限大)

今ではどのビジネスでもいえることですが、特に農業での人手不足は深刻だといわれます。このままでは、後継者不足などによっておいしい作物が店頭に並ばなくなる日が来るかもしれません。

IBMが運営するWebメディアMugendai(無限大)にて、日本農業の技術を継承しようという、国も後押しするプロジェクトが紹介されていました。

蓄積された技術の海外での活用も視野に入れた考え方なのだそうですが、どのような取り組みなのでしょうか。

農業技術の「知」をクラウドで管理。優れた技術をなくさないためにできること

慶應義塾大学教授で、内閣官房副政府CIOも務める神成淳司さんが構築を目指しているのが、「WAGRI(ワグリ)」と呼ばれる仕組み。

農業データ連携基盤」とも表現され、民間企業や官公庁などから提供された気象・農地・地図といった各種データをクラウド上で管理し、関係者が柔軟に利活用できるようにするものです。

それぞれがバラバラに蓄積していくのではコストも時間もかかりますが、WAGRIを活用すれば、低コストでその仕組みが整備されるというわけです。

日本の農業を、データで変える。農家の技を継承する国家プロジェクト「WAGRI」とは
Image: Mugendai(無限大)

神成さんがWAGRIプロジェクトを始めたのは、「日本の農業技術は優れている」と信じているから。世界の農業を見てきた経験からも、日本の作物の質や味のレベルはとても高く、技術が受け継がれないことに歯がゆさを覚えたといいます。

そこに潜む要因の一つを、「ノウハウが『経験』によって継承されてきたから」と感じ取った神成さん。以下のように指摘しています。

こうした技は「水やり10年」という言葉が示すように、経験によって継承されてきました。しかし、核家族化が進む中で、親はわが子を「10年我慢しないと食えない仕事」に就かせたいとは思いません。こうしてせっかくの技が引き継がれなくなり、日本農業の強さが失われつつある。これが現在、高齢化以上に大きな問題になっています。

迫るグローバル化の波。世界から求められる「メイド・バイ・ジャパン」

さまざまな理由から、後継者不足に悩む農家。しかし神成さんはこの状況に対し「むしろ今こそがチャンス」だといいます。

日本の農業を、データで変える。農家の技を継承する国家プロジェクト「WAGRI」とは
Image: Mugendai(無限大)

神成さんは自動車産業を例に取り、「日本車は、海外で製造して現地で売るのが普通」と指摘。優れた技術を持つ農業も同じような仕組みができるはずで、人口減少、マーケットの縮小を考慮すれば、農業もグローバル対応すべきだと指摘します。

実際、日本の高度な技術である「メイド・バイ・ジャパン」の肩書はアジア各国などから求められているそうで、以下のように語っています。

労働力の不足は、大きな変革を志す人々の登場を促す点で、むしろ良いことと捉えています。品質と収量の優れた組み合わせが特徴である日本農業は大きなポテンシャルを持ち、産業として投資する価値があります。現状を変えざるを得ないからこそ、日本の農業は今がチャンスなのです。

国内外から高く評価される、日本の作物。ただなくなっていくのを見るのは、やはり残念ですよね。

他にも、流通・加工・消費をひとつなぎにする「スマートフードチェーン」の構想など、インタビューの続きはMugendai(無限大)をお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大)

渡邊徹則

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