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「一人っ子=わがまま」は古い。兄弟がいる子どもとの違いは?

「一人っ子=わがまま」は古い。兄弟がいる子どもとの違いは?
Image: Gettyimages

子どもが2人になると母親への負担が増えるという記事を読みました。

「兄弟がいればいいとは思うけれど、実際には難しい…」「一人っ子だとわがままに育つのでは…」など、親としてはいろいろ悩むところです。

一人っ子だとわがままになると言うけれど、本当?

その「一人っ子=わがまま」という意見は私の住むアメリカでも同じ。でも、それは本当なのでしょうか。そういえば、これまでとくに疑問に思ったことはありませんでした。

だから、その傾向は巷で言われているほどではないというのが複数の研究で判明したという「SCIENTIFIC AMERICAN」の記事を見つけて、がぜん気になりました。

21世紀の一人っ子像が明らかに

そもそも、一人っ子はわがままで打たれ弱いという考えは、SCIENTIFIC AMERICAN誌によるとアメリカの19世紀の教育者E・W・ボハノン氏が200人を対象に行なった調査から生まれたそうです。それって古すぎ!

近年での調査では、違った側面が浮き彫りになっています。2018年、フランクフルト応用大学はドイツの子どもたち1万人を調査しました。

それで判明したのは、兄弟がいる子どもと比較して一人っ子はいろいろなことを親に話せると感じていて、両親との絆が強いということでした。

たしかに、子どもがひとりだと親の注目はすべてその子に集中します。でも、それがわがままや過保護ではなく良い親子関係につなげられればいいんですね(となるとやはり親の能力が必要ですが…)。

自分でやるしかないから、自立心が育つ

中国の長慶市にある西南大学では、一人っ子126人と兄弟のいる177人の学生の傾向や思考力を調査しました。

調査の結果のひとつには、一人っ子は比較的寛容さには欠けるというものがありました。これは「一人っ子=わがまま」説に沿ってはいますが、一人っ子にはポジティブな傾向もありました。

それは、一人っ子は水平思考力が高く柔軟的な考えができる点。そして、一人っ子は他人に頼らないでひとりでやる傾向が強いこともわかりました。

家庭に他の子どもがいない、とくに兄や姉がいないとなると自分でやるしかないという環境がその傾向につながっているのでしょう。

「兄弟がいればいい」ってものでもない

そういえば、私の友人はほとんど兄弟姉妹がいるけれど、親としては子どもは1人が半数。

母親だけど仕事もしているし、いろいろな面で自分の親や祖父母の世代のように2人以上の子どもを育てるのは難しいなと感じています。

それに、兄弟姉妹がいればいいかというと必ずしもそうとは言えません。

子どもの数より家庭環境が重要

何人だろうと子育てはたいへん。独立して社会でやっていける大人に育てるのは、責任重大な仕事です(はい、私もやってます)。

もちろん子ども自身の性格もあるでしょうが、育てられ方だって大きな影響を与えます。

兄弟姉妹と育ち、一人っ子の親としてそれを痛感するとともに、自分の親に感謝と敬意の気持ちがあらためてわいてきました。

SCIENTIFIC AMERICANの記事では、子どもの数よりも家庭環境が大事だとしめくくっていますが、まさにその通りだと感じました。

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Source: SCIENTIFIC AMERICAN

Image: Gettyimages

ぬえよしこ

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