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なぜ三日坊主になるの? 無理なく習慣化できる行動の組み立て方・完全ガイド

なぜ三日坊主になるの? 無理なく習慣化できる行動の組み立て方・完全ガイド
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よしやるぞ!と決めたのに、どうしても忘れてしまう。途中でやる気をなくしてしまう。良い習慣として続けたい気持ちはあるけれど、やっぱり続けられない習慣化初心者のすべての人たちへ。

習慣化コンサルタントの古川武士さんに、よくある習慣化の疑問をぶつけ、どうしたらスムーズに習慣にできるのか、日々の行動の組み立て方を教えていただきました。

古川武士(ふるかわ たけし) 習慣化コンサルタント

古川武士さん

約5万人のビジネスパーソンの育成と約500人の個人コンサルティングの現場から「続ける習慣」が最も重要なテーマと考え、オリジナルの習慣化理論・技術をもとに個人向けコンサルティング、習慣化講座、企業への行動定着支援を行っている。「続ける習慣」「やめる習慣」など著書は全20冊、計80万部を超え、中国・韓国・台湾など海外でも広く翻訳され読まれている。公式サイト

なぜ三日坊主になってしまうの?

腕立てができない女性
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結論から言うと、人間には「新しい変化に抵抗し、いつも通りを維持しよう」とする本能があるから

人間にとって変化は脅威で、いつも通りが安全で安心。だからこそ、いつも通りを必死で維持することであなたを守ってくれているのです。

続けたいことも同じ。

たとえば、ダイエットで食事制限をしているとしましょう。頭では食べる量を減らした方がいいと分かっていても、いつも度通り食べたくなります。それは人間にとって食べる量が減るのは生死にかかわることだから。

だから、頑張って食べたいという気持ちと、なるべくいつも通りの食事がとれるように欲求を起こすのです。

私はこの「いつも通りを維持し、変化に抵抗しようとする力」『習慣引力』と呼んでいます。

習慣化とは「自分が続けたいと思っていることを、意志や根性に頼らず、毎日のハミガキのように当たり前に続く状態に導くこと」です。

つまり、続けたいことがいつも通りになってしまえば、今度はいい意味で続いている状態を維持してくれます。これも習慣引力の法則です。ダイエットでリバウンドするのは、習慣化の手前だから。

習慣化された状態に持っていけたら、あとはダイエットも片づけも全てリバウンドしにくくなります。

どれぐらいの期間で習慣化できる?

毎日の習慣リスト
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習慣といっても様々な習慣がありますので、ここでは3つの分野に分けて説明したいと思います。それぞれ習慣化に必要な期間が異なります。

行動習慣:1カ月(習慣化への期間)

これは片づけ、英語の学習、日記、節約などの習慣。

身体習慣:3カ月

これはダイエット、運動、早起き、コミュニケーション、禁煙、筋トレなど身体のリズムに関わる習慣。

思考習慣:6カ月

これはポジティブ思考、発想力、論理的思考力などの考え方の習慣。

あなたが続けたい習慣に必要な期間をきちんと理解して続けていくことが重要です。

今回は仕事や私生活で身につけていかなければならない行動習慣を中心にご紹介します。

ただし、ダイエットなど身体習慣も気になるところだと思います。身体習慣は3カ月、4ステップですが、ほぼ同様のステップになります。

続かない人が陥りがちな失敗は?

階段で座り込み落ち込む男性
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続かない人の傾向を見ていると習慣化のスタート前の計画と姿勢に挫折原因があることが多いのです。

挫折する原因1:一度にあれもこれも習慣化しようと欲張る

たとえば、片づけとダイエットと英語の勉強を一気に始めるけど、3日目に英語の勉強ができなくなり、5日目でダイエットに挫折、片づけはいつの間にか残業が重なりやめてしまうといった具合です。

ダイエットでも失敗するケースが、運動と食事制限を同時に始めている場合。食事制限だけでも大変なところに、毎日1時間走るという習慣を同時に持ち込むのは、よほど続ける力のある人しかできません。

一度に2つ、3つと同時に始めることは、先ほど紹介した習慣引力が2重、3重にかかることを意味しています。重力が2倍、3倍かかっている中で走るようなもの。ダイエットならば、食事制限が習慣化してから、運動に取り組む。これが成功の秘訣です。

