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無意識の人種差別に遭遇したときの対処法4つ

無意識の人種差別に遭遇したときの対処法4つ
Image: fizkes/Getty Images

初めて顔を合わせたデートの相手から、乗り込んだタクシーの運転手から、あるいは、イベントで初めて出会った人たちから、私が真っ先に投げかけられるのは、「あなたは、どこの国の人ですか?」という質問です。みんな当てっこが好きらしい。

「私はフィリピン人です」と伝えると、今度は、フィリピン人にしては肌の色が濃すぎるとか白すぎるとか言われたり、目が小さすぎるとか大きすぎるとか、顔が丸過ぎるなどと言われます。

そういう発言は、たいていは無害なので、私はスルーするように心がけて、むしろおもしろがるようにしていました。

悪気はないかもしれないが、聞かれるほうは不愉快な気持ちに

でも、あるとき突然非常に不愉快なものになりました。

何の脈絡もなく、突然「あなたはどこの国の人ですか?人種は?」などと聞くのは、不躾です。

私はアメリカで生まれ育ったアメリカ人ですが、自分の出自をいちいち説明しければならないなんて、まったく知らない人たちに、自分がまっとうな人間であることを証明させられている感じがします。身体的な特徴や話し方だけで、こちらの出自を決めつけられるのは、不愉快です。

誤解して欲しくないのですが、必ずしも侮辱的なことを聞かれるわけではなく、多くの人は悪気がないと思います。でも、私にしてみれば、どのように対応すべきか、悩むことが多いのも事実です。

肌に色がついている人間(有色人種)は、このような質問にどの程度正確に答えるべきなのでしょうか。

1. いちいち正面から受け止めないようにする

最初に断っておきますが、無自覚に成される差別的言動は実際にあります。そして、肌に色がついている人で、それに悩まされている人はたくさんいます。

臨床心理学者でニュースクール大学助教授でもあるDaniel Gaztambide博士は、「あなたの外見は一般的でない」といった発言は日常的にされていて、無意識の差別に由来する否定的なメッセージを発信していると言います。もっと露骨になると、無視するのと同じくらい人を排斥します。

取締役会で、あなたは唯一の肌に色がついている女性であり、それ以外のメンバーは男性です。

あなたが意見を言おうとするたびに、そのことが問題視され、あなたの意見を取り上げる余地を与えないでしょう。

でも、その後、誰か別の人が無意識に全く同じ意見を発表すると、ちゃんと取り上げられます。あなたの意見など、取るに足りないことです。白人か男性が発表した意見でない限り、どうでもいいんです。

Gaztambide博士によれば、無意識に成された差別的言動にいちいち反応する必要はありません

ソーシャルメディアや日常生活で、そういう差別にいちいち反応していると、あっという間に精神力が燃え尽きてしまいます。

そうした差別的言動に絶えずさらされると、ストレスレベルが非常に高くなり、心身の健康がむしばまれるかもしれません。

だからと言って、差別を常に無視していると、恨みや戸惑いや社会との断絶感が心の中にたまってきます。ですから、差別を感じた瞬間に、今、自分にとって一番大切なことを見極める必要があります。

2. 立ち向かう価値があるか見極める

有色人種の男性二人
Photo: Liwordson/Instagram via Lifehacker US

Gaztambide博士は、差別的な質問や攻撃的な発言に遭遇したときは、大局的な観点で状況を分析することを推奨しています。攻撃的なコメントに遭遇したら、次の3つを自問自答してみましょう。

1. この状況における自分の目的は何か?

(上司から昇給してもらうなどの、長期的な利益を相手から引き出す必要がありますか?)

2. 相手との関係は自分にとってどの程度重要か?

3. 自分の尊厳や自尊心が傷つくことになるか?

(自尊心と引き換えに昇給を得るのは、犠牲が大きすぎる感じがするかもしれません。でも、どうするかは自分次第です)

3. 差別に立ち向かう

差別的な質問や発言に立ち向かうことにしたら(良く決断しましたね!)、くれぐれも攻撃的な態度で報復しないようにとGaztambide博士は言います。

毅然とした態度でいることは大切ですが、こちらの弱さを見せて正直になってください。

一般的に、「あなたがしていることは人種差別で問題がある」といった辛辣なコメントをすると、相手は、少数派であろうとなかろうと、自分が攻撃されていると感じて黙ります。

こちらが伝えようとしているメッセージは伝わらないでしょう。しかし、あなたが社会的に弱い立場にあると思われると、より強い共感を得られるはずです。

相手の人格でなく、行動について質問したりコメントを求めましょう。相手の発言がなぜ自分を傷つけると思うのか説明してください。ただし、相手に甘くなり過ぎてはダメです。

相手の気持ちを忖度せずに、今の自分の気持ちを正直に伝え、どのような影響を受けたかわかってもらうようにしましょう。

4. 信頼できる友人に打ち明ける

差別的な言動に立ち向かうか、完全に無視するか決めたら、たとえば、職場で信頼できる仲間を見つけるなどの、アフターケアが大切だとGaztambide博士は言います。

誰かの発言に傷ついたら、同じような経験した人と話すと気持ちが安らぎます。きっと、恩着せがましくない態度で共感してくれるはずです(お互いの気持ちを共有すると気分が良くなります)。

ネットで自分の体験と似たような話を見つけただけでも、こんな経験をしているのは自分だけではないとわかり、嫌なことも忘れられます。誰にも辛い気持ちを打ち明けなければ、差別に苦しんでいるのは自分だけだと思い込んでしまいます。

そうなると強い不安や鬱状態を招きかねず、八方ふさがりになるでしょう。

逆に、こちらが誰かに人種や国籍を聞くときは、唐突に質問せず、先にある程度会話をしてから、

「今している会話の流れで聞いてもいいですか?」

「こんなことを聞くのは、立ち入り過ぎでしょうか?」

「私は、無意識に差別的な推測(この人は『本物の』アメリカ人ではないはずだ、など)をしていますか?」

と謙虚な態度で前触れしてください。

要するに、状況を正しく見極めて、適切でないと思われる質問はしないようにすることが賢明です。

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Image: fizkes/Getty Images, Instagram

Source: DrG Psychotherapy

Josh Ocampo – Lifehacker US[原文

訳:春野ユリ

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