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人間の体の部位で「最も役に立たないのはどこか?」

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人間の体の部位で「最も役に立たないのはどこか?」
Image: Elena Scotti/Getty Images, Shutterstock.com

果たして選ばれるのは!?

心臓、脳、肺...体の中でいう「メインプレイヤー」的な臓器のことは、我々もそこそこ知識はあるかと思うんですが、例えば胆嚢とか名前は聞いたことあるけど一体どう働いてくれているのかよくわからなかったりしますよね。

他にもバックアッププレイヤー的なお医者さんたちだけがよく知っている臓器もいろいろあります。

体の中にはなんだか聞いたことないものまでいろいろ詰まっているわけですから、もしかしたら存在はしているけど、実はあんまり役になってないものとかあるんじゃないかな、なんて思ったりしませんか。

一番役立たずな(失礼!)体の部位ってどこか、専門家に聞いてみましょう

胆嚢ですね

Elizabeth Brainerd(ブラウン大学生物学・医学教授)

最初に私が捨ててもいいと思う臓器は胆嚢ですね

胆嚢摘出の手術は一般的におこなわれる手術のひとつで、胆嚢がなくても人は元気に生きられます

肝臓は胆汁を作り、胆汁は脂肪を消化するために腸に直接流れ込みます。

胆嚢は胆汁を蓄えておく場所で、特に脂の多い食事をした時に胆汁を濃縮する役割をします。

胆嚢を除去した人は一度に脂分の多い食事を摂りすぎないように気をつけてください。

お腹が痛くなったり、むかつきや吐き気を引き起こす可能性があります。

その次は脾臓ですね

リンパ系の一部で感染症と闘ってくれます。自動車事故などで損傷を受けたら摘出することがあります。

脾臓なしでも元気に生活できますが、感染しやすい体になってしまいます。

次になくなってもいいと思うのは腎臓です。健康的な人はふたつも腎臓を必要としないからです。

最後は「左の肺」ですね。健康的な人の肺の容量は運動中であっても必要以上に大きいのです。左の肺は右より小さいため、より膨らみます。

しかし右の肺だけで生活すると運動に制限がでてきてしまうかもしれません。あとは...いや、その他の臓器は持っていたいものばかりですね!

手首の小さな骨でしょ

Nathan Lents(ジョン・ジェイ・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティス生物学教授)

役立たずなのをひとつだけ選ぶのは難しいですね。

人間の手首は必要ない骨がごちゃごちゃ混ざっています。もし手首の関節を最初から作り直していいよと言われたら、こんな風に小さい意味のない骨を7つも絶対入れたくないですね。

私が一番好きな役に立たない体の部分は錐体筋ですね。腹筋の前腹壁の中を走る前腹筋のひとつです。

一体なんのためにあるんだろう? って思います。この筋肉に力を入れると、その周辺の筋肉組織を意味もなくぎゅっとすることはできます。

でもサルやほかの哺乳類はこの筋肉で尻尾を動かすんですが、最低でも20%の人間はこの筋肉がないんです。あってもなくてもいい筋肉なんですよね。

尻尾を動かすためのこの筋肉は人間や尻尾のないサルには必要ないのに、なぜかまだあるっていう話を人に教えるのは楽しいですけどね。

意味のない小さな筋肉たちかな

David Green(キャンベル大学オステオパシー医学准教授)

真っ先に全然意味のないすごく小さい筋肉がいくつか思い浮かびますね。

前腕部には「長掌筋」と呼ばれる筋肉があります。上腕骨の内側から細長い腱となって肘まで続いています。

一応、手関節の掌屈を行う筋肉でなのですが、その動きへの貢献度はわずかなものです。というのも約15%の人はこの筋肉をが欠如しているくらい人間の進化で必要なくなった筋肉なのです。

この筋肉があるかどうかを調べるには、腕を上向きにして手でカップを握るようにしてください。すると手首の下あたりに2本の筋が浮き出てきたら、それが長掌筋です。

浮き出てこなければ、長掌筋がないということになります。脚には足底筋と呼ばれる小さな筋肉があります。この筋肉は大腿骨外側上顆から起こり、アキレス腱の内側に付着しています。

腓腹筋とヒラメ筋の間にあるとても小さな筋です。

あまりに小さく細いので、筋肉ではなく神経と勘違いしてしまう医学生が多いため、医学教授の間では「新入生の神経」との別名で呼ばれています。

意味のない筋肉だと言いまくってしまいましたが、腱や靭帯の再建手術で使われたりもするので、役に立ったりもしますよ。

役に立たない臓器は環境で変わってくる

Melissa Wilson Sayres(アリゾナ州立大学進化生物学助教授)

役に立たない臓器なんてないですよ。

でもすごく役に立つものもあれば、あまり役に立たないものはあります。

進化論的観点から、我々は生き残る方法を考えます。もしある臓器が摘出された場合、私たちが正常に活動したり生存する能力にどう影響するのでしょうか?

私たちはよく「正の選択」(有用な細胞を選択して生存させる過程、生存と繁殖を有利にする)について考えますが、実はほとんどの選択は「負の選択」(ある性質を示す細胞を排除する過程、失うとまずいものを維持する)なんです。

例えば、ほとんどの臓器は体内で維持されるものです。そうでなければ生存率が下がってしまいます。これは負の選択なのです。車みたいなものとも言えます。

車が故障する原因はたくさんあります。なので時間をかけてメンテナンスしてちゃんと走るようにしますよね。時間をかけて環境に合わせたメンテナンスします。

アリゾナ州でスノータイヤは必要でしょうか。要りませんよね。でもミネソタ州ではスノータイヤは必要でしょ? でもエンジンのない車はどんな環境であっても動きません。

人間の体も同じです。どれが役に立っている臓器かと挙げるのは簡単です。それなしではどんな環境でも人間として機能しないのですから。

でも役に立たない臓器は、その環境によって変わってくるのです

例えば北極に住む人に汗腺は役に立たないものかもしれません。でもサバンナに住む人には必要でしょう

扁桃腺は人間の免疫システムのひとつですが、抗生物質が手に入る環境にいればあまり役に立たないと言えるでしょう。

しかし抗生物質が手に入れない人たちには扁桃腺は大変重要な体の部位です。髪の毛だってそうです。髪の毛なしでも生きていけますが、役に立つかと言われれば役に立ちます。

暖かくしてくれるし、粒子から守ってくれますし(まつげや鼻毛も同様です)、肌も守ってくれます。

なので重要な臓器の話をするのは、役に立たない臓器の話をするよりよっぽど簡単だと私は思います。


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Source: Gizmodo US

ギズモードジャパンより転載(2019.03.24)

Daniel Kolitz

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