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ビル・ゲイツも注目。今後の働き方のカギとなる「職場のフレキシビリティ」

ビル・ゲイツも注目。今後の働き方のカギとなる「職場のフレキシビリティ」
Image: Prostock-studio/Shutterstock.com

ビル・ゲイツは優秀な人材を確保するには、フレキシビリティ(柔軟性、融通性)が重要な要素だと考えているそうです。

Inc」の記事は、ビルの言葉としてこのように引用しています。

優秀な人材を雇用する競争は将来どんどん厳しくなるでしょう。社員にフレキシビリティを多く提供できる会社は、その点で先んじています。

Inc」より翻訳引用

今後重要になるフレキシビリティ。考えるべき要素は?

『場所』のフレキシビリティ

フレキシビリティと聞いてまず思い浮かぶのが、リモートワーク。つまり自宅またはサードプレイスといった職場以外で仕事をすることです。

東京でバス・電車通勤をしているビジネスパーソンにとっては、リモートワークのメリットは計り知れないと思います。

満員電車に揺られて通勤に何時間も費やすことに比べたら、自宅で仕事ができるのはストレス激減。やる気もぐっと上がるのではないでしょうか?

その人が心地よい場所で仕事をすること。または会社へ行って仕事をしたい人にもその選択肢がある。

それぞれが場合に応じて仕事をする場所を選べるまでのフレキシビリティがあると、ワーク・ライフ・バランスも理想論ではなく実現可能になるのではないでしょうか。

『勤務時間』のフレキシビリティ

どこで仕事をするかについてのフレキシビリティのほかにも、いつ仕事をするかについてのフレキシビリティも重要です。

子どもがいると幼稚園の送り迎えや行事がありますし、家族が病気の時の対応や自分自身が通院しなければならない場合など、緊急で対応しなければない状況も生じるでしょう。

また、役所や銀行での手続きなど平日にしかできない用事を抱える場合もあります。

スケジュールのすべてが自由ではなくても、たとえばコアタイムは全員が働き、それ以外の時間帯は個々の社員が予定を組める。緊急時には上司の許可なしで予定変更できる。これほどの自由裁量を与えられたならどうでしょう。

平日に休んだら週末に働いて穴埋めもできます。

スケジュールのフレキシビリティとは少し違うのですが、わたしが契約社員として仕事をしていた中に、悪天候なら出勤しなくてもいいという仕事がありました(ただし欠勤となるためその日の給料はありません)。

これは、正社員ではなく契約社員なので、おそらく悪天候の中運転して、万一の時には企業は責任を取れないという理由からではないかと想像しました。

結局、契約期間中に悪天候で欠勤した日はありませんでしたが、雪や道路が凍るような時に危険を冒してまでマイカー通勤しなくてよいという選択肢があるというだけでも気が楽でした。

フレキシブルな職場のメリットは?

今夏、ライフハッカーの編集部が行なったリモートワーク。実践してみて感じたメリットには、時短できることや社員のストレス軽減、平日に用事がすませられる点など社員側のメリットが挙げられていました。

また、日本とは異なり通勤費が支給されないのが普通のアメリカでは、在宅勤務ならガソリン代や車維持費、おまけに通勤時間も節約できるという社員側のメリットは大きいのです。

もちろん、企業側にもメリットはあります

Inc」で挙げられていたのが雇用・被雇用双方の経費削減です。企業はオフィスを維持する諸経費が節約できます。

そして、もっと重要なのは生産性のアップでしょう。

The Washington Post」によると、ユタ州が州職員に在宅勤務を許したところ生産性が20%アップ

中国のある大手旅行代理店が在宅勤務した社員は、そうしなかった人より生産性が13%高かった例が挙げられていました。

これは会社にとっても社員にとっても大きなメリットです。

リモートワークしてみて気づいた本当のメリット、意外なデメリット

いっぽうデメリットは?

ライフハッカー編集部は、デメリットとして、運動不足・気が散る・集中できない・孤独などを挙げていました。

自宅で仕事をするフリーランスとしては、たしかに気が散ることはあります。

でも、勤務時間面のフレキシビリティがあれば、チームが集まって一緒に仕事をする機会もつくれますし、通勤がなくなったゆえの運動不足は空き時間にワークアウトをするなどして、デメリットを減らしていくことは可能です。

デメリットの1つである、職場・チームのコミュニケーション不足。これは上司のリーダーシップが関与すると思いますが、チーム1人ひとりのセルフマネジメント力が高ければどうでしょう?

私の知っているIT関連会社のマネージャーは、在宅勤務をしながら違う国々に住むチームメンバーをまとめています。

セルフマネジメント力の高い優秀なチームなら、マネージャーが「管理」する部分は少なくてもうまく機能するのかもしれません。

リモートワークの課題は?

リモートワークを考察した「Forbes」の記事では、リモートワークが適しているかどうかは、仕事の内容、職場環境のタイプ、マネージャーの実力、会社のパフォーマンス・マネジメントシステムによると述べています。

「パフォーマンス・マネジメントシステム」とは、コンサルティング会社Proseedによれば次のように定義されています。

組織の全体的なサービス、クオリティ、コストのパフォーマンスを確保するために、また特に顧客要求を一貫して満たすうえで、必要とされる組織構造、手順、プロセス、人的資源の活用方法を包括的にまとめたもの

リモートワークをうまく機能させるためのさまざまなシステムがきちんと整備されていて、人材をうまく活用でき、業務成果も評価できるようになっているかどうかということでしょう。

病院やホテル、公共交通機関など従業員が職場にいなければならない仕事があるいっぽうで、テクノロジーを利用して職場以外の場所でも仕事ができる職種もあります。

社員側も企業側もリモートワーク、ひいてはもっと多面的なフレキシビリティの可能性を積極的に考えてもいいのではないでしょうか?

企業は優秀な人材を見落としているかも

日本でもアメリカでも、育児などの理由からフルタイムで働くことを選択肢から外している人たちがいます。

週に5日職場へ行き、定時勤務という形では無理だけれど、働く意欲も時間もそして何と言ってもスキルや経験がある。そんな人は周りにいませんか?

企業は多面的なフレキシビリティを提供することで、そんな優秀な人材へアピールできるのではないでしょうか? ビル・ゲイツがフレキシビリティを重要視しているというのはこの点も大きいと思います。

今はフレキシビリティがなくてもかまわない社員もいるでしょう。でも、人生何があるかわかりません。必要になった時にフレキシブルに働き続けられる職場って魅力的ではありませんか?

Forbes」の記事はこう締めくくっています。

リモートワークが理想的な状況というのはたしかにたくさんありますし、まったくそうではない場合もあります。

1つ明らかなのは、1人ひとりが間仕切りで区切られたオフィス環境が従業員を「置いておく」のにベストである場合はめったにないということ。

経費もかかり、情報の共有やチームワークを促進するものでもないからです。

Forbes」より翻訳引用

このようにいろいろな視点で考えると、ビル・ゲイツが言うように、フレキシビリティの有無は企業・社員のどちらもが考えるべき論点であることは間違いありません。

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Image: Prostock-studio/Shutterstock.com

Source: Inc, Washington Post, Forbes, Proseed

ぬえよしこ

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