「4時間以上座りっぱなし」は、血栓のリスクを高める
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空の旅が最悪の体験となることも珍しくありませんが、対策がないわけではありません。
4時間以上座りっぱなしでいると、足に血栓ができる可能性があります。血栓はめったに起こることではありませんが、命にかかわるので要注意です。
CDC(アメリカ疾病管理予防センター)は、4時間を超える長時間のフライト(あるいは車での移動)を予定している人は、血栓のリスクを減らす方法を理解しておくべきだと言っています。
血栓とは?
心臓によって体じゅうに血液が送られるわけですが、筋肉の動きも、血液を心臓に送り返す働きの一端を担っています。通常は何も心配することはありません。歩いていても、座っていても、血液は問題なく循環し続けることができます。
しかし、筋肉を何時間も動かさずにいると、たとえば、フライト中に足を組んだまま眠っていたりすると、血液の流れが阻害され、足の筋肉の奥深くにある血管の中に血栓ができることがあります。
この現象は、深部静脈血栓症と呼ばれます。血栓はたいていの場合、時間の経過とともに自然と溶解しますが、そうならない場合は、血栓がはがれて血液中を漂い、肺塞栓症(血栓が肺に入る危険な状態)を引き起こす危険があります。
血栓ができやすい人はフライト前に医師に相談を
血栓が発生しやすい条件を持っている人は、長時間のフライトの前に医師に相談してください。 発生しやすい条件とはたとえば:
- 過去に血栓ができたことがある。
- ホルモン補充療法を受けていたり、エストロゲンを含む経口避妊薬を飲んでいる。
- 最近、手術を受けた、怪我をした、体の一部が動かせなかった(たとえば、脚にギプスをはめていたなど)などの場合。
- 3カ月以内に妊娠を経験している。
- 静脈瘤を患っているか、肥満であり、40歳以上である。
上記の条件は、ごく普通の人が当てはまるものであり、先ほどもいったように、血栓はめったにできるものではありません。
とはいえ、血栓ができやすい条件に当てはまっていたり、状況的に心配があるときは、かかりつけの医師に相談してください。
場合によっては、血液希釈剤を使用する必要があるかもしれません。もっとも、よほど高いリスク要因を持っていないかぎり、コンプレッション・ストッキングの着用や、機内を動き回ることを奨められるだけでしょう。
対策:体を動かす
席を立って歩いてください。長時間フライトなんですから、あなたの席が中央の座席だったとしても、となりの席の人はあなたがトイレに行く必要があることを理解してくれるはずです。
ですので、遠慮せずに席を立ちましょう。通路を行ったり来たりしたり、つま先立ちをしてふくらはぎを上にあげ、また下ろす運動を行います。
シートに座っているときは、ときどき休憩時間を設けて、足を含めた全身をストレッチしたり、軽く動かしたりしてください(血栓はふくらはぎによくできます)。
足首の曲げ伸ばしや、スペースがあればひざを抱える姿勢をとってみましょう。こちらで飛行機の座席でできる10分間トレーニングを紹介しています。
長時間のフライトの際は、数時間おきにこうした休憩をとるようにリマインダーをセットしておきましょう。
血栓の兆候を知っておく
フライトの間や、フライト後の数日間は、ふくらはぎの痛みを無視しないようにしてください。
とくに、赤みや腫れを伴う場合は要注意です。また、咳や息切れがあるときは、すぐに医師などに相談してください。
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Image: Sourav/Pexels
Source: CDC
Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文]
訳:伊藤貴之