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災害時にも役立つ豆知識|流砂や底なし沼から抜け出すコツ

災害時にも役立つ豆知識|流砂や底なし沼から抜け出すコツ
Image: StockPhotosLV/Shutterstock.com

流砂や底なし沼にはまってしまうというのは、何も映画や漫画の世界だけではありません。災害時に液状化したときだって、ハマる可能性はあるのです。

いざという時に備えて、流砂や底なし沼の仕組みや、安全に脱出・救出する方法を知っておきましょう。

底なし沼にはまってしまった男性の話

2019年2月に、ユタ州にあるザイオン国立公園で、流砂に足を取られた男性が12時間にわたって抜け出せなくなるという事故が起きています。

この男性は自力では流砂から抜け出せず、同行していたガールフレンドの助けを借りても無理で、パークレンジャーの助けを呼びました。

しかし、最初に現場に急行したレンジャーも、男性を引き出すことができません。レンジャーはロープをかけて引っ張ろうとしたものの、脚が引きちぎられるような猛烈な痛みに襲われたと、この男性は救出後に証言しています。

最終的には、さらに3人のレンジャーが現場に到着し、4人がかりで何とかこの男性を救出しました。この間ほぼずっと、現場は猛烈な雪に見舞われており、男性は低体温症と診断されて治療を受けることになりました。

流砂・底なし沼の仕組みとは?

流砂は固体の粒子(砂など)と水が混ざり合った状態です。流砂に足を乗せて圧力をかけると、その重みで粒子の間の水が押し出されます。すると泥が固体のようになり、抜け出せなくなるのです。

流砂にはまるとどうなるかを知りたければ、以下にご紹介する動画をぜひ見てください。動画の投稿者は、一見堅い地面のような場所に足を踏み入れますが、実はそこは流砂で、砂の中に沈み込んでしまいます。

たった数分で、投稿者の周囲に砂から染み出た水で水たまりができているのがわかります。投稿者は脱出を試みるものの、そこからなかなか抜け出せず、どうやら想定以上に深く流砂にはまり込んでしまっていたようです。

Video: Survival Shaheen/YouTube

流砂・底なし沼から抜け出すには?

人が流砂にずぶずぶとめり込んでしまうのは、足の裏という小さな面積に、全体重がかかるからです。まずはリュックサックなど、身につけている携行物をすべて手放し、少しでも足にかかる重さを軽くしましょう。

また、身体を水平に保てば圧力が分散して沈みにくくなるので、流砂に入ってしまったと気づいたら、身体を横にできないか試してみてください。

ただし、この方法が使えるのは、あくまで流砂に足を取られる前の段階に限られます。また、登山用のストックや平らな板状のものなど、体重の負荷を分散できるものが何か手元にあれば、それを流砂の上に置き、手がかりにすると良いでしょう。

また、抜け出る時には、うつ伏せよりも仰向けの体勢を取るほうが良いでしょう。こうすることで、顔が泥に浸かるリスクを減らすことができます。

流砂・底なし沼から人を救出するには?

完全に流砂に足を取られて動けなくなってしまったら、その人はかなり厳しい状況に置かれることになります。

同行者にロープをかけて引っ張ってもらっても、それだけでは流砂から抜け出るのは無理です。というのも、足が流砂にしっかりと食い込むと、空気が入り込む余地がなくなるからです。

ただ引っ張るだけでは、足と泥の間が真空状態となり、強い力で足を引き込むため、片脚を抜くだけでも小型車を1台持ち上げるのと同等の力が必要だとされています。

以下にご紹介する動画では、沿岸警備隊のチームが、流砂につかまった番組司会者のまわりを板で覆い、ひざまずいて作業を行えるスペースを確保しました。さらに警備隊は流砂に水を注入して柔らかくし、最後は砂を掘って救出しました。

Video: National Geographic/YouTube

そもそも流砂・底なし沼を避けるには?

流砂を軽く見てはいけません。流砂に埋もれて溺れ死ぬことはめったにありませんが、足を取られて動けなくなる可能性は高く、そうなれば暑さや寒さなど、過酷な気象環境の影響を受けて熱疲労や低体温症などに陥る恐れは十分にあります。

まずは、流砂が発生しやすい場所を知ることから始めましょう。湿地や干潟など、水気の多い沼地は要注意です(地震のあとの液状化現象も、流砂のひとつです)。

地面から水がボコボコと湧き出ているところを見かけたら、その場所はかなり危ないと用心しましょう。地面がどれだけ堅いか、疑わしい場合は棒状のもので目の前の地面を突いてみてください。もしそこが流砂の場合、目に見えて棒が地面にめり込んでいくはずです。

このような場所では、自然散策をする際の基本的な安全対策を怠らないことが特に大切になります。携帯電話や、可能であれば無線機を持ち歩くこと。

さらには、行き先と帰還の予定日時をあらかじめ誰かに伝えておくことなどが重要です。

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Image: StockPhotosLV/Shutterstock.com

Source: Gizmodo, Oklahoma News, YouTube

Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文

訳:長谷 睦/ガリレオ

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