整理収納・片付けの進め方:クローゼット・リビング・ダイニング・キッチン編<片付け連載>Vol.3
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カリスマ整理収納アドバイザーの中山真由美さんに、考えずに無理なく整う部屋づくりを学ぶ<片付け連載>。
今回は、Vol.1でご紹介した「片付けの基本ルール」をベースに、クローゼット、リビングダイニング、キッチンの整理収納・片付けの進め方を教えてもらいました。
クローゼットの整理収納・片付け
床やイスが服の置き場になってしまうのは、衣類の数が多すぎるから。
「7割収納」を目安に、ものを捨て出し入れしやすい収納に変えましょう。

ステップ1:仕分ける
- よく着る服
- 着ない服
- 迷う服
- 思い出の服 に仕分ける。
「思い出の服の定義は、大切である理由をすぐに思い出せる服。片付け中にでてきて“懐かしい!”と感じた服は、もう忘れていた服なので捨ててOKです。
ちなみに古いスーツやパーティドレスは、とっておいてもまず着ません」(中山さん)
ステップ2:使用頻度にあわせて収納する
使用頻度の高い1軍の服をVIP席(もっとも取り出しやすい場所)に収納。
2軍・3軍や冠婚葬祭の服は、それより奥のスペースに定位置を作る。
ステップ3:シーズンオフの服は奥へ
シーズンオフの服はいったんクローゼットから出すか畳んでまとめ、より奥側のスペースに収納する。
ステップ4:迷ったら一時保管ボックスへ
迷う服は一時保管ボックスへ。思い出の服は思い出ボックスに畳んで収納する。しまう場所はクローゼットでなくてもよい。
ステップ5:一時保管ボックスの服は着てみる
一時保管ボックスの服は、定期的(半年に1度が目安)に見直す。実際に着てみると捨てる決心がつく場合が多い。
ステップ6:かける、畳む収納をバランスよく
すべてをかける収納にせず、畳む収納も取り入れて。

クローゼット内に、粘着カーペットクリーナー(コロコロ)やハサミなど、衣類を手入れするアイテムをグルーピングした「衣類管理セット」を置いておくと便利!
リビングダイニングの整理収納・片付け
くつろぎの場であるリビングダイニングは、生活用品が点在しがち。
片付け基本ルールの「グルーピング」や「グレーボックス」を活用し、散らからない部屋に変えましょう。
ステップ1:場所ごとに「その場で使うセット」を作る



ダイニングテーブルでよく使うもの、ソファに座って使うものなど、場所ごとに使うものをグルーピングして「その場で使うセット」にし、出し入れしやすい場所に収納する。
ステップ2:行く先不明アイテムは「グレーボックス」へ
「その場で使うセット」の中身を崩さないよう、行き先不明のものや、忙しくて定位置に戻せなかったものを入れる「グレーボックス」を用意。あふれる前に見直す習慣をつける。子どもが脱ぎ散らかした靴下など、洗濯物の仮置きボックスをリビングに置くのもおすすめ。
ステップ3:DM・書類は「一時置きボックス」へ

たまりがちなDMや家族の書類は、「一時置きボックス」に入れ、2~3日に1度チェックする。
クレジットカードの明細や学校のプリント、ショップからのお知らせの類は、即見て即処分が原則。気になるときは、携帯やスマホで写真を撮って管理する。
ステップ4:家族のものは個人ごとにグルーピング
リビングに家族の持ち物が散乱しがちなら、個人ごとのボックスを用意して家族に片付けの習慣をつけさせる。
夫婦の外出セットや、子どもの登園準備セット(くし、ヘアゴム、判子、爪切り、体温計、ペンなど)を作っておくのもおすすめ。
ステップ5:絵や工作は「ギャラリー」に飾る
子どもの絵などの作品は、飾るためのギャラリースペースを決め、新しい作品が来たら入れ替えるといったルールを作るとよい。
「散らからないリビングを作るためには、とくにグルーピングが鍵になります。
化粧品はバスルーム、薬は救急箱といった固定観念を忘れて、家族の動線や行動パターンをよく観察してみてください。
我が家の場合は、ソファでよく使う爪切り、耳かき、体温計、ウイルス除去スプレーなどをカゴに入れて、ソファ近くの棚に収納しています。
片付けが苦手な場合は、ボックスをしまい込まず、見せる収納にすることもポイント。
こうした『その場で使うセット』が家のあちこちにあり、家族が自分で出し入れしてくれると、毎日の片付けがとてもラクになりますよ」(中山さん)
キッチンの整理収納・片付け

収納次第で調理のしやすさが変わるのがキッチン。冷蔵庫や食品ストック棚、食器棚を整理して、快適に作業できるスペースを確保しましょう。
ステップ1:冷蔵庫・ストックの不要なものを処分する
冷蔵庫や食品ストック棚に、食べないもの・賞味期限切れのものが入っていないかを確認すること。
冷凍食品は、基本的に1週間以内に使い切る。いつ冷凍したかわからないものは処分する。
ステップ2:食器・カトラリーを適正量にする

食器やカトラリー類は大量に持ちがち。よく使うものは家族の人数分にし、来客用は別の場所へわけて収納する。
ステップ3:不用品は業者へ
不要な食器や調理道具はきれいなうちに、買い取り業者などに引き取ってもらう。数は、少ないほど片付けがラクになる。
ステップ4:ゴミ捨て方法をルール化する
24時間ゴミ出し可能なマンションの場合、逆にため込んでしまったり、毎日捨てに行くのが面倒と感じていることもあるので、戸建てのように捨てる日にちを決めてしまうもおすすめ。
収集日が限られる場合は、室外(できればキッチン近く)に仮置きできるスペースを作るとよい。
「冷蔵庫や食品ストック棚には、食べないものを保管するスペースはありません。
好みでない調味料や古い食品は即処分すること。就寝前には出ているものを片付け、カウンターまわりをゼロクリアする習慣をつけましょう」(中山さん)
中山真由美さんに聞く、考えずに整う部屋づくり。
次回Vol.4は、毎日のルーティンに加えたい5分以内でできる「考えなくてもできる片付けリスト」をご紹介します。
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中山 真由美(なかやま・まゆみ)さん

整理収納プロフェッショナル アドバイザー。もともと雑貨が好きで物が多く、そのためいつも部屋がゴチャゴチャ。あれこれ試行錯誤を繰り返すものの捜し物が多く、イライラすることもしばしば…の日々だったが、「整理収納」サービスと電撃的な出会いをしたことで、子どもの頃からの「捨てベタ」「しまいベタ」を克服。この経験を基に、インブルームで整理収納事業を立ち上げ、個人宅や法人の整理収納コンサルティングやマンションの間取りの提案や監修、セミナーを精力的に行っている。「お片付けコンシェルジュ」
【取得資格】整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、企業内整理収納マネージャー認定講師、ファイリング・デザイナー1級、心理カウンセラー中山 真由美(なかやま・まゆみ)さん
Photo: 中山真由美
田邊愛理
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