iPadのサブ画面化で働き方は変わるか? 新型macOS「Catalina」について知るべき7つの事実
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macOS10.15「Catalina」の発表をもって終了したAppleのイベント「WWDC」。
iTunesの分割、Mac Proの発表があった中、iPadをサブ画面として使える機能の発表もありました。仕事の生産性に影響を与えることでしょう。
そのほか、絶対におさえておきたい、Catalinaの新機能をご紹介します。
1. iTunesは3つのサービスに

今回のイベントでもっとも注目したのが、iTunesが「Apple Music」「Apple Podcasts」「Apple TV」の3つに分割されること。
Apple Music
macOS CatalinaのApple Musicでは、iTunesのようにiPhoneを接続したら自動的に同期することはありません。今までiTunesで行なっていたiPhoneのバックアップは、ファインダーでも行なえるようになります。
Apple Podcasts
Apple Podcastsは、マシーンラーニングを使って、エピソード内を検索できるように。聞きたい部分に飛んで、その部分だけを聞けます。
Apple TV
macOSに追加されたApple TVは、従来のApple TVアプリと同じ体験をすることが可能。4K HDRや迫力ある音声機能「Dolby Atmos」にも対応しています。
iTunesが廃止なるなら、それまでのコンテンツはどうなるのでしょうか?
どうやら、管理しているコンテンツが消えてしまうということはないそう。この3つのアプリのどこかに、移動できるようになります。
イベントでは発表されませんでしたが、iTunesのebooksの機能はApple Booksに引き継がれるでしょう。また、iOSのスクリーンタイムアプリがMacに追加されるも発表されています。これでMacでも、利用時間の管理ができるようになります。
2. iPadと連携できる「Sidecar」

SidecarはiPadとMacを連携し、iPadをセカンドディスプレイとして使える機能です。ユーザーは、macOSのアプリをiPadに送ってタッチコントロールができるように。また、iPadとApple Pencilを使って、ペンタブのように手書きもできます。
これからはiPadとMacを併用する人も増えてくる予感がビンビンしますね。会議のメモや資料作りなど、iPadがより仕事に密着したデバイスになりそうです。
3. Siriを使った音声コントロール
MacとiOS向けに、ハンドフリーのコントロールシステムを発表しました。これはSiriを使い、クリックやダブルクリックといった今まではできなかった、音声での操作ができる機能。
さらにプライバシーに配慮し、これらの操作がAppleのサーバーに送られることはありません。
4. セキュリティの大幅向上

新しいセキュリティ機能も、macOS10.15には目白押しです。
Activation Lock
MacのT2セキュリティチップなら、認証コード・認証デバイス(たとえばApple Watch)を使って、デバイスをアンロックできます。もし大切なMacを盗まれたとしても、指定したデバイスがなければ、ロックを解除されません。
Find My
最新のFind My iPhoneなら、紛失したiPhoneやMacを見つけることができます。たとえ、デバイスがネットワークに接続されていなくてもです。仕組みは近くにある他のデバイスが、紛失したiPhoneやMacの情報を感知するエコローケーションのような機能といってもいいでしょう。
この機能は紛失した他の人のデバイスを使って、あなたのiPhoneやMacを探すということですが、それでもプライバシーは安全に守られています。
5. Project catalyst
「Project catalyst」は、第三者の開発者に対して、macOSやiOSアプリの開発をもっと簡単にするための取り組み。たとえば、MacアプリとiOSアプリを1つのコードから作成できるというものです。
この目的は、より多くのアプリをAppleのプラットフォームに載せたいというもので、長期的なロードマップとしては1つのアプリが全てのOSで動作するものとしています。
6. 開発者向けのツール

Project catalystに加えて、開発者向けのツールも発表されました。
たとえば、開発者向けの新しいARツール。イベントでは、マインクラフトアースをデモとしてプレゼンが行なわれました。iOSデバイスで、自分の周りにあるものを使って、マインクラフトの世界で遊べるというものです。
この変更は、プログラミング言語であるSwiftがより簡単に、そしてより少ないコードでアプリを作れるということを暗示しています。
またこれは新しい変更とは言えないかもしれませんが、Appleは32ビットのアプリをCatalinaではサポートしません。つまり、対応していないアプリは動かなくなるというわけです。
7. 新しいMac Pro

最後に、macOSに少しだけ関わるところで、Appleは新しいMac Proを発表しました。
300ワットDWPの最大28コアIntel Xeon、メモリは最大1.5TB、PCI Express拡張カードは最大8枚に対応。法人向けには、AppleのMPXグラフィックモジュールを含むいくつかのGPUレベルが用意されています。
Appleが言うには、「ビデオ編集やグラフィックのレンダリングに適した世界でもっともパワフルなGPU」とのこと。
MPXは8K動画を3本同時、4K動画を12本同時に再生可能。
Mac Proは6,000ドル(約60万円)でスタート。Pro Display XDRモニターは、5,000ドル(50万円)となっています。
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Image: Apple
Source: Apple
Brendan Hesse - Lifehacker US[原文]
島津健吾