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分かりあうために必要なのは「対話」。Eテレプロデューサーが考える、多様性と共生社会

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分かりあうために必要なのは「対話」。Eテレプロデューサーが考える、多様性と共生社会
Image: Mugendai(無限大)

すでに一般化しつつある「ダイバーシティ」という言葉。国会で出入国管理法の改正が議論され、外国人の受け入れ拡大が見込まれるなど、時代は確実に変わろうとしています。

IBMのWebメディアMugendai(無限大)にて、NHK子ども向けの哲学番組をつくるプロデューサーが登場。未来を担う子どもたちに「対話」を促すその制作方針とは。

先が見えない時代。子どもたちに大事なのは「考える力」

インタビューに登場していたのは、NHK・Eテレの『Q~こどものための哲学』のプロデューサーである佐藤正和さん。同番組は、少年Qくんが日頃感じている疑問・不安などについて、友だちと「対話」しながら答えを探求していくという構成です。

第一回目が放送されたのは今から5年ほど前ですが、その頃佐藤さんは社会に流れる漠然とした不安を感じ、「大人ですら未来が見えないのに、子どもに何を見せればいいのか」という悩みを抱えていたそう。

熟慮を重ねた佐藤さんたちは、ゴールが見えない時代なのであれば、自分や周囲が納得する答えを導き出す力と、そこに行き着くプロセスが大事だという考えに行き着き、生まれたのが同番組だといいます。

分かりあうために必要なのは「対話」。「Q」「パプリカ」などの仕掛け人が考える、多様性と共生社会
Image: Mugendai(無限大)

同番組が最も重要視しているのが「対話」。今後ますます多様化するであろう社会において、考えや習慣が異なる人と価値観を共有するために必要だと佐藤さんはいい、以下のように語っています。

「議論」や「討論」がすでに自分の中にある答えを主張しあうものだとしたら、「対話」はまだお互いに見えていない答えを「なんだろうね」と言い合いながら探していくものです。みんなで一緒に深海に潜っていくようなイメージですよね。そして海の底にある光を見つけてみんなで感動するように、対話で見つけた答えは、みんなで唸りながら考えた結果だから、だいたいみんな納得するんです。

答えは一つではないし、変わってもいい。人は経験とともに学ぶもの

佐藤さんをはじめとしたスタッフが目指しているのは、子どもたちが「正解」を導き出すことではありません。あくまで「思考力や対話力を育む」ことが重要であり、「深く考えることの面白さ」を知ってもらいたいのだといいます。

佐藤さんはまた、「そもそも、答えは一つじゃない」とも指摘。何かを考え、結論が出たとしても、それは今のところの答えであり、変わっても構わない。人間は経験によって学ぶもので、考えが変わることはむしろ当たり前なのだといい、以下のように語っています。

ダイバーシティやインクルージョンというのは言ってみれば交わりです。大人の社会では首尾一貫していないと許してくれないし、みんなかたくなに自分の主張してきたことを守ろうとするけど、それでは対立軸ばかりできて少しも交わることになりません。だから子どもには「考えが変わってもOKなんだよ。それが当たり前なんだよ」ということを知ってほしいし、それを世の中のスタンダードにしたいと思っています。番組でも最後にQくんが「ぼくの今のところの答え」と言います。この先また答えは変わるかもしれない、それでいいんじゃないの?と言っているわけです。

大人であっても、自分の主張を変えるのはとても難しいことですが、それができるようになれば、多くの人ともっと分かりあえるのかもしれません。

分かりあうために必要なのは「対話」。「Q」「パプリカ」などの仕掛け人が考える、多様性と共生社会
Image: Mugendai(無限大)

今、子どもたちに大人気の「パプリカ」の仕掛け人でもあり、これからは、発達障がいなどをテーマにした番組制作にも力を入れたいという佐藤さんのインタビューの続きは、Mugendai(無限大)よりお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大)

渡邊徹則

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