挫折する原因2:1つの習慣に複雑な行動ルールを決める

私の過去の英語の勉強を例に挙げましょう。私の行動ルールは次のようなものでした。

  1. 朝、通勤電車で英単語帳を覚える。
  2. 会社についたら英字新聞を読む。
  3. お昼は食事取りながらリスニングの勉強をする。
  4. 最後に帰りの電車では英語で日記を書く。

習慣を英語の勉強1つに絞ったとしても、このように行動ルールが複雑だと続きません

何をやれば、最も効果的なのかを考えて行動は1つにするのがいいでしょう。

まずは、通勤電車1時間で、英単語を1カ月勉強するといったシンプルなところから始めること。

もしも家でも勉強したいなら、2カ月目に30分自宅学習する習慣を身に着けていけばいいのです。シンプルな行動ルールにしましょう

挫折する原因3:結果にこだわりすぎて行動リズムを崩す

これも私のダイエットの失敗例を挙げましょう。

太っているのが嫌で、1カ月で5キロ痩せると決めました。毎日の摂取カロリーを1500Kcalに。しかし、体重計に乗ると残り10日の段階で2キロしか痩せていなかったのです。

なかなか減らない体重にイライラして、しびれを切らして残り10日でさらに900Kcalに制限する無理なダイエットに走ってしまいました。

結果、1カ月で目標は達成できましたが、その後待っていたのは急激なリバウンド…。

もし目先の結果にとらわれず、初期のペースを3カ月続けていたら、6キロ減っていた計算になります。つまり習慣の一定行動を続けられていたら、6キロ減らせ、かつ理想の状態がキープできていたはずです。

このように習慣化するには、行動習慣は1カ月、身体習慣は3カ月、思考習慣は6カ月かかることを忘れずにルールや予定を組み立てましょう。

習慣引力の抵抗を受けている間は、行動を続けることにこだわってください。焦らなくても習慣化できれば結果は複利で返ってきます。あせらずに焦らずに待ちましょう。

習慣化しやすいアクションの組み立て方まとめ

両手を上げてやる気を出す女性
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STEP1:反発期(やめたくなる)【初日〜7日目】

スタートから7日目までが反発期、最も挫折率が高くやめたくなる時期です。よく3日坊主といいますが、むしろ7日目までが最も続けるのが難しい時期。

私の調査では、実に42%の方がこの時期に挫折しています。反発期は習慣引力の抵抗が最も強く、まるで大雨洪水警報が発令している暴風雨の中を歩くようなものです。

だから、私が習慣化コンサルタントとしてサポートしているときも、多くの方から「最初の2〜3日だけはやったんですけどね」「なかなか忙しくてやる時間がなくて」「やっぱり、私続かない性格みたいです」といったあきらめの声が多く聞いてきました。

ただ反発期で挫折するのは、習慣引力の法則からすれば実に正常ともいえるわけです。

だから自分を必要以上に責める必要はありません。むしろ、最初の7日間の反発期は誰でも乗り越えるのが難しいものだと分かったうえで上手に乗り切る方法を知っておけばいいのだから。

また裏を返せば、最初の7日間を上手に乗り切れば、42%は成功したようなものです!

反発期の乗り越え方

反発期を乗り越えるためには「とにかく続ける」こと。

続けることが大変なこの時期は、毎日どんなことがあっても行動を絶やさないことだけに集中していきましょう。

1. ベビーステップで始める

ベビーステップとは、赤ちゃんの一歩という意味、とにかく「小さく始めましょう」

私が何をやっても続かないときは、「完璧にやるか全くやらない」の2つに1つでしか考えられていませんでした。

以前、毎日1時間走ると決めました。

最初の2日は走れるのですが、3日目は雨で中止、4日目に飲み会で盛り上がり何もできず、週末も遊びに出かけて帰宅が遅かったので中止。ついに走ること自体が億劫になって挫折しました。

あなたにも、思い当たる節はないでしょうか。

しかし、続けられる人はベビーステップで続けるのです。ときに1時間走る習慣のある人は「最初は15分のウォーキング」から始めていました。そして、徐々に慣れてきたらランニングに変えて時間を延ばしていくというパターンです。

小さく始めれば、習慣引力の抵抗にも負けずに続けやすくなります。

2. (手間をかけずに)記録する

自分の行動を見える化すると、続けるモチベーションにつながります。また記録に残すことで行動を自己管理できるようになります。

よく記録するのが「面倒くさい」と言われますが、シンプルで簡単なものにすれば楽しく、楽に続けられるはず。

たとえば、毎日記録するために「いつも持ち歩いている手帳に記録する」「体重計の前に紙を貼っておく」など手間がかからないように簡単な方法を考えることです。

STEP2:不安定期(振り回される)【8日~21日目】

反発期を過ぎた8日~21日目までが不安定期。急な残業やプライベートの予定に振り回され挫折しやすい時期です。不安定期の挫折率は40%と、反発期同様まだまだ高い時期となります。

