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星野リゾートの強みは「組織づくり」にあり? 代表自ら語る「文化的にフラットな組織」とは

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星野リゾートの強みは「組織づくり」にあり? 代表自ら語る「文化的にフラットな組織」とは
Image: Mugendai(無限大)

国内で屈指の人気を誇る宿泊施設、星野リゾート。「一度は泊まってみたい」「もう一度行きたい」という方も多いのではないでしょうか。

その星野リゾートの強みを「組織づくり」の観点からひもといた記事が、IBMのWebメディアMugendai(無限大)に掲載されていました。キーワードは「フラットな組織文化」とのことですが、どのような内容なのでしょうか。

上下関係や肩書きは必要。星野リゾートが目指すのは「文化的にフラットな組織」

各種メディアなどでもおなじみ、代表の星野佳路さん自ら答えている今回のインタビュー。内容は、同社が25年以上前から取り組んでいる「フラットな組織文化」づくりについてです。

「フラットな組織」と聞くと、上下関係や肩書きのない組織を想像してしまいますが、星野さんは「それは機能的に必要」だと指摘した上で、「フラット」とは文化的なものだと語っています。

具体的には、毎日の業務中や会議など、場所を問わず誰もが自分の意見を言えること、それによって組織がロジカルに意思決定できるようにすることだといいます。

星野リゾートの強みは「組織づくり」にあり? 代表自ら語る「文化的にフラットな組織」とは
Image: Mugendai(無限大)

星野さんが「フラットな組織」が必要だと考えたきっかけは、ご自身がホテルのインターンだった頃にさかのぼります。当時、周囲の従業員は「あの上司はおかしい」「なぜあんな設備を買うのか」といったように、日々愚痴をこぼしていたそう。

そんなある日、星野さんは思いきって「なぜあの設備を買ったんですか」と経営陣に尋ねます。すると、自社の戦略、他社との差別化など、購入した理由を明確に説明してくれたといいます。

星野さんはその経験から、不平が生まれるのは「経営陣とスタッフとの情報格差」に原因があり、正しいコミュニケーションこそが重要だと感じたそうです。

情報共有、全員「さん」付け、「偉い人信号」の廃止。星野リゾートが実践したこと

今では、代表である星野さんを「佳路さん」と呼ぶ人も多いという同社。そこまでフランクな組織は、どのようにつくられたのでしょうか。

星野さんがまず行ったのが、インターン時代の経験から、会社の利益、顧客満足度調査の結果といったそれまで機密にされていた情報をすべて社員に公開すること。さらには、意思決定の場である会議に、パートナースタッフ、アルバイトも含め自由に参加して良いことにしたそうです。

とても大胆な改革に思えますが、それでもしばらくは意見交換が活発になりませんでした。星野さんは「普段から人間関係をフラットにしなければならない」と考え、「偉い人信号をなくす」という取り組みを始めます。

上司を「偉い人」だと認識してしまうと、どうしても意見を言いづらくなります。誰もが意見交換する組織を目指す星野さんは、まずそのメンタルをなくすことから始めたそうで、具体的には以下のように語っています。

たとえば「社長は立派な車に乗っている」「総支配人には大きなデスクがある」「役員には個別に部屋がある」――これらはすべて「偉い人信号」です。これらが「偉い人は特別なんだ」という意識を助長させてしまうのです。これをなくしました。

同時に、上司も部下も関係なく、全員がお互いを「さん付け」で呼ぶことなどを推進したといいます。

思わぬ副産物を生んだ「マルチタスク」と、「ホスピタリティ・イノベーター」とは

元々は生産性向上のために行った施策が、副産物として「フラットな組織文化」の醸成につながった事例もあるといいます。それが、マルチタスク

これは、ひとつの組織に縛られるのではなく、意図的に部門を横断して仕事を担当することを指し、星野さんはこの働き方を通じ、統括的な視点で判断できるようになることを期待しているといい、以下のように語っています。

たとえば、「アメニティの充実を図りたいが予算がない」といったときに、節約すべきコストを調理場から調達することができるかもしれない。

縦割りの会社では、部門内での調整は可能でも、部門を超えたところで意見は言いづらいですし、そんなことを言えば調理場の人は怒り出すかもしれません。

しかし、顧客のトータルの体験と捉えれば、今いらっしゃっている方たちは、食事の量がちょっと多いと感じているかもしれない。そして実際にアメニティへの不満が出てきているのなら、調理場のリソースを削ってそちらに充てるという判断があってしかるべきなのです。

「自分で考える」癖をつけるため、星野リゾートでは新入社員研修にも力を入れています。

「Warm-up Camp」と名付けられた5日間の研修では、8~9名編成のチームが課題に取り組み、結果を振り返るグループワークが中心。「自分で考える」ことに加え、チーム内外での意見交換や議論を経験するといいます。

例えば、研修中の食事は各チームが交代で担当し、料理の配置や室内のBGMなどをすべて決定。他のチームが顧客となりそれを評価し、実践と改善を繰り返すのだそう。

同社ではこの活動を通じ「ホスピタリティ・イノベーター(=おもてなしを革新する人材)」を育てることを目指しているといいます。

星野リゾートの強みは「組織づくり」にあり? 代表自ら語る「文化的にフラットな組織」とは
Image: Mugendai(無限大)

高い人気の裏側には、このような組織づくりがあったのですね。

他にも、星野さんが「人材と同じくらい大切」だと考える同社のIT化についてなど、星野リゾートファン以外も楽しめるロングインタビューの続きは、Mugendai(無限大)よりお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大)

渡邊徹則

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