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10秒の小休憩で脳の処理が大幅アップ|効率よく学習する方法

10秒の小休憩で脳の処理が大幅アップ|効率よく学習する方法
Image: Shutterstock.com

新しいことを効率よく覚えるためには、ひたすら練習して夜間に脳が整理…とのモデルを想定してきた方もいるでしょう。

睡眠が記憶の定着にとって重要なことはその通りですが、少なくとも身体が覚える記憶、いわゆる手続き記憶に関しては、短めの休憩が定着を促すことがわかってきました。

アメリカ国立衛生研究所(NIH)に所属する国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)による研究内容をご紹介します。

休憩中の脳波にユニークな活動パターンを発見

研究では、脳磁図(MEG)と呼ばれる非常に感度の高いイメージング技術によって、スキルを習得する過程の脳波をスキャンしました。

被験者は、スクリーン上に表示された数字を左手(利き手でないほうの手)でタイプ。

10秒間のあいだにできるだけたくさんの数字をタイプしたら10秒間の休憩をとる…というサイクルを36回繰り返しました。

本来、10秒間の休憩は疲労の回復が主な目的だったのですが、脳波データからは、休憩にこそ重要な意味があることが発見されたのです。

パフォーマンス向上に関わる唯一の活動パターン

参加者の脳波に大きな変化が起こったのが、タイピングしているときよりも休憩の間だったことを見出した研究チームは、脳波のデータを再分析。

すると、脳波からは記憶を定着させたことを示唆する活動パターンが見つかりました。

この活動パターンとはベータ波の振動幅が変化で、左半身の運動制御に関わる神経ネットワークに沿って起こっていることがわかりました。

そして驚くべきことに、この活動パターンは休憩中にのみ見られ、パフォーマンスの向上と相関する唯一のものだったのです。

効率良く学習するためにも小休憩を

数秒前に訓練したスキルを身体が覚える際には、短めの休憩が重要な役割を担っているかも…ということはわかったのですが、これが手続き記憶以外の学習にもあてはまるかどうかはまだ定かでなく、今後の研究課題です。

これと合わせて研究チームは、学習に最適な休憩のタイミング/長さなどについて研究を深めていく計画で、こうしたことがわかれば学習方法の常識が塗り替えられるかもしれません。

いずれにせよ、新しいスキルの習得やリハビリなんかで”手を抜く”ことへの罪悪感は軽減しそう。むしろ積極的に小休憩を取り入れていきたいところです。

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Source: NIH

Image: Shutterstock.com

山田洋路

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