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フライト後に車椅子が破損していたら…、全額弁償してもらえる?

フライト後に車椅子が破損していたら…、全額弁償してもらえる?
Image: alexander_h_schulz/Getty Images

飛行機の旅はそれ自体でも大変なものですが、車椅子やスクーターを使っている乗客にとっては、さらなる災難が降りかかる可能性もあります。

米国運輸省の報告によると、2018年12月4日から12月31日までの間に、701台の車椅子とスクーターが「誤って取り扱われた」そうです。

この曖昧な表現には、紛失から破損までさまざまな事象が含まれますが、とにかく、1日あたり25個の移動支援器具が、航空会社によって何らかのダメージを受けたということです。

車椅子が壊れた場合、実際にどのような救済措置がとられるのでしょうか?

航空会社にどのように報告すればいい?

以下に、フライトの後で車椅子やスクーターが壊れているのに気づいたときにあなたがすべきことを解説します。

空港を出る前に被害を報告する

移動支援器具の破損に気づいたときに真っ先にすべきことは何でしょうか?

アクセシビリティに関するウェブサイト「Curb Free with Cory Lee」の創設者でライターのCory Lee氏によると、最初にすべきことは、空港を出る前に苦情処理係に苦情を申し立てることだそうです(フライトとは無関係なところで破損したのではないことを証明するため)。

航空会社の手荷物取扱所に行き、担当者に、障がいに関する苦情を申し立てたいと話せば、CRO(苦情相談担当者)につないでくれます(電話をつないでくれる場合もある)。

障がいに対する差別を防止するために、米国運輸省が施行する航空アクセス法では、CROはいつでも必ず対応しなければならないとされています。

追加の証拠を提供するよう求められたときのために、被害状況の写真も撮っておくとよいでしょう。内部機構に損傷がある場合は、異常がわかる動画を撮っておきます。

Lee氏が自身のウェブサイトで書いているように、写真には日付とタイムスタンプを付けておきましょう。同氏は、航空会社側が日時を確認しやすいように、日時が映っている空港内のスクリーンの前で器具の写真を撮ることを推奨しています。

また、応対したCROの名前と日時を控えておきましょう。

運輸省に苦情を申し立てる

自宅から苦情を訴える場合は、「米国運輸省に航空アクセス法違反の申し立てをするように」とLee氏は言っています。フライトから45日以内なら申し立てが可能です。

オンラインでシンプルなフォームに入力するだけでOKです。これに対し、航空会社は必ず対応しなければなりません。

「私自身、これまでいくつもの航空アクセス法違反の申し立てを行ってきましたが、ほとんどの場合、1カ月以内に問題が解決しました」と同氏は話しています。

WheelchairTravel.orgによると、違反はAir Travel Consumer Reports(航空旅行者報告書)で公表されるということです(航空会社は違反を公表されることを嫌がるので、長期的に見れば航空会社側の運用改善にもつながる)

これに加えて、CROに対して、航空会社のウェブサイトから改めて書面でも苦情を申し立てるべきです(こちらにも航空会社は必ず対応しなければなりません)。

そうすることであなたには何らマイナスはありませんし、最初の申し立て時に申告し忘れたことを改めて訴えることもできます(写真や資料を添付することも可能)。

たいていは全額弁償してもらえる

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ありがたいことに、器具の破損はほとんどの場合、そっくり弁償してもらえる、とLee氏は言っています。航空アクセス法はすべての航空会社に、移動支援器具が破損したときは乗客に弁償することを義務付けています。

通常は、購入時の価格で弁償を受けることができます。修理費がかかるときは、その費用を負担してもらえます。WheelchairTravel.orgが指摘するように、一時的に代わりとなる器具を購入する必要がある場合は、その費用も航空会社の責任となります。

小規模ですぐに治る破損の場合は、その場で補償が行なわれることもあります(対応に不満があるときは、CROに苦情を訴える際にはっきりと伝えること)。

Lee氏によると、CROに苦情を申し立てると、対応されるまでにある程度の時間がかかりますが、返事は必ずもらえるとのことです。

苦情の申し立てが処理されるまでにある程度待つ必要がありますが、その時間が無駄になることはありません。これらの手続きについて疑問点があるときは、米国運輸省障害者ホットライン まで問い合わせてください。

日本の航空会社の場合

日本の航空会社であるANAとJALの車椅子の対応については、ホームページ上で説明がなされています。受付カウンターで預け、空港用の車椅子に乗り換えるそうです。杖や歩行補助具については、機内にも持ち込めるとのこと。

また、機内では座席と化粧室の往復を客室乗務員が機内用車いすでサポートしてくれたり、中型機以上の機内には車いすで使える化粧室もあるとのことです。

車椅子が破損した場合については、ANAやJALのホームページ上では詳しく書かれていませんでした。もし破損した場合は、到着時に乗務員にすぐに相談したほうが良さそうです。

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Image: alexander_h_schulz/Getty Images

Source: WheelchairTravel.org, Curb Free, US Government of Transportation

Josh Ocampo - Lifehacker US[原文

訳:伊藤貴之

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