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仕事、人間関係、自己実現。人生を左右する「自己肯定感」を高める5ステップ

仕事、人間関係、自己実現。人生を左右する「自己肯定感」を高める5ステップ
Photo: 印南敦史

職場の人間関係は自己肯定感が9割』(工藤紀子 著、フォレスト出版)の著者は、企業や教育現場の研修を通して多数のビジネスパーソンと関わってきたという人物。

そんななか、いちばん多く相談を受けてきたのが「職場の人間関係についての悩み」だったのだそうです。

そして、その悩みの根底には必ずといっていいほど、その人の「自己肯定感」が影響していたのだとか。

そこで本書では、企業や組織で働く人が、職場において人間関係の悩みをいかに減らしていけばいいのか、そのカギとなる「自己肯定感を高めるための方法」を伝えることを目的としているのだといいます。

「自己肯定感」は人生の土台となり、人間関係や仕事、自己実現など、人生の質を左右するあらゆる領域に影響を与えます。

どの領域の悩みも、自己肯定感を高めることで改善されます。自己肯定感とは、「ありのままの自分を、かけがえのない存在として、好意的・肯定的に受け止める感覚」のことです。(「はじめに」より)

第3章「絶対的自己肯定感を高める5つのステップ」内の、「自己肯定感を高める5ステップ」に焦点を当ててみましょう。

ステップ1:ありのままの自分を認める

「ありのままの自分を認める」とは、自分のよいところだけでなく、嫌だと思うところや弱点、短所、過去の失敗、まだまだ満足できない部分など、自分のあり方すべてを含めた「まるごとの自分」を認めること。

さまざまな気質や要素を持っている自分を、「いい、悪い」で判断せず、そのまま認めていくということです。

現状が理想とかけ離れた状態であったとしても、「いまの完璧でない自分」をそのまま認識することが大切

そのとき「そんな自分が嫌だ」と感じている自分がいることに気づいたら、「そう思ってしまうのも、無理はないよね」と自分に共感するべき。

なぜならそうすれば、ありのままの自分を認めることができるから。

そして、人間関係において自己肯定感の土台となる「自分のあるがまま」を認めることができると、「相手のそのまま」をも認められるようになるといいます。(85ページより)

ステップ2:ありのままの自分を受け入れる

「自分を受け入れる」という感覚には、抵抗を感じる人もいるかもしれません。

しかし、自分が持つ気質や個性、自分が置かれている状況、自分のあり方や境遇などを、そのまま自分のものとして受け止めてみることが大切だというのです。

あるがままの自分を「これが自分だ」と許容することで、自分らしさや個性を受け止められるようになるということ。

そして世界で唯一無二の「自分の存在そのもの」を受け入れられると、自己肯定感の確固たる土台を持てるのだといいます。その結果、「自分は自分」だと思えるようになるということ。

たとえできないことがあっても、そこを責めたり否定したりせず、「それも自分なのだ」と引き受けてみるべきだと著者はいいます。

人間関係では、自分が受け入れられると、他者のことも許容しやすくなるもの。すると、(自分を受け入れられていないと感じることを原因とした)他者に対する保身的な行動が少なくなり、目の前の相手と安心して関わることが可能に

それが、他者との関係にもよい影響を与えていくというわけです。(87ページより)

ステップ3:ありのままの自分を大切にする

「ありのままの自分を大切にする」とは、心身ともに、自分を心地よくすることや、自分の健康にも意識を向けること

そして同じように、自分の感情や気持ちを理解し、どんなときも自分のいちばんの味方になり、自分に愛情を注ぐことも含まれるのだといいます。

自己肯定感を高めるにあたり、感情を切り離して考えることは不可能。

「感情を理解する」ことは、「自分を理解する」こと。すなわちそれが、自分を大切にすることになっていくわけです。

自分のなかに湧き上がってくるさまざまな感情は、どんな理由でできているのか? そのことを理解すると、感情に飲み込まれ、振り回されることがなくなるもの。

たとえ嫌な気分になったとしても、その気分をつくる感情に、いい悪いという区別はないはずです。

どんな感情も自分にとって意味があるから生まれたものなのだと理解し、その感情を受け止めることが大切だという考え方です。

この1から3のステップを何度も繰り返し実践すると、「絶対的自己肯定感」の土台がつくられていくそうです。

すると、少しずつ「自分が自分であること」への安心感が生まれ、心から自分を受容し、承認できるようになり、自分を好意的に受け止められるようになるということ。

そして自分を理解して大切にできると、相手を理解し、大切にしようと思えるようになるもの。だから相手からも大切にされ、理解されている感覚になるということです。(92ページより)

ステップ4:自分の価値を信じる

自分の価値は、自分ではなかなか感じにくいものです。

しかし自分の行為や言動、努力や成果に対し、「自分はよくやった」と自分で認められると、それは自己評価につながっていくといいます。

「絶対的自己肯定感」が持てると、他者からの評価も肯定的に受け止め、健全に自己価値として積み上げていくことが可能。そこで、「社会的自己肯定感」を高めていけるのだそうです。

また、なにかチャレンジをしたとき、たとえ思いどおりの結果が得られなかったとしても、その結果を受け止め、そこからなにを学べるか、その経験をどう生かしていくかを考えていくプロセスが重要。

それが自己価値となり、成長につなげていけるということです。

他者との関係においては、自分を評価し、自己価値を感じられていると、他者との優位性によって自己価値を決める必要がなくなります

そのため保身的行動をとらずに安心して相手を評価し、相手の価値を認めることができるわけです。すると当然ながら、相手との良好な関係が築けるようになるのです。(95ページより)

ステップ5:自分を信頼する

「信用」には、担保あるいは信用するための根拠が求められます。一方、「自分を信頼する」とは、自分を無条件に信じられること

ステップ1から3で「絶対的自己肯定感」の土台ができ、ステップ4の「自分の価値」を感じられるようになると、外的状況がどうであれ、そのまま自分を信頼できるようになるもの。

それが確固たる自信をつくるということです。

また対人関係においても、自分を信頼できると、他者をも信頼できるようになります

すると必然的に他者からも信頼されていると感じられるようになるため、他者との関係はさらによくなるわけです。(100ページより)


実際に相談が多かった事例に対し、なるべく具体的に解決法を示しているところが本書の最大の特徴。

そのため読者は、ここに書かれていることを、自身の環境や状況に置き換えて実践できるわけです。

「どうしても自己肯定感が持てなくて…」と悩んでいる方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?

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印南敦史

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