反発期は、ベビーステップでハードルを下げて続けてきましたが、不安定期は逆にハードルを上げてください。

たとえば、「1日30分英語の勉強をする」ことが習慣化の目標であったら、不安定期はこの行動を続けるようにします。

では、急な残業やプライベートの予定が入ってきたときに、30分の時間が取れなくて、何もしない日が続いたらどうするか? この問題を上手にクリアするためにも、不安定期は「続ける仕組みを作ること」を目指してください。

不安定期の乗り越え方

続ける仕組みを作る3つのコツは?

1. パターン化する

パターン化とは「あなたが身につけたい習慣を一定パターン(時間・やり方・場所)に決めてしまう」ことです。

あなたの日々の習慣を想像してみてください。たとえば起きる時間、朝の歯磨きの時間、朝食の時間、通勤電車の時間、寝る時間まで、多くの習慣はパターンが決まっているのではないでしょうか。

習慣化するためには、一定のパターンで続けるのがすごく効果的なのです。

たとえば、私は、ウォーキングするなら13:00〜14:00にと決めています。これは食事の後に歩いたほうが気持ちいいから。

単にルールとして決めるより、あなたが一番フィット感のある時間帯や内容・場所に設定するといいでしょう。

たとえば、英語の勉強なら「英単語をiPhoneアプリで通勤電車の30分で勉強する」。

そう決めるだけで、忙しい毎日の中でもその行動を忘れずに済みます。また、パターン化することで体に覚えさせることができます。

あなたの習慣をパターン化するのに最適な時間や方法は何か? 是非、試しながら見つけていってください。

2. 例外ルールを設ける

パターン化をして「英語を21時から1時間勉強する」と決めたとしても、残業で帰宅が23時になった日はやる気が湧いてきません。そして誘惑がやってきます。

「今日ぐらいやらなくてもいいか。明日がんばろう」

しかし、これが挫折の道に突入するきっかけになります。翌日は友達と食事で何もできず、その翌日は飲み会でお酒が回ってやる気がしない。ついに、「あー、やっぱり続かない」とあきらめてしまうのです。

このように急な予定や決めたとおりに行動できない場合に有効なのが、「例外ルールを設けること」。残業や飲み会・やる気がでないときには、何をすれば良いかを決めておきましょう。

一番わかりやすい方法としては、反発期に決めた「ベビーステップ」をそのまま例外ルールに設定するのもオススメです。

STEP3:倦怠期(飽きてくる)【22日~30日目】

最後のステップは、倦怠期でマンネリ化を感じやすい時期。つまり続けることに飽きてくるのです。

徐々に続けることへの意味を感じなくなったり、物足りなくなったり、「意味ないかも」「つまらないなあ」「飽きてきた」という言い訳が出てきやすい時期。

もちろん、飽きてくるタイミングは30日以降にやってくる人もいますが、この時期にマンネリ化への対策をしておけば今後いつ飽きが襲ってきても大丈夫です。

倦怠期の乗り越え方

倦怠期の大きなテーマは「変化をつける」こと

1. 変化をつける

同じことを続けていると、その単調さから徐々に飽きてきて、辞めてしまいたくなります。そんなときは、習慣の中に小さな変化を持ち込むことをオススメします。

私はウォーキングするときには、変化をつけるために「ウェアを変える」「ルートを変える」ことを実践しています。

2. 次の習慣を計画する

最後に、「次に習慣化したいテーマ」のプランを作ってください。

良い習慣を増やすことで人生は変わっていきます。1つの習慣が身についたら、すぐに次の習慣に取り組めるように準備しておきましょう。

最後の倦怠期で次の習慣化プランを作っておけば、今の習慣はあくまで通過点に過ぎなくなり、「さあ、これを乗り切って次に行こう」と不思議とやる気が湧いてくるものです。


ここまで習慣化するための方法を細かくご紹介してきました。三日坊主と嘆いていたあなたも、この方法を使えば続けやすくなると思います。

そのためには、まず1つ続けたいテーマを決めて、ベビーステップから始めてください。それも明日からではなく、今すぐに! その一歩があなたの人生を変えるきっかけになっていくのです。

Image: Shutterstock.com

古川武士

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