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快眠セラピストが教える、夏の寝苦しさを解消し睡眠の質をあげるコツ

快眠セラピストが教える、夏の寝苦しさを解消し睡眠の質をあげるコツ
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本格的に寝苦しいシーズンが到来しました。

室内の温度と湿度が両方とも高いこの時期は、汗が蒸発しにくく、なかなか熟睡できなくなります。

そのため、知らないうちに睡眠負債がたまっていくという問題が出てきます。

そこで今回は、蒸し暑い夏の夜をやりすごすテクニックを、快眠セラピストの三橋美穂さんの新刊『眠トレ! ―ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣』(三笠書房)より紹介しましょう。

エアコン・扇風機はつけっぱなしが正解?

夏が来るたびに議論が巻き起こるのが、「寝ている間は、エアコン(冷房)あるいは扇風機をつけっぱなしにしていて、体に悪くないのか?」という疑問です。

一昔前には、「扇風機をつけたまま寝ると死ぬ」という都市伝説がありました。今でもネットの世界では、それに似た話が飛び交っていますね。

三橋さんは本書の中で、以下3つの選択肢を挙げています。どれが、正解だと思いますか?

(1)冷房でしっかり部屋を冷やし、厚い布団をかけて寝る。

(2)冷房を適度に使い、寝具と着衣量で調整する。

(3)冷房を使わず、寝具と着衣を薄くして、扇風機で気流を作る。

3番目が健康的に思える人が多いかもしれません。

しかし、実はこれが「一番避けたい」方法だと、三橋さんは述べます。

特に室温が30度くらいの熱帯夜だと、扇風機だけでは熱中症のリスクが大。

正解は2番目です。冷房で室温を28度以下に保ち、風力は微風設定、そして快適と思える程度の着衣を身につけておきます。

また、最適な湿度の範囲は40~60%。湿度が低いと涼しく感じるそうです。

また、エアコンをつけると寒く感じる人の場合、就寝1時間前に25度くらいで設定して、日中の熱気がこもった寝室の温度を下げ、就寝時に26~28度に設定を変更する2段階設定がすすめられています。

エアコンが苦手な人の快眠対策

寝室でエアコンは極力使いたくない人に対して、三橋さんは次のようなアドバイスをしています。

1. 寝具の工夫をする

寝苦しさの主因となる「背中の蒸れ」を防ぐため、立体構造で熱を逃がす敷パッド、ひんやりとした触感の接触冷感タイプのパッド、あるいは吸湿・放湿性のよい麻パッドを使用します。

また、抱き枕で横寝しても背中の蒸れを防げるそうです。

2. パジャマの工夫をする

楊柳、サッカー、ガーゼ素材の、凹凸があり肌に貼り付かない生地のパジャマを使うことで、いくぶん涼しく寝ることができます。

3. ミント系のアロマを使う

このアロマは体感温度を2度下げるそうで、寝つきがよくなるラベンダーやスイートオレンジをブレンドして寝る時に使います。

寝室の照明とカーテンはどうする?

奈良県立医科大学の研究によると、豆電球程度でも明かりをつけて寝ると、睡眠が浅くなり、食欲を促進するホルモンが分泌されます。

そのため、真っ暗な室内で眠る人に比べ、肥満になっている人の割合が1.9倍も多かったそうです。

この研究結果から三橋さんは、照明をすべて消して寝ることをすすめます(エアコンの運転ランプが気になればテープでふさぐ)。

ただし、起床時間になっても真っ暗だと、今度は寝起きが悪くなるという問題が出てきます。そこで工夫したいのが、遮光カーテン。

これは1級から3級に分かれていて、1級は完全に外からの光を遮ります。

寝室では、少し光を通す2~3級の遮光カーテンを使い、起きたい時刻より早く覚醒してしまうなら、このカーテンをしっかり閉め、逆に遅めに覚醒する人は、カーテンの隙間を開けておきます(朝日が差し込むように)。

朝と晩に換気をする

これは夏に限ったことではありませんが、「寝室の空気は意外と汚れている」そうです。

外から入ってくる花粉や粉じんだけでなく、シーツ・衣類からの綿ぼこりが多く発生し、寝具にはダニが生息しているからです。

北向きの部屋だと、カビも繁殖しやすくなります。

空気の汚れは、単にアレルギー症状のリスクだけでなく、呼吸が浅くなって身体に取り込む酸素の量が減る問題も、三橋さんは指摘しています。

これは、確実に睡眠の質を低下させるからです。

この対策は簡単で、朝と晩は窓を開けて換気し、空気清浄機を徹底活用することだと、三橋さんは述べています。

寝付けない時は、無理に寝ようとしない

あれこれやっても、なかなか寝付けないことを気に病むと、眠くないのに早めに寝ようとする心理が働きます。

しかし、これは「必要以上に寝床に長くいることが、不眠を引き起こす」ことになり逆効果だと、三橋さんは指摘します。

この解決に役立つのが、「睡眠時間制限法」というメソッド。

まず、眠っていないで布団やベッドの中で覚醒している時間を30分に減らします。

言い換えれば、眠気が強くなってきてはじめて寝床に入るわけです。

このやり方で睡眠効率が上がったら、寝床にいる時間を15分増やし、そうならなければさらに15分減らします。

また、無用の昼寝、特に夕方のうたた寝は避ける、寝る前に酒・コーヒーは飲まないなど、より良い睡眠がとれるよう改善を進めます。


人間は、人生の1/3も寝室で過ごしています。なのに、眠っている時間を非生産的なことと思ってないがしろにすると、思わぬしっぺ返しを食らいます。

夏は寝苦しいものと諦める前に、本書を手引きにいろいろ改善をはかってみてはいかがでしょうか。

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Image: Shutterstock.com

Source: 三笠書房

鈴木拓也

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