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否定的意見が出せないのは無駄な証拠。全員がスキルアップできる有意義な会議の進め方

否定的意見が出せないのは無駄な証拠。全員がスキルアップできる有意義な会議の進め方
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こんにちは。「5分会議」®で、人と組織を育成する専門家の沖本るり子です。

あなたが参加している会議は、個人的にビジネススキル・能力を高める時間になっていますか?

多くの会議は、その視点が皆無だといっても過言ではないでしょう。

沖本るり子(おきもと るりこ)

沖本るり子

株式会社CHEERFUL 代表。1分トークコンサルタント。「5分会議」 ® で、人と組織を育てる専門家。江崎グリコなどを経て、聞き手が「内容をつかみやすい」「行動に移しやすい」伝え方を研究。現在、企業向けコンサルタントや研修講師を務めている。明治大学履修証明プログラムやリバティアカデミーでも登壇中。著書に『生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)などがある。

無駄な会議だと感じる理由

どうすれば見つけられるのでしょうか?のメモ
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たとえば「人の意見を否定してはいけない」という無意味なルールを作っている会議を行っている企業もあるようです。

これがリスク管理・危機管理能力を劣化させる会議。まさに無駄な会議と言えます。

リスク管理・危機管理もしないような会議ならやらないことです。そもそも、それ、会議ではないでしょう。

いろいろな角度からの意見交換があってこそ“会議”。そこから、リスクや危機を事前に察し、策を練るものなのです。

だからこそ、会議には絶対、否定的意見が必要になります。

ただ、否定された人も、それを聞いていた人も、否定した人も、誰もが悪者にならず、そして嫌な気持ちになることは避けたいものです。

そこで、否定的意見を嫌な気持ちにならないよう参加者全員で意見出しができる方法をお伝えしましょう。

無駄な会議の特徴は?

仕事のミーティングでまどろむ女性
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「会議の役割を知らずに会議を行っている」ことこそ、会議が無駄になっている原因です。

会議を無駄な時間にしたくないと工夫して、かえって会議の本質を見失っている無駄な会議をよくみかけます。

たとえば、こんな会議。

1.立ちっぱなしを強制する会議

たとえば、会議の時間を短くするために、立ちっぱなしの会議をしていませんか?

そんな会議は、会議をする意味がありません。最初から開催する必要がない無駄な会議です。

なぜなら、一番短い時間とは“0秒”なのですから。会議の“質”より“時間”を重要視しているということは、そこに主催者が参加者から多面的な意見を求めていないからでしょう。

だいたい、座ろうが立とうが強制させる必要はないのです。白熱の議論になれば、みな必然的に立ち上がります。

立ちっぱなしだと疲れるので、むしろ気になる点があっても黙って早く会議を終わらせようとさえするかもしれません。

そして、会議が終わってから、ぶつくさ文句を言ったり、後日、問題が起こったときに「あぁ、自分は気づいていたけど~」なんてシャーシャーと恥ずかしげもなく言ったりする人もでてくるのです。

強制的な立ちっぱなし会議をしていると、リスク管理・危機管理さえもできないでしょう。質を考えず、時間を中心に考える会議は無駄な会議と言えます。

2. 議事録の作成をわざわざ会議終了後に行う会議

会議の議事録作成の担当になると、気が滅入りませんか?

たいていの会議は、新人や部下に作成させることが多いよう。普段、仕事は任せない上司の場合は、どうでもいい内容の会議だからでしょう。

そして会議の終了後に、会議時間以上に時間をかけて議事録を作成する会議は、無駄な時間としか言いようがないのです。

なぜなら、その作成された議事録、誰が見ます? ほぼ誰も見ないのが現状だから。

また、中堅どころが作ると、議事録を作成した人の解釈・思いで作成される議事録になってきます。しかし、誰も見て確認しないので、悪く言えば作成者の思い通りに書けてしまうリスクも。

会議中だけではなく、会議が終わっても会議の無駄な時間を続けているのです。

3. 否定的な意見を出させない会議

人の意見に否定してはいけないという会議こそ、無駄な会議です。

これもまた、多面的な意見を求めていない会議の典型。1つの事象に、いろんな角度で参加者の人数分以上、意見を出すのが会議の本質です。

最初に言った人の意見が、“正”で、それとは真逆の意見だと“悪”なのでしょうか?

