発作を起こしている人を見かけたら? 5つの対処法
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てんかんは、あなたが思っているより一般的な病気です。
Epilepsy Foundationによると、26人に1人が、人生のどこかの時点で、てんかんと診断されます。
もっとも、発作が起きる要因はてんかんだけでありません。10人に1人が、生涯のうちに一度は何らかの要因で発作を起こします。
今回は、米国てんかん財団(Epilepsy Foundation)が教える、発作を起こした人への対処法を紹介します。
覚えておくべき3つのキーワードは、Stay(寄り添う)、Safe(安全に)、Side(横向きに)です。
1. 寄り添う
近くにいる人が発作を起こした、あるいは、すでに起こしているところに出くわしたらどうすればいいでしょうか。
まずは、そばに寄り添って状態を確認し、本人(と第一対応者)に何が起きているかを伝えてあげましょう。可能であれば発作が続く時間を計測し、5分以上続く場合は救急車を呼んでください。
本人が落ち着きを取り戻すまで、おだやかに、安心させるように話しかけてあげましょう。
また、そのあいだに、当人のメディカルIDをチェックしましょう(スマートフォンの中や医療識別票など)。
2. 安全を確保する
発作を起こすと、転倒したり何かにぶつかったりして怪我をする危険があります。ですので、周囲の環境が安全であることを確認してください。
当人が歩いていたり、ふらついている場合は、安全な場所に誘導します。
倒れそうになっている場合は、安全性に配慮しながら、ゆっくりと体を地面に下ろしてあげましょう。また、近くにある家具や角のある物など、危険がありそうなものは排除してください。
誰だって、群衆に囲まれて目を覚ましたくなどありません。
その場に居合わせた人の中から1〜2人を選んでヘルプをお願いし、残りの人は解散してもらいましょう。
3. 発作を起こしている人を抑えつけてはいけない
抑えつけても発作は止まりません。
それどころか、自分自身や他人を傷つける可能性が高まります。てんかん財団は次のように言っています。
発作を起こしている人が故意に誰かを攻撃することはありません。ただし、混乱しているときに体を抑えつけられると、攻撃的な反応を示す可能性があります。
4. 口の中に物を突っ込んではいけない
発作を起こすと舌を飲み込んでしまう、という都市伝説がありますが、そんなことは起こりません。もっとも、舌を噛んでしまう可能性はあります。
ただ、その場合でもせいぜい痛みを感じる程度で、口の中に物を突っ込まれるほうがよほど危険です。
突っ込まれた物で歯を損傷したり、その物体を飲み込んでしまうかもしれません。同じく、食べ物や水、薬を与えるのも安全ではありません。
5. 横向きにさせる
当人の意識がはっきりしていない場合は、体を快適な状態にしてあげましょう。
タイトな服はゆるめ、頭の下に柔らかいものを置きます。
体を横向きにし、口を下に向けさせ、唾液が気道をふさぐのを防ぐとともに、呼吸をしやすくしてあげましょう。
その後の対応と救急車を呼ぶべき症状
発作を起こした人が意識を取り戻すと、混乱したり、怖がったり、恥ずかしくなったりします。
当人に何が起きたのかを伝え、家に帰り着くか、友人を電話で呼ぶまで一緒にいると申し出てください。
救急車を呼ぶなら、付き添ってあげましょう。
米国てんかん財団によると、次の場合は救急車を呼ぶべきだそうです。
- 発作が5分以上続く
- 発作を繰り返す
- 呼吸困難
- 水中で発作が起きた
- 当人が負傷、妊娠、または病気
- 正常な意識が戻らない
- 初めての発作である
- 当人が医療機関による助けを求めている
発作にはさまざまなタイプがあり、それぞれ適切な対処法が少しずつ異なります。
なかには、自分用の救命器具を持ち歩いている人もいます。
もっとも、発作を起こしているということ以上の情報が把握できない場合は、おおむね上で紹介した方法で対応すれば問題ありません。
当然ながら、そのほかの緊急事態と同じように、当人に危険があると判断したら、医療機関の助けを求めてください。
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Image: Rainer Fuhrmann/Shutterstock.com
Source: Epilepsy Foundation
Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]
訳:伊藤貴之
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