住宅購入をあきらめる前に、3年間の貯金計画を立ててみましょう
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持ち家の人と賃貸の人の間で、お約束のように交わされる会話があります。
持ち家の人が賃貸の人に「どうして家賃でお金を浪費しているのか。毎月同じ支払い額で家が買えるよ」と尋ねます。それに対して賃貸の人は「頭金がないんだよ」と答えます。
賃貸の人がラッキーなら、持ち家の人が肩をすくめてこの会話は終わります。それ以上、家の所有にまつわるよもやま話を聞かされなくて済んだわけです。いずれにせよ、多くの人にとって、住宅の購入は見果てぬ夢であるのが実情です。
しかし、短期のスパンで考えてみると、少しだけ夢物語ではないように思えてくるはずです。たとえば、3年間の貯金で、家の購入が現実味を帯びてくるとしたらどうでしょう?
Bankrateが行ったアンケート調査では、2,500人以上の対象者に、住宅の購入資金をどのように貯めたかをを尋ねました。
結果を見ると、ミレニアル世代の人たちは、頭金を貯めるのに平均で3年かかっていることがわかりました。一方、ジェネレーションX世代は2年9か月、 ベビーブーム世代は2年半で頭金を貯金していました。
3年でいくら貯金できますか?
頭金をわずか3年で貯められるわけがない、と思った人もいることでしょう。おそらくそうした人は、住宅購入資金を貯めることについて少し古い考え方をしています。住宅価格の20%が貯まるまで、爪に火を灯して節約しなければならない、と思い込んでいるのではないでしょうか。
実は、最近の住宅購入時に求められる頭金は、住宅価格の3〜5%にまで下がっています(※)。
これは、従来のローンや、first-time homebuyer programs(一次取得者用の住宅ローンプログラム)にもあてはまります。
※住宅購入時の頭金のパーセンテージは米国の場合。
この金額を貯めることを考えるだけなら、今後30年間払い続けるお金のことを考えるよりも、はるかにストレスは少なくなります。
ですので、家を買うことを検討し始めるときに、30年間で払う金額を頭に浮かべてパニックになり、どうせ死ぬまで賃貸なのだと自暴自棄にならないようにしてください。
そうではなく、小さい方の金額を頭に浮かべてください。まずは、今後3年で頭金を貯められそうかどうかを検討してみましょう。
1年に81万円なら貯金できそう?
実際にシミュレーションをしてみましょう。たとえば、近隣であなたが買いたいような家の相場が、450,000ドル(約4900万円)程度だとします。30年の固定住宅ローンを借りる場合、頭金の5%は22,500ドル(約240万円)になります。
この金額を3年で貯めると考えれば、1年では7,500ドル(約81万円)です。
この額なら不可能ではないと感じませんか?
「節約すればそれくらいのお金は貯められる」「週末に仕事を増やせばなんとかなる」と思えませんか?
まったく無理そうなら、別のアプローチを考え直すしかありませんが、住宅価格の5%にあたる頭金22,500ドルを貯金するのは、現実的に感じられるはずです。
もちろんこの他にも、契約手数料・住宅ローン保険・固定資産税・毎月の住宅ローンの支払いがあります。
また、家を買うために貯金をしている間も、緊急用の貯金は確保しておかなければなりません。さらに、住宅ローンを完済したあと、ゆったりとその家に住み続けられるように、退職年金の積み立ても必要です。
もし、そうしたことすべてを考慮すると家計が破綻してしまうという人は、住宅の購入に盲目的に突き進むべきではありません。
しかし、あなたが気後れしている理由が、頭金を払えそうもないからであるなら、住宅の購入は以前よりずっと達成可能なものになっていることを理解しておきましょう。
頭金を試算してみて(本記事ではmortgagecalculator.orgを使用)、3年間で貯められそうな額かを考えてみてください。
家の購入に踏み切るにせよ、今回は見送るにせよ、実際の数字を計算することで、また違った気持ちで考えられるようになるはずです。
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Image: Andy Dean Photography/Shutterstock.com
Source: Bankrate, mortgagecalculator.org
Lisa Rowan - Lifehacker US[原文]
訳:伊藤貴之
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