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女の子は6歳までに周囲から自信喪失させられる。その弊害と親がサポートできること

女の子は6歳までに周囲から自信喪失させられる。その弊害と親がサポートできること
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先日New York Timesに、ワシントンD.C.の小学5年生Alice Paul Tapperさんが書いた、どんな年齢の女性もうなずく内容の意見記事が掲載されていました。

Tapperさんは4年生のときに行った校外学習で、「男子全員が前のほうにきて手を挙げていたのに、ほとんどの女子は後ろのほうでおとなしくしている」ことに気がつき、悲しい気持ちになったそうです。

Tapperさんはこの現象の原因を的確に分析しています。

「女子が手を挙げなかったのは、間違ったことを答えて恥をかくのが怖かったからだと思うと、母に話しました。あと、女子がおとなしくしていたのは、男子が先生の注意をすでに奪っていて、手を挙げても気づいてもらえないと感じていたからではないでしょうか」

女の子は周囲からの刷り込みで自信をなくしてしまう

最新の研究により、女子は6歳になるまでに、自分は本当に頭がいいと思わなくなる傾向が男子より強いことがわかりました。

こうした自信喪失の感覚は、親や教師、仲間、文化的規範、メディアなどを通して送られる「列から外れてはいけないおしとやかにしていなさい目立ちすぎてはだめ失敗してはいけない」というメッセージを通して女子に染み込んできます。

心理療法家のKatie Hurley氏によると、女子生徒たちは教室で自分のニーズを伝えるのに苦労しているそうです。

一方、彼女は新刊の『 No More Mean Girls: The Secret to Raising Strong, Confident, and Compassionate Girls(意地悪な女の子にさせない:強くて自信があり、思いやりのある女の子を育てる秘訣)』で、以下のように言っています。

自信を持って意見や考えを伝えられるになると、女の子たちは、学業成績が良くなるだけでなく、集団からの否定的な圧力に立ち向かったり、友人や家族に自分の気持ちを言葉できちんと伝えたり日常の問題を自分の力で解決できるようになります。

また、Hurley氏によると、「女の子たちは(幼いうちから)自分の考えや気持ちが大切にされるべきものであることを学ぶ必要がある」とのこと。

「自分の気持ちや意見、ニーズ、アイデアを自信をもって伝える方法を学ばなければなりません。そして、もっと重要なのは、信念をもって伝える方法を学ぶことです」

積極的になれるよう親ができるサポートとは

親ができることの1つは、自分の答えが「正しい」と確信できない場合でも、積極的に手を挙げるよう娘を励ますことです。

何でも見境いなく手を挙げろということではありません。Sheryl Sandberg氏が言いたいのは、女の子が当然ながらその権利を有する「テーブルにつくことをサポートしましょうということです。

ガールスカウトに所属しているTapperさんは、仲間たちと一緒に、「手を挙げようワッペン」を制作しました。このワッペンを手に入れるには、クラスで積極的に手を挙げること、最低でも3人の女の子にも同じことをすると約束させることを誓わなければなりません。

私も、この宣誓書に署名し、目に見えるワッペンをつけるというアイデアに大賛成ですが、女の子たちを擁護する責任は、彼女たち自身にだけあるものではありません

以下に、大人たちが女の子をサポートする方法をいくつか提案します。

愚かなアイデアを重要なアイデアとして捉えられるようにしてあげる

メディア『Quartz at Work』でJennifer Riel氏は、愚かなアイデアも大切にしなければならないと書いています。未編集で生の思考をシェアすることで、素晴らしいアイデアが生まれることがあるからです。「人はだれでも創造的です」とRiel氏は話します。

「しかし、私たちの多くは自分で自分を検閲し、自分のアイデアに価値があると確信できるまでアイデアの共有を先延ばししようとします。自分のアイデアが議論に値する基準をクリアしているという確信が欲しいのです。

会議の席で、まったく使い物にならない、非現実的で愚かなアイデアを提案した人物には誰だってなりたくはありませんよね?

でも、本当はそうすべきなんです。愚かなアイデアを誰かがテーブルの上に乗せれば、チームのみんなも、一見バカバカしく見えるようなアイデアをシェアしやすくなります

Riel氏は小学校で、誕生日パーティーについて最悪のアイデアを考えるという授業を行っているそうです。下水道の中でイベントを開く! ケーキ禁止のパーティーにする! そんな、実にさまざまなアイデアが噴き出すのだとか。

教師や親にできることは、失敗というものを、むしろ積極的にすべきものとしてリフレーミングすることです。わざと下手な草稿を書こうとすることで、筆を進ませるのと同じ戦略です。

女の子に意思表示の練習をさせる

女の子のリーダーシップを促進するための公共広告キャンペーン『Ban Bossy』によると、女の子は、自信をもった態度をとると仲間はずれにされるということを、幼いうちから学習してしまうのだそうです。この事実は、女の子たちの話し方にも表れます。

多くの女子が謝ることから文章を始めたり(「正しいのかはわかりませんが…」)、事実を述べる文章を質問の形に変えたりします(「マーティン・ルーサー・キングは公民権運動の指導者でしたよね?」)。

小首をかしげたり、髪の毛をいじったり、口を手で隠しながら話す女の子もいます。

そのほか、「みたいな」や「なんとなく」などのフレーズを使って、語調を弱めることもよくあります。こうしたフレーズが習慣になるにつれ、考えや気持ちを率直に伝えにくくなっていきます。

そのほかにも、このキャンペーンでは、親自身が女の子の前でどのようなコミュニケーションをしているか自覚的になり、自分があいまいで婉曲的な言葉づかいをしていないか注意を払うようにとアドバイスしています。

また、Hurley氏は自著の中で、女の子に自信を持って意思を伝える練習をする機会を与えるようにと書いています。

「たとえば、あなたの娘に、サメに関する本をどこで見つけられるか図書館司書に聞いてみるように促してみましょう。子どもに本のことを相談されて、喜んで協力しなかった児童担当司書を見たことがありません」

男子と女子の扱いが不公平になるのを防ぐには

TapperさんがNew York Timesの記事で指摘したように、女子がおとなしいのは、男子がすでに教師の注意を奪ってしまっているからでもあります。

Ban Bossyは、教師に対して、男子と女子の扱いが不公平になるのを防ぐためのヒントを提案しています。

教師にできること:

  • 何日間か、指名した児童が男子なのか女子なのかを記録する。その際、女子も男子と同じくらい指名するようにこころがける。
  • また、Ban Bossyが訴えているように、「“行儀のいい”女子を過度に褒めるのは避ける」ようにする。
  • 質問をしたらしばらく待ち、全員の児童に手を挙げる時間を与える
  • すべてのアイデアに中立的なやり方で承認を与える(「アイデアをシェアしてくれてありがとう」)。「素晴らしいアイデアですね!」などと叫んだりしてはいけない。

明確な意図を持って実践を重ねる必要があります。もしかしたら、気づきたくなかったことに気づくかもしれません。でも、システムの問題を解決するには、システムにどんな問題があるのかをまず理解しなければなりません。

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Image: GettyImages

Source: New York Times, Science, Forbes, girl scouts nation's capital, Quartz at Work, Ban Bossy

Reference: Amazon.co.jp

Michelle Woo - Lifehacker US[原文

訳:伊藤貴之

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