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イエスマンになってない?上司を動かす部下力「フォロワーシップ」を高めるには

イエスマンになってない?上司を動かす部下力「フォロワーシップ」を高めるには
Image: fizkes/Shutterstock

今の時代、事業環境の変化は激しくなるばかりではないでしょうか。

あらゆる局面において、今までの経験則では克服が難しい状況も多くなってきていることでしょう。実は、上司もそのことに頭を痛めています。

メンバーの多様性や環境変化に対応した戦略のあり方を求められながらも、上司が歩んできた経験・価値観では、とても太刀打ちできないことが増えているのです。

そこで、今注目されているのが、部下であるメンバーが上司の弱点や盲点をフォローするスキル「フォロワーシップ」です。

今回は、このフォロワーシップの高め方を紹介していきます。

ぜひ、あなたのフォロワーシップを高め、あなたのプレゼンスを高めると同時に、職場の問題を解決するヒントにしてみてください。

フォロワーシップとは?

人型のオブジェを支えるビジネスマン
Image: Jirsak/Shutterstock

「フォロワーシップ」とは、カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授が提唱した、部下が上司を支援する力のこと。

この理論がユニークなのは、組織の成功は部下が8割を握っているという考え方にあることです。

また、理論は極めてシンプルで、下の図ように「問題への提言力を高める」×「組織のために率先して動く」の2つの力を高めることでフォロワーシップを高めることができるのです。

そして、フォロワーシップは、「理想型」「順応型」「孤立型」「消極型」「客観型」の5つのタイプに分かれます。

(「客観型」は原文では「実務型」と記されていますが、本意には「問題に対し、客観的」という意味合いがあり、わかりやすくするよう「客観型」といたしました。)

目指すべきは「理想型」です。

まず、今のあなたの状況はどの「型」に近いのかを確認してみてください。その上で、「理想型」になるための対処法を考えてみてましょう。

フォロワーシップの型の図表
Image: らしさラボ

あなたは理想型?それぞれのタイプの特徴と課題

人の像に手を差し伸べる男性
Image: Jirsak/Shutterstock

各タイプに当てはまる人はどのような特徴を持っているのでしょうか?

それぞれの課題とともに見ていきましょう。

理想型(参謀のような部下)

【特徴】

・自分起点ではなく、組織にとって最も良い方法を常に考えている

・周囲には「上司の意志決定に影響力を持つ人(=参謀のような存在)」に映る

【口グセ】

・「今、全体を考えると、**が問題のように思うのですが、どのように思われますか?」

・「では、この案件は私が対応しましょうか?」

【彼らの心理】

・「どんな上司も決して完璧ではない(だから、サポートしよう)」

順応型(イエスマン)

【特徴】

・周囲には「素直で真面目」に映る反面、自分の考えがない「イエスマン」と捉えられる

【口グセ】

・「はい、わかりました。すぐやります!」

【彼らの心理】

・「反論をしたら評価が下がる。なので、とりあえず指示された仕事にとりかかろう」

【問題】

・中堅のメンバーが「順応型」だと、組織にとって良くない面が強化されてしまう場合がある

・間違えたことを「一生懸命にがんばる」危険性がある

孤立型(言うだけ)

【特徴】

・周囲には「文句が多い」「意見は言うけど、自分はやらない(面倒な人)」と映る

【口グセ】

・「納得できないです」

・「それって、おかしいと思うのですが…」

・「それ、私の仕事ですか?」

【彼らの心理】

・責任や権利、役割を明確にしたがる(=自分の役割はしっかりこなす)

・「上司や組織は自分のことをわかっていない」と批判的な思いを持つ場合もある

【問題】

・協業意識が低いため、チームワークを大事にする組織ではリーダーや同僚を困らせる

消極型(指示待ち)

【特徴】

・周囲には「主体性がない」「大人しい」と映る

【口グセ】

・「私にできることがあったら、おっしゃってください(言われたら、キチンとやるので)」

・「どこまでやっていいのかわからないので、様子を窺っていました」

【彼らの心理】

・「余計なことをして迷惑をかけたくない」

【問題】

・中堅のメンバーが「消極型」だと、組織の問題が解決しない。さらには、活気が失われる

客観型(バランス見すぎ)

【特徴】

・周囲には「バランスが良い」と映る反面、「挑戦がない」「官僚的」という印象を与える

【口グセ例】

・「うちの会社のやり方では…」

・「全体のバランスを考えたら…」

・「あまり急がないほうがいい…」

【彼らの心理】

・リスクを冒さない現実的な着地点に落ち着くのがベストだと考えている(大胆な挑戦を否定しがち)

【問題】

・中堅が「客観型」だと、チャレンジ精神を削ぐ内向き志向の社風になるリスクが高まる

主体性をもって組織を動かす「理想型」になるには?

ビジネスマンとスーパーヒーローの影
Image: Gearstd/Shutterstock

「理想型」には、次の2つの資質が特に求められます。

  • 現職よりも2つ上の立場で、自分なりに職場の問題を考える
  • 提案する際は、言うだけではなく、サポートを申し出ることを考える

では、「理想型」以外のタイプの人が、主体性をもって組織を動かす「理想型」になるにはどうしたら良いのでしょうか?

タイプ別の対処法を見ていきましょう。

【順応型】

  • 「言うべきことを言っても自分の評価は下がらない。むしろ意見を求められている」との認識を持つ
  • 違和感を持った時、上司や組織は彼らに対して「意見」を尋ねる機会をつくる

【孤立型】

  • 提案をするなら、「プロジェクトに自分自身がどのようにかかわるか」までをセットで考える

【消極型】

  • まずは、「報告・連絡・相談」の機会を積極的につくること。またその時、自分なりの意見をきちんと持つ

【客観型】

  • 改善レベルではなく、変革レベルの挑戦も必要であることを意識する
  • 「前提やルールすらも変えられる」と考える
  • 上司の意思決定に疑問を持ち、決定内容にも影響力を発揮する

いかがでしたか? 今や職場ひとりひとりのフォロワーシップを高めることは、強い組織をつくる上では不可欠です。

もし、職場に問題があり、上司もうまく対応できていないなら、あなたがフォロワーシップを発揮するチャンス。

今日の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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伊庭 正康 株式会社 らしさラボ 代表取締役

伊庭正康氏

リクルートグループ入社。残業レスで営業とマネジャーの両部門で累計40回以上の表彰を受賞。その後、部長、社内ベンチャーの代表を歴任。2011年、株式会社 らしさラボ設立。リーダー、営業力、時間管理等、年間200回以上の研修に登壇。リピート率は9割以上。近著、『メンバーが勝手に動く最高のチームをつくる プレイングマネジャーの基本(かんき出版)』『計算ずくで目標達成する本(すばる舎)』『できるリーダーは、「これ」しかやらない: メンバーが自ら動き出す「任せ方」のコツ(PHP研究所)』『仕事の速い人が絶対やらない段取りの仕方』(日本実業出版社)』『数字を上げる人のセールストーク・営業のキホン(すばる舎)』等多数。

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Source: らしさラボ

伊庭正康

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