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愛想笑いで幸せにはなれない。むしろ気分に悪影響も?:研究結果

愛想笑いで幸せにはなれない。むしろ気分に悪影響も?:研究結果
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世の中には、どういうわけか、相手(たいていは女性)に対して「笑って」と言うことが、自分の義務だと思っている人たちがいます。

明らかに、こうした発言にはさまざまな理由から問題がありますが、微笑むようにと言われることが多い私がとりわけイヤなのが、科学を引き合いに出して説き伏せようとする場合です。

たいてい、次のようなやりとりを交わすことになります。

お節介な人:ほら、笑った方がいいですよ!

私:いえ、結構です。

お節介な人:そんな気になれないんだったら、なおさら笑わないと! 知ってましたか? たとえ作り笑顔でも、笑った方が幸せな気分になるんですよ。

私:[あきれた、という表情を浮かべる]

笑顔の科学

笑顔を強制してくるこうした人たちはたいてい、1988年に発表されたある研究を無意識のうちに根拠にしています。

この研究では、笑顔を作らされた人たち(ペンを歯で挟むと笑っているような顔になります)の方が、ペンを唇で挟んだ人たち(むっとしているような顔になります)よりも、マンガを面白く感じました。

この研究や、その結果の再現を試みた多くの後続研究が抱える限界について、詳しく追求しようとする人はいません。言うまでもないのですが、無理にでも笑顔を作ると幸福度がアップするというこの考えは広く人気を博しました。

そして今朝、私はある研究結果を読み、心からの笑みを浮かべてしまいました。その研究は、このテーマに関する50年分のデータを、300件を超す実験を含めて調べたものです。

メタ分析の結果、微笑むことで幸福度が実際に増すとしてもその効果はごくわずかであることが明らかになりました。具体的に言うと、もし仮に100人が微笑んだ場合、ほかの条件がすべて同じであれば、幸福度の上昇が見込めるのはたった7人であることがわかったのです。

しかし、笑顔と幸福感の間には相関関係が見つかったとする研究もたしかに存在しています。その理由として考えられることのひとつは、笑顔にもいろいろな種類があるからではないかと、ウィスコンシン大学マディソン校で心理学を研究するPaula Niedenthal博士NPRに語っています(同博士は、今回の研究には参加していません)。

皮肉を込めた笑みや、ニヤニヤ笑い、ニコニコ顔、純粋な幸福感からの満面の笑みなど、笑顔といってもさまざまであり、それらはすべて異なった感情を示しうると、Niedenthal博士は説明しています。

今回の研究では、もうひとつの大きな発見として、心からの笑顔なら問題ありませんが、作り笑顔をすると、むしろ気分に悪影響を及ぼすおそれがあることも明らかになっています。

先日発表された別の研究でも、仕事で作り笑顔を浮かべなければならないサービス業従事者は、仕事が終わると、深酒をするリスクが高いという結果が出ています。

作り笑顔より幸福度をアップさせる方法

作り笑顔と違って、実際に幸福度のアップにつながる方法がいくつかあります。例えば、外で時間を過ごす図書館の近くに住むお金で時間を買う感謝する運動するよく眠る、などといったことです。これらの方が、作り笑顔よりもよっぽど効果的です。

あるいは、「4つのC」を試してみるのもいいでしょう。4つのCとは、人とつながりを持つ(Connect)、社会に貢献する(Contribute)、睡眠不足など幸福の妨げになる問題に対処する(Cope)、そして、体に良い食べ物を自分のために料理する(Cook)ことです。

結論:顔の筋肉を動かしたところで、おそらく幸せな気分にはなれません。お願いですから、ほかの人に「笑って」と言うのはやめましょう。

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Source: PscyNET 1,2,3, journals, Paula Niedenthal,NPR

Elizabeth Yuko - Lifehacker US[原文

訳:ガリレオ

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