否定というのは、最初に言った人の意見の真逆と言うこと。だから、先に言ったものが“正”になるような会議なら、会議をする必要はないでしょう。

多くの人たちは、誰かが意見を出すと、すぐ賛否で議論してしまう傾向があります。そのため、揉めることもよく起こり、平行線のあげく、地位役職や声の大きい人の意見が優先されるのです。

なんと無駄な時間でしょうか。

否定意見を出せるのが、意義のある会議の証拠

NOの意見
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次に、無駄な会議の元となる、よくある2つのルールがあります。

  1. 否定的な意見を言ってはいけない
  2. 否定的な意見を言う場合は、代替え案を出す

この2つから、会議の役割を全く知らない人達が無駄な会議を行っていると想像できます。

否定意見も1つの意見であり、否定意見を言ってはいけないこと自体が、それらを否定しているのに気づきましょう。

また、その意見に良くないと思われる事柄に気づいていても、代替アイデアが思いつかない場合、黙っていなくてはならない風潮も、その組織にとっては大きな損失です。

きちんと意見が言い合えれば、あらゆる想定で、可能な限りのリスクや危機を事前に把握、回避できるから。

それなのに、ありとあらゆる思考を排除していく形のルールは、何のためでしょうか?

多くの理由は、意見を否定される人の気持ちや、それらを客観的に聞かされている人たちの気持ちを考えてのことでしょう。

しかし、否定意見を言っている人の気持ちだってあるのです。

リスクや危機を回避させることができる意見を、あえて、嫌われるかもしれない覚悟で発言しているとしたらどうでしょうか?

ひと言も話さず給料泥棒と言われても仕方ない参加者よりは、はるかに貴重な意見を言っている方なのです。

せっかくの否定的意見が活かされず、日の目を見ないのは、もったいないこと。否定的意見は、リスクや危機を事前に回避するためのきっかけになります。

参加者全員から否定的といわれる意見を豊富にだせるのが、有意義な会議と言えるのです。

何でも言える会議の工夫がリスクや危機管理能力を高める

イエスとノーを手で表現
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会議で、まず最初に、賛成意見か反対意見か、ありきなのもおかしな話。

いろんな視点であれこれ吟味して、考えた結果、賛成か反対かを決めるのが本来の道筋です。

誰かの意見に対して、賛成か反対かを最初に決めて考えると、賛成派は良い点しか探しません。反対派は、良くない点しか探しません。

それよりも全員が良い点を見つけ出し、さらに良くない点も全員が見つけ出すのが重要。そうすれば、より多くのリスクや危機が事前に発見できるわけです。

さらに、そのまま放置せず、その良くない点は、どうすればよいか策を全員で考えることが必要になります。

全員でよくない点を見つける行為は、否定ではありますが、これらの否定こそが会議で必要な意見なのです。

あるべき会議の進め方は?

  1. 企画を提案する時間を5分とすると、制限時間内に一人ひと言ずつ進行係から右周りで順番に全員提案します。5分間はずーっと提案し続けます。その提案はすべて模造紙(やホワイトボード)に書きだします。
  2. 1つずつの提案について、5分間、全員で順番に良い点を出していきます。これもすべて書きだします。
  3. 同じく、5分間良くない点を出していきます。
  4. 良くない点への対策を、5分間出していきます。

このように視点ごとに、さらに一人ずつ順に意見を出していくことで、多面的な意見がたくさん出せるのです。

順番に必ず発言するので、会議中ひと言も話さなかったという給料泥棒も生まれない利点も。

全員が順番に良くない点を出すことで、否定をしていても、誰も嫌な気持ちにはなりません。

さらに、順番に何度も自分の番が回ってくるため良くない点を一生懸命探すことになります。こうやって、良くない点は制限時間内で絞り出します。

こうした会議をすることで、常にリスク、危機を考えるようになり策も考えるようになるのです。

意見は全て書き出し、議事録にする

これを最後にデジカメでとって共有すれば、議事録になります。あとから、内容が変わる(誰かに脚色される)こともありません。

また、意見を全部“書く”ということで、一人にしわ寄せがないように視点ごとに書く係を交替させます。

すると話が長くてまとまっていない人の意見は、しっかり聞いてまとめて書くのが大変だと気付きます。そうなると、自分が発言するときには話が次第に短くしようと心がけるようになるのです。

本当に有意義な会議はスキルアップにつながる

人の話を聴く、人の話をまとめる、自分の話もまとめる…ということを繰り返すことで、会議でビジネススキルも磨かれるのです。

多面的な視点で物事も考えられるようになり、さらに、策を考える力も磨かれるから、人を育てる有意義な会議になります。

会議は、情報共有の場、時間内に決定事項を決めるのは当然のこと。

目指すのはさらに、本当に有意義な会議。すなわち、各自のビジネススキルの向上、リスク・危機管理能力も高められる会議なのです。

ぜひ、有意義な会議を!

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沖本るり子

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