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17歳の少年がジャンクフードだけを食べて失明。でも、本当の原因は…

17歳の少年がジャンクフードだけを食べて失明。でも、本当の原因は…
Image: DC Studio/Shutterstock.com

ある10代の若者が、非常に偏った食事を何年も続けたあと視力を失ってしまいました。

このニュースは、ジャンクフードを食べて失明、という見出しでセンセーショナルに報じられたので、今後は、親が子どもに注意するときに使う強烈なセリフとなるでしょう。

とはいえ実際のところ、その背景には、非常に特殊な摂食障害の問題があります。

医学雑誌 Annals of Internal Medicineに掲載された症例報告によると、この少年は14歳のときに、疲労を訴えて病院に行き、ビタミンB12不足と診断されています。

医師は、少年が「食べ物の好き嫌いが激しい」と指摘し、ビタミンB12を注射するとともに、食生活に対する助言を与えました。

しかし、その後の3年間で、少年は難聴を発症、続いて視力障害を発症し、医師らを困惑させます。

後に、少年がビタミンB12、銅、セレン、ビタミンDの欠乏に陥っていたことが判明しました。

少年はどうしてこれほど食べ物の好き嫌いが激しかったのか?

回避・制限性食物摂取症(ARFID)は、自閉症児を含む自閉症の人たちによく見られる摂食障害です(自閉症とは無関係に発症する可能性もあり、別の摂食障害から発展することもある)。

報告書では、この少年が自閉症であるとは書かれていませんが、少年が「特定の食感」を嫌っており、いつもフライドポテトやプリングルス、精白パン、スライスハム、ソーセージを食べていたと記されています。

つまり、実際は「ジャンクフード」だけでは片付かないということです。ハンバーガーやミルクシェイクを含めれば、栄養状態は変わっていたかもしれません。

1つの指標に縛られて問題の本質を見失っていないか?

この報告書の目的は、フライドポテトや精白パンを食べる人びとをとがめることではありません。

医師たちに対し、「BMIに関係なく、原因不明の視力低下や栄養不良が見られる患者がいたら、栄養障害性視神経症を疑ってみるべき」であることを注意喚起することが目的です。

回避・制限性食物摂取症(ARFID)と単なる「食べ物の好き嫌い」との違い、および、ほかの摂食障害との違いについては、ある自閉症の人が書いた次の説明が参考になります。

ARFIDになると、食べられる食べ物の種類が、本人の意志とは無関係に制限されてしまいます。

食べ物の外見・匂い・味・テクスチャ・ブランド・盛り付け・食べ物に関する過去のネガティブな経験などの理由で、食べられなくなるのです。

あなたはきっと私のことを「食べ物の好き嫌いが激しい人」と言うでしょう。または、食べ物恐怖症だと考えるかもしれません。

また、ARFIDの人は体型を気にして食べないわけではありません。ARFIDは不安感や感覚過敏の問題なのです。

ARFIDの人のなかには、十分な量の食べ物を食べずに痩せてしまう人もいますが、十分なカロリーを摂取して正常な体型を保つ人もいます。

視力を失った少年は後者でした。

少年の家族と医師らは、少年が限られた食べ物しか食べないことを知っていましたが、実際に障害が起こるまで、医学的問題を引き起こすほど食事が偏っているとは考えていなかったのです。

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Image: DC Studio/Shutterstock.com

Source: Annals of Internal Medicine, Laurenhannah

Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文

訳:伊藤貴